第37話 華のある作家になりたい。
柔らかい風が、頬をすり抜けます。
梅雨前とは言え、穏やかな天気が心を和ませます。
夏も、もうすぐそこ。
海が恋しくなる季節の到来です。
さて、有働アナの朝番組に、吉田鋼太郎さんが客人として招かれていました。
俳優として、1個人として、やはり華があるというか、客観的に観て、魅力が溢れているのがテレビ画面から十分、伝わってきました。
対して自分はというと、テレビに出て、あそこまで観客を楽しませることができるかといえば、クエスチョンです。
テレビは、司会進行者が、ゲストの魅力を存分に引き出してくれるとはいえ、自分がもし、テレビのゲストに呼ばれ、会話を求められたなら、あそこまで観客を楽しませることができるか疑問符が浮かびました。
創作家(作家)が、表舞台に立ち、べらべらと、おもしろおかしく日常を語る必要はないのかもしれませんが、やっぱり人間的な奥行きというか、人生の深みというか、何かを伝えられる大人になっていたいものだと改めて思いました。
よく、噂好きだったり、近所の井戸端会議を含め、他人の話題や見聞きした話ばかりを延々と話す人がいますが、そうではなくて、自分の話をきちんと起承転結をつけて、興味があるように語れるか?
この問いを満たす大人は、割と少ないのではないかと自問自答しました。
多くは政治や芸能、原発、アニメやテレビ、映画の話。
SNSで知り得た些細な情報を、さも自分だけが知っているかのように語っているに過ぎず、そういう大人が殊更多いような気がします。
これは俳優に限らず、エンターティナメントを志す者として、コミニュケーションが求められる社会人としての最低限、身につけなくてはいけない所作だと思いました。
俳優は、やっぱり普通の人と違って、人生経験が豊富で、色々な名所や地域に出向く機会が多いので、やはり話の引き出しも多く、見習うことが多いですね。
彼らがテレビで世間話をすれば、純粋に人様を楽しませる落としどころを知っているので、自分語りをしても、やはり、なるほどと唸らせる含蓄を伴う。人様を不快にさせず、楽しませる話術は相当な技術がいることだろう。
自分は作家を目指しているので、文章を書くことが求められているわけですが、テレビに出演する機会があるわけでもなく、おもしろおかしく自分語りをする必要はないのかもしれませんが、何事もできないよりは、できたほうがいいわけで…。
もしも自分を魅力十分に伝えられる話術があれば、これは文字を綴るのと匹敵するくらい、素晴らしいことで、自分の周りの環境、強いては住む世界が変わるかもしれないと思いました。
まあ、自分が有名にならなければ、すべて取り越し苦労なのですが、やはり話し方の勉強も必要なのかなと思った、1日でした。
自分の魅せ方、自分のプロモーションの仕方、やはりこちらも勉強する必要があるのかもしれません。これからは話術も、少しばかり磨こうと思った、爽快な朝でした。
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