2  別室登校の存在

勉強は自分でやっていたが、やっぱりずっと家にいるのは暇で、寂しかった。

でも、俺の体は、学校に行けなかった。


学校に行けなくなって、二週間程たった頃、担任の先生から電話があった。

怖かったから電話に出ようとしなかったけど、電話に出た母さんが俺に変われと言われたらしく渋々俺は電話に出た。


「もしもし和哉」

「はい、俺ですけど」

相変わらず先生は明るかった。

「久しぶりだな和哉、元気だったか?」

「元気ですよ」

先生の明るさに俺はほっとした。

「和哉、大事な話がある。話してもいいか?」

先生が突然真剣な声になったので俺はびっくりしたが、「はい」とだけ答えた。


「お前がどういう理由で学校に来なくなったのかは、お前が自分から話すまで聞くつもりはない。お前にそれなりの事情があって、学校に来れなくなったことは、お前のお母さんから聞いた。だから、無理矢理学校に来いとは、決して言うつもりはない。でも家だと寂しいときもあるだろう。それで、お前がもし良かったらなんだが、別室登校に行ってみないか?」

「別室登校?」

初めて聞く言葉に俺は、首を傾げた。

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