(四ノ巻までのあらすじ)

 (四ノ巻までのあらすじ)


 とある田舎町、県立斑野まだらの高校を騒がす怪事件。

 それは、あるときは地蔵菩薩じぞうぼさつ、またあるときは阿修羅あしゅら。仏の姿を取ったあやかし、すなわち『怪仏かいぶつ』の引き起こしたものだった。


 新入生の谷﨑たにさきかすみもまた、怪仏事件に巻き込まれたが、謎の転校生らに救われる。自らの持つ怪仏の力を、自在に操ることのできる二人に。

 豪快な僧形そうぎょうの男、目立ちたがり屋の丸藤まるとう崇春たかはる、通称崇春すしゅん

 彼の親友、理知的ながら大真面目まじめな顔で周囲を引っかき回す、岸山一見かずみ、通称百見ひゃっけん


 怪仏事件を解決しに来たという彼らと共に探るうち、平坂円次えんじ、斉藤逸人そると賀来がらい留美子らの仲間を学内に得た。


 そして、かすみと賀来の策により、黒幕と思われる者があぶり出される。生徒会長・東条紫苑しおん。そしてその仲間、生徒会役員・鈴下つむぎ


 彼らとの直接対決に臨むも、乱入者により決着はつかなかった。

 横槍を入れたのは『シバヅキ』と紫苑が呼ぶ謎の男。怪仏・大自在天破壊神シヴァの力を持つ者。


 シバヅキを退けた後、話し合いの機会を持った両陣営。そこで語られたのは双方の過去――紫苑と紡、そして崇春の仲間、駐在警官の伝法渦生でんぽう うずきと、僧たる至寂しじゃくの――。


 そして、さらに紫苑は語った。紫苑の扱う怪仏、大暗黒天。それはかつて、紡の命を助けようとしたときに得たものだったが。そのとき、大暗黒天から分かたれた存在があったという。

 それが怪仏・大自在天。その怪仏が自ら依代よりしろを作り出し、乗り移ったもの。同体たる大暗黒天を、それを操る紫苑の血肉を求める敵――それが、シバヅキシヴァ憑き、だと。


 他の生徒らをも巻き込もうとするシバヅキと、紫苑らは密かに戦っていた、という。そして共に戦う仲間を集めるため、怪仏を生徒らに憑け。それを扱える者を探していた――それが彼らの説明した、一連の怪仏事件。


 その話し合いの最中に、再びシバヅキは現れた。紫苑の血肉を喰らい、さらなる力を得て。


 共闘し、どうにかシバヅキを下した崇春と紫苑だったが。

 その配下と目される、新たな四体の怪仏。「四大明王」と名乗るそれらは、紫苑を捕らえ。崇春ら全員を、異界へといざなった。

 崇春らの通う斑野まだらの高校を模した異空間。『裏獄りごく』と呼ばれる結界の中へと――。

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