選択肢
バブみ道日丿宮組
お題:赤い階段 制限時間:15分
選択肢
人生というのは選択肢だらけの世界。
青い扉を選んだもの、赤い階段を選んだもの、黄色いワープゲートを選んだもの、紫色の陰部を選んだもの。
選択肢だらけの世界のため、理不尽なものを求められることもある。
というか、ものに色がついてるのは基本的に理由があるのがそれを理解してる人間は少ない。
東京タワーがなぜ赤いのか。なぜ富士山は噴火しないのか。宇宙人が侵略してこないのか。UMAが大量発生しないのか。
根本的なものは示されてない。
わかってるのは、誰かがそれを望み実行されてるということ。
つまり神のような存在が我々の世界にいるということになる。誰かが止めてくれてるかもしれないし、静かに動いてるかもしれない。我々はそれを体感できない。あるいは汚染されてるのかもわからない。
生きてくことは大事なことであるが、役目を持たない人間に意味はあるのだろうか。
あまりに多い生物というのは、害でしかないと考えられる。
ならば、いっそのこと死滅させてみればいいのではないか。そうすれば、理由が不明な存在たちも表に出てくるのではないか。
実験することにした。
一日一人、減らす。
協力者は多くいる。誰もが変化を望んでる。
誰かが謎のスイッチを押し、人が死ぬ。その仕組みを作り上げるのは、あまり複雑ではなかった。
そもそも1秒あたり、何体の生物が死を迎えてると思ってるのだろうか。
それが人間だからわからないということはない。
毒をまけばある一定の空間は終わる。また輸血や麻酔など、人体に影響のある施術のときにこっそりとナノマシンを入れ込むことも、毒を入れ込むこともできる。
実行するものは誰かわからない。いつのまにか紛れ込んでるのだ。回避しようもない。
そうして少しずつ減らしてく。
誰かが気がついたとき、それはもう手遅れになってることだろう。
我々は、私たち。
一人欠けたところで、大勢は消えぬもの。
見たい未来は誰か一人が見れればいい。
実行を命令し、私は長い眠りについた。
選択肢 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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