第6話 科学哲学:マルデナゼ予想

 外部者により次元封鎖されているアトラでは、窮極の異能により次元封鎖を解こうとする探求が行われています。

 その一つが「真なるブラックホールによる時空次元の超越突破」の異能。

 これまで、著名な異能者たちがこうした詠唱を行い異能により真なるブラックホールを生成し、次元封鎖している存在を吸収し情報破綻に追い込み消し去ることを目指してきました。


 しかし、異能者が生成したこれまでの真なるブラックホールでは、次元封鎖を消し去ることができていません。


 こうした事実から、ブラックホールの物理的性質について「マルデナゼ予想」が生み出されました。「マルデナゼ予想」とは、「ブラックホールに属する存在は(その真偽を問わず)時空次元を超越しない」というもの。つまり、時空を超越することで次元封鎖を突破しようとするならば、ブラックホール生成以外の手段を用いることが必要、との予想ですね。

 「マルデナゼ予想」ではなぜそうなのかという実験的根拠が示されていないため、科学哲学に分類されています。


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