Lemon

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エピローグ 「思い出の地」

夕陽が沈んで夜がやってきた頃僕は一人散歩をしていた。

行き先は決めずに

ただ呆然と歩き続けていた。

どれくらい歩いただろうか、

何時間歩いただろうか、

でも、この場所は見覚えがある街だった

気が付くとそこは、懐かしい場所

そう、死んでしまった彼女との思い出の場所だった。

その場所の名は「夜桜公園」

普通の人からすると単なる普通の公園だが、僕からすると彼女との最後の思い出の地である。

最初もこの公園で出会い、最後もこの公園で別れた場所

僕からすると、そんな場所である。

近くにあった自販機でコーヒーを買い、ベンチに座って飲んだ。

のんびりと彼女の事を思い出しながら。

飲み終えて、夜空を見上げると涙が溢れてきた。

僕にもわからない。

何故だろうと考えていると、後ろの方から、

「幸せだったよ」

と聞こえてきてすぐ後ろを振り返っても、そこには誰も居なかった

でも、声の主ははっきりわかる。

その声は、確実に彼女の声だった。

あぁなんだか、この事を話したくなった。

画面の前の読者の皆さん

どうか僕の青春時代の話を聞いてくれませんか?

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