学校一の闇堕ち美少女を救おうとしたら一緒に暮らすことになりました

動点t/ポテトたくさんの人

第1話 始まり

「はぁ…疲れたわぁ…数学バリムズやんけ。」



俺は1週間前、高校デビューを果たした。

新しい環境、新しい生活、俺にはどんな輝く未来が待ち受けてるのか…と思いきや早速頭がバグりそうな鬼授業ばっかり。


あ、ちゃんと友達はできたんやで?おるんやで?ボッチちゃうぞ!?!?


んでもって、この学舎、夏舞高等学校には、俺と同じ中学出身の奴が1人いる。

それは学校一美少女と言われ、「混沌の中の栄光」と称された唯一無二の女子、栗浜愛奈である。

栗浜とはあまり接点はなかったものの、喋ったことはあるくらい。


栗浜はもうどこからそのエネルギー湧いてん?くらいの元気の良さと太陽にも負けない笑顔を持っていて、ついには学年トップクラスの成績ときた、最高のヤツなんだ…が、最近その元気は何処へ?状態。

たしかに元気なのは元気、しかしあの時のをみていたら、なにとなく様子がおかしい。


え?めっちゃ観察してるやんって?

いやいやべべべべ別に好意を抱いていた…?とか???全然そそそんなことないいからねねね?


正直にいうよ、めっちゃ好きやったんやって。やからこそ、なんか心配なんやって。

あんな高嶺の花に近づけるわけないとか思ってたけど、今年からはチャンス。


さて、眠いし寝ようかな…とうとうとしていると、話し声が。


「ちょ…、……と、ちょっと…!起きてる!?晃介くん!?」


「んぁ…なんや…?ハッ!どどどうした!」


「いや、次体育だって!早くしないと遅れるって!」


「お…おうありがとうな。って周り誰もおらんやんけ!やーちんとはると…アイツら俺のこと起こさんといったな…奴らやっとんな。」


「ささ、早く早くぅ!」


「おうまかせろ。」


「まぁ…なんか全然接点なかったけど、同じクラスになったんだね。」


「そやな…俺らまぁちょい遊ぶくらいやったもんな。てか、栗浜も遅れるぞ。」


「もう一緒のクラスの顔見知りの同級生だし、下の名前でいいよ。ってほんとだ!急がないと!」


「ほんまや、やべ。」


次の体育、ガチで遅刻しかけた。


___________


というか、さっき普通に話してたけど、心臓はバクバクやった。そしてめっちゃ手汗かいてた。


体育の時間も終わり、教室でゆっくりしようとし…つつも愛奈様をご謁見!


「マジー?ウケるわーそれ!」


「でしょでしょー、でねー。」


こんな話を繰り広げていた。そして最近思うことがある。


「ちょっと愛奈…元気なさそう」


思い込みすぎなのかもしれないけど、いつも観察してる俺の目には不自然に見えている。

仕草や口調に少し暗闇かかっている。


まぁ後でちょっと話しかけるか。スッゲェ緊張するけど。


__________帰りのチャイム後


「さーて、帰るかぁ…。」


「おうよ!晃介!一緒に帰ろうぜ!」


「俺もな!」


「やーちんにはるとよ…帰るか。」


「行こう行こう!」


教室の外を出ると、愛奈と目が合った。


「あっそうや愛奈、ちょっと話あるねんけど。」


「うん…?どうしたの?」


「いやーお前なんか最近暗そうやから、大丈夫かなって…。ハハ、なんか変なこと聞いたわ。」


「うん…そんな暗くないよ?いつも通りだよ…。あっ呼ばれたから、また明日ね。」


「おうよ。バイバイ。」


あぁ、行ってしまった我が愛す者よ。

やけど返答はなんかイマイチやった。


「おいおい晃介さんよぉ、狙ってんか?」


「同中やから付き合い長いんとちゃいまっか?」


「俺がとるぞー?そんなヒヨったらよぉ〜。」


「はるとうっせ。別にそんなんじゃ…ねぇよ。」


「カーー!ウブだねぇ。まぁ応援してるぜ。友達として。」


「オレもだ。頑張れ。」


「あ、お前らぁ…走って逃げやがって。追いかけるか。」


こうして俺の1日は終わった。

あまり進展もなく。



__________翌日の放課後


「おうオレ、バイトあっから先帰るわ。」


「俺もバイトなんだぜ。」


「そうか、お前ら今日あったな。頑張ってこいよー。」


「ほーい。」


俺は今日保健委員会の仕事を任されている。だから保健室に行ってとりあえず先生からの話を聞かないといけない。めんどいけどやるか。


愛奈…は先帰ってるみたいだな。残念。

今日もなんか体調がすぐれてなさそうだった。

二人だけシチュ狙ってたのに…。まぁそんな度胸ないけど。


そしてさっき大半が帰った教室を後にし,保健室へ向かった。


____________


「失礼します。一年四組の新田でs」


「ちょっと静かに…お願いね。」


「あれ?誰かいるんですか?」


「実はさっき倒れ込むように保健室に入ってきた子がいてね。多分君と同じクラスの子だったと思うよ。」


「あらら…それは、はい。わかりました。」


「たしか君と同じ中学の子だったかな?」


「え…ほんとですか?」


「あぁ、そうだよ。今はそのカーテンの向こう側で寝ているよ。ちょっと心配なら寄り添ってあげてもいいんじゃないかな?だいぶ回復してきているし、顔見知りなら安心するだろう。委員会活動は…もういいよ。さっ。」


「わ…わかりました。」


突然の報告とこの状況。

俺は一直線にカーテンの向こう側にいった。


そこには目が赤く少し腫れて、しんどそうにしている愛奈の姿があった。


「どうした…!愛奈どうしたお前…?全然大丈夫そうじゃないやんけ…。」


「晃介くん…グスッ、助けて…。」


「は?どうした俺やったらなんでも聞くぞ!」


突然の命乞いに戸惑いながらも、これは聞いてやらないとまずいと直感で思った。


そこで俺は衝撃の告白をされることになる。

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