第27話 家でいろいろと考えているレオナ

今日はカフェも 図書室もお休みだから レオナは一人で家にいる


去年の夏休みは 友達といえるサトシも 彩羽も 芸術系予備校へ行ったり 

作品制作をしたりと忙しそうだったから ずーと家にいた。

何をしていたんだろう?



レオナは誰も居ないリビングで エアコンを入れて カーテンを開け放った

エコ的には カーテンを閉めるのもいいそうだけれど 明るい太陽の光はやはり良い


床に寝転がると ひんやりした木の感触が気持ちいい

祖母の家の廊下も 気持ちよかった。

レオナが廊下に寝転がったりしようものなら、すぐにバスタオルを持って包みに来た

レオナは祖母の事を思った。


おばあちゃん トキがそっちへ行ったよ 会ったかな?

トキは 私の大事な友達だよ


トキの深淵も シュって 消えたよ 良い深淵はシュってなるのかな?


あれ?トキ なんか言ってたよね? 冗談よって言ってた…怖い冗談?


がばっと起き上がって いつものノートを持ってくる

えっと とページを繰るけれど 書いてない アレ?

そうだ理央が居なかったから要約筆記しなかったんだ それでも レオナはその時の事を思い出そうとしながら 空いているページに断片を書き出す


トキとマルは仲良し

深淵は人の望みを叶えたい 

深淵に入りたい人は入れてくれる でも 出口が出来てない場合は出られない

出られない人を飲み込んだ深淵 → 悪質な深淵 (人をオトシイレル)


そうだ ここでレオナが大声を出したから ユキと理央が来たんだっけ?


多分 深淵って自分の深淵であっても 冗談でも呼んだり入りたがっちゃダメってことだよね?

死が近い人は 深淵が見えるってトキ言ってたよね?


あれ? 師匠は?

私の為に 自分の深淵を見せてくれた師匠は?


でも あれは冗談でも無いし 入りたがっていたわけでも無いし うん 大丈夫だ。

よかった


それに トキ 冗談って言ったしね

あー トキ トキが居れば ちゃんと聞いたのになあ。

トキ 会いたいなあ 話したいなあ 教えて欲しいなあ


明日は朝からガーデン行ってみよう 師匠いるかなあ? 居るといいなあ

師匠 好きだなあ



そうだ サトシとイロハに暑中見舞い書こうかな? ああもう残暑見舞いになっちゃうなあ

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