第1話 みんな、売れない時代を経験してる。

 売れる前。

 まだゴッホが生きていた時代。

 生前。ゴッホの絵は、3枚100ドルとかで愛好者に買い取られる絵画だったらしい。


 ピカソもそうで、あれほどの著名な作家でさえ、みな売れない時代を経験しているようだ。みんな有名になるのは、悲しいことに没後なんですよね。


 今でこそ時代の象徴のようなAKB48でさえ、観客5人しかいないステージを経験していますし、演歌歌手は流しのギター奏者と共に酒場を回り、一枚一枚手書きでサインして、レコードを売るというのは有名な話です。ビール瓶のケースの上に立ち、そこを舞台に熱唱するとか、有名になるには、それはもう人に言えない話がゴロゴロあるらしい。


 その点、アマゾンKDPやWEB小説、作家の書く書物は、没後、売れるというものではないので結果が比較的わかりやすくて、◎です。


 アマゾンKDP、WEB小説で売れないといっても、おそらく10~20年くらいの話だと思いますし、20年も書けば、自分に才があるかないか。少しはわかろうものだ。没後、高値で取引されるようになるゴッホの絵画に比べれば、WEB小説の世界は、まさに天国のようなものですね。


 まずはゴッホのように、売れても売れなくても描き続ける事。それが簡単なようで難しいのかもしれない。


 評価は遅れてやってくる。

 自分の才能が時代を追い抜いている場合、ゴッホのように世間に認められる可能性はとにかく低い。


 悲しいかな。

 それはいつの時代も、そうだ。同じ事だ。

 先駆者は人知れず孤独を味わうようできている。


 でも時代を嘆くのはナンセンスだ。

 認められないからといって斜に構えていては時間を無駄にするだけだ。


 それにしても、WEB小説バブル。

 本当に来るんでしょうか?

 首が長くなってしまいそうです。

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