真剣で私に恋しなさい!A-5
Rod-ルーズ
第1話
初めて会ったのは俺の窮地を救ってくれたあの日。あの時は、当然の出会いで風の速さで居なくなり顔も名前もよく覚えていなかった。
後日、4人の転校生が川上学園に転校してきた。4人とも特徴のある見た目をしていたが、1番はあの夜に会った少女。
(あ、あの子は…交流戦の時の…)
名前は源義経。武士道プランにて現界した英雄のクローン。4人の転入生の中でもひときわ小さい。150cmほどだろうか。髪は高くまとめたポニーテール。けれど、おろせばお尻付近までいくだろう。そして、凛とした表情。そして、オーラ。武士娘のクローンの所以がそこにはあった。
そのほかにも腰までかかる癖毛を持ち、妖艶な雰囲気を持つが何か気だるそうな武蔵坊弁慶のクローンである女の子、男子生徒だが少し尖った印象の那須与一。一つ上の何のクローンかは分からない出生謎の女子生徒。腰までのストレートな髪型に清楚的な雰囲気も醸し出している生徒、葉桜清楚。
義経含む武士組の3人は俺たちと同じ2年にあたりSクラスらしい。F組の俺たちにとってはあまり縁がないのかもしれないけど俺は彼女の事が少しばかり気になっていった。
(源義経…一体どんな性格なんだろう…)
朝礼も終わり教室に戻ると早速、転入生の話で持ちきりになった。
「なぁなぁ!お前、あの中で誰が一番タイプ?俺はやっぱり弁慶ちゃんかなぁ〜!なんたってとにかくエロい!」
「いや!義経ちゃんだろう!あの小さくも胸のある体!ロリ巨乳になるのか?優等生っぽくていいと思うんだよな〜」
さすが我がF組。どいつもこいつもクズばかりだ。先程から転校生がエロいだの胸がでかいだの下賤な話を進めている。そのせいか、女子生徒からは冷たい視線を一心に浴びている…
「おーい、大和!昼休みにでも転校生の様子、見にいこーぜ!」
「翔一か。別にいいけど人だかりになっているんじゃないか?」
こいつの名前は風間翔一。いつも赤のバンダナをしている、学園内でもトップに入るほどモテる男。けれど、本人にその気がないのか浮いた話を聞いた事がない。
「そん時はそん時だ!別日にしてゆっくりメシでも食べよーぜ!」
(気になっていたし行くだけいくか…)
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