第26話 皆さんお待たせ、泰真の後悔
由梨は泰真の事を一応茉穂に、話してみたが泰真とあの彼女の話を
聞いていた茉穂は塩対応、あの2人が仲が良いのはそう言う事か、つまり学生時代苦楽を共にしたと言う業績があるのだヨ!
と由梨に返され由梨は撃沈
まあ、泰真は茉穂に信用されない事バッカやってるからしかたない。
由梨も期待こそしていなかったが想像通りな茉穂の返事も、
なんだかなぁー
茉穂の気持ちは固まっているようだ。
バレンタインは茉穂の義理チョコのみ!を同じ部署の年上年下平等にご挨拶程度のほぼ全員、同じパッケージのチョコを気配り、お配りした。
そして28歳のバレンタインが
静かにオワタ
本命チョコをあげる人も居ないとは
・・・来年こそはと意気込んで
たが終わる。
もう今年中に結婚をする。
だから独身のバレンタインは、終了
パリッカリッカリッ
残ったチョコを食べながら帰る
何時も居酒屋へと仲良く乗り込んだ由梨でさえ今頃はハッピーバレンタイン
フワフワと落ちる雪
茉穂はうっすらと振り落ちる雪を
天を仰いで眺める。
そして茉穂を追い抜き歩く恋人達は益々茉穂に孤独を教えて来る。
イチャイチャしゃがって
キショー羨ましいーチキショウ
「ヤッパリ
一生一人は嫌だなぁ
それに自分の子供が産めるので
あれば、どんなに可愛いか
見てみたい。
いや会いたい。」
「綺麗よ茉穂
ピンクの振袖も良かったけど
ライトグリーンの訪問着も良く
似合ってるよ。」
今日は三月6日大安吉日
「そうかな、可笑しくない?」
茉穂は諒香に尋ねてくる。
「バッチリバッチリ」
萌さんの気付けに、諒香の行きつけの美容師さんがやって来て髪を柔らかくフワフワふうに結い上げてくれた。
可愛く上品に。
茉穂を見に父親と母親がやって来て
大絶賛、いよいよこの日が来たかと
少し寂しい気持ちにもなった
今は楽しんだ独身時代と懐かしむ暇もおしい。
上から順に毎週お見合いする、きっと自分に合う人がいるはず
慌てず騒がず根気よく探す。
だって両親の喜ぶ顔もみたい
気持ちにもなる。
「ねえ~泰ー君、マウスーランド
ホントに今日連れてって
くれるの~!」
「おう
何時に着く?」
「もう直ぐ駅に着くよ
新幹線だからはゃーい!」
弾んだ晴音の声に泰真もうれしくなる。
「分かった、
マウスーランドのホテル
取れなかったから
近くのホテルに予約した
からそこに荷物置いてから
行こうな!」
「うん。」
「ありがとう泰真
晴音の誕生日無理してくれて」
「おう桜子(とおこ)
晴音が喜ぶんだから
俺も楽しみなんだよ。」
「フフフ有難う!」
「もう直ぐ俺も駅に着くぞ」
「早‼️」
それから晴音と桜子と駅で落ち合った。
俺を見つけると、走り寄る晴音が
可愛くてしかたない。
桜子も晴音を追って走って来る。
そう他人から見たらしあわせな家族に見えても仕方がない。
俺は晴音と桜子を乗せて予約した人気の高いホテルへとハンドルをきった。
ホテルの前に黒塗りの高級車が着いた。
と、ほとんど変わらず白のセダ〇が
着いた。
泰真は着物姿の美人が車から降りるのを 見た。
「フフフお見合いね、きっと」
桜子が言うと晴音が顔を出して
「ママの方が綺麗だよ。
ね、泰君、今日はパパって呼んでいい?」
「ん?泰君じゃないのか。」
「だって友達は、パパとママと
行くもん、だから晴音もそうでしょ。」
「晴音!」
「ああ、勿論いいよ
今日は、晴音のパパ役だなーハハハハハ
俺でいいの?」
「うん、泰君がいい」
「よし、じゃあ急いで行くぞ!
