たかが詩じゃないか

詩音 悠

『あなたは私の永遠じゃない』

祈りの言葉 呟いてみる   

心を解きほぐし 

生きてゆきたいだけ

恐れるものは 何もないけど

果てしない孤独を 

あなたはくれただけなのに 

記憶の底から 蘇るあなたを

どうして忘れる ことなんてできますか?

噛まれた首筋 残ってる痛みに

迷いや怯えが 浮かんで消える

あなたは私の 永遠じゃない

あなたは私と 生きる価値なんかない



薄紫の 夕暮れの空

夜の訪れだけを 

待ちわびているだけ

他愛もなくて どこにでもある

数え切れないほどの 

愛のドラマのエピローグ

無残な傷口 つけられた私を

あなたは忘れる ことなんてできますか?

嫉妬や憎しみ 罪の意識さえも

私に押し付け あなたは消えた

あなたは私の 永遠じゃない

あなたは私と 生きる価値なんかない 



儚い夢だけ 見せられた私を

あなたは忘れる ことなんてできますか?

見果てぬ欲望 少し痩せた背中

あなたは好きだと 私を抱いた

あなたは私の 永遠じゃない

あなたは私と 生きる価値なんかない

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