俺今日しか休み取れなくてサ
ゴメンな」
「うん、いそごー」
泰真と桜子と晴音は車を降りた。
すると後ろから
宗次郎が泰真に声をかけた。
「なんだ、君、
妻帯者だったんだー」
泰真はその声に振り向いた。
上下のスーツに身をまといピシッと
した姿に泰真も
「アツ」
と声をあげた。
「君の奥さん美人だな」
そう言われた桜子は頭をさげた。
泰真はその言葉にイラッとした。
「・・・今日は何事ですか?」
泰真は上から目線の宗次郎にムカつきながら立ち止まりきいた。
そうすると宗次郎も
「いやあ今日は、妹の見合いなんですよ、もう今年29になるんで
何としても嫁に行かせたくて
往生していたんですが、やっと
嫁に行く気になってホッとしています。
ああ、そうそう、何時ぞやは失礼しました。とんだ勘違いしちゃって」
「え、あ、ああ、は、はい。
こちらこそ失礼しました。」
以前の威圧感漂う宗次郎ではなく
紳士的な態度にやや引いてしまう。
「パパ、マウスーランド早く行こう。」
「え、パパ?」
「そうかー子供までいたのかー
今日パパとお出かけか
楽しんでおいでね。」
「あ、あの待って下さい
この子はちが」
泰真が言い訳をしようとしたが
「パパ、早く早くー」
と晴音はご機嫌な笑いをしていた。
「お兄ちゃんどうしたの?」
その一言で泰真、宗次郎、桜子
晴音が振り返った。
兄が居ないのを心配した茉穂が
声賭けをした。
泰真も目を見張る姿で現れたあどけない茉穂の顔は・・美しく化粧をして、いつもポニーテールの髪は可愛いらしく結い上げて 綺麗な日本美人の茉穂が立つていた。
泰真も見惚れて動けなくなっていた。
そんな泰真に晴音が
「パパ、マウスーランド」
と泰真のスプリングコートを引っ張る
晴音の一言に茉穂が∑(๑ºдº๑)!!ビックリした顔をする。
見るからに親子連れの三人
「違う、茉穂コレは」
言い訳をしょうとした泰真に宗次郎が
「いゃーツイ長話になってしまって
茉穂、お相手を待たせたら悪い
いくぞ」
そう言うと茉穂の前を歩き出した。
茉穂は桜子の方に軽く頭を下げて
兄の後を歩きだした。
「ねえ、ねえ、パパ、パパ」
晴音の言葉に泰真は答えない
軽く握っていた拳がプルプルと
震えていた。
「ゴメン、晴音、俺後で行くから
先に行っててくれないか?!」
「嫌だァ〜いや
晴音、パパとーマウスランドいくー
友達に自慢したもん。
泰君がパパだって!!」
「晴音、泰真はパパじゃ無いよ」
桜子は泰真の気持ちを察してか晴音に「今日は2人で行こう。」
そう言った。
「嫌だ、約束したもん
泰君は今日は、パパだもん。」
「晴音、ママと2人で
行こう‼️
泰真は、行けなくなったの
ね、ママと行こう。」
そう言う桜子に晴音は泣きじゃくる
泰真は、晴音に悪いと思ったが急に
何も判断ができなくなった
茉穂が俺を去ろうとしてる、そんなことなど考えもしなかった。
何だかんだと言いながら茉穂は何時も俺を待ってくれているものだと
思っていた。
大河に電話して来てもらった。
「バカだなー!
こうならないとわからないのか!
お前勝手過ぎたんだ
女は待たせ過ぎたら待たないんだ
決断も早い‼️
こう言う事の場合話はパパパと
決まる!
彼女は嫁に行くのが目的なんだからな!それに今日の彼女は綺麗だ!!
さっきチラッとみたが皆、振り返り
見とれてたぞ!
外国人なんか、絶賛してたし
相手も決めるだろう、あんな美人
放つておく訳がない。
お前、ホントのバカだなぁ
もう諦めろ、何もかも遅い!!」
泰真は落ち着かない。
35迄独身と言明していた泰真は
ホテル中を茉穂を探して走り回る
その後を大河が止めに走る。
しかし茉穂の姿は見られない。
「どこだー
茉穂、茉穂!!」
慌てて集まって来た警備に抑えられ大河は個室に泰真を連れ込んだ
何とか大河が説得しておちつかせる。
泰真は立ったり座ったり、彼女のお見合いが終わる時間を待っていた。
桜子と晴音は一足先にマウスーランドへと向かった。
パパと呼び泰真を恋しがる晴音にバスケー仲間で、独身とバツの付いた奴を集め呼び出した晴音には嫌われても仕方が無い。
近くに住む三人が駆け付けてくれる
手筈を大河がやってくれた。
レンタルパパが三人いれば大丈夫だろう。しかも学生時代桜子に惚れていた奴ばかり、晴音が寂しがらない様によーく頼んでおいた。
正月の一連の流れを知ってる奴らだ
気持ち良く引き受けてくれた。
そのうち泰真も落ち着いてきた。
騒ぎ回ったことを謝罪した。
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