第20話 新たな女

ガッガッと食い漁る茉穂を泰真はギョッと見る。

肉はスルスルと飲み込まれ泰真はたりなそうな牛肉を追加


茉穂はウンウンと何故か頷いている


「ゴメンね。」

茉穂は泰真に謝った。


「何?急に」


泰真は茉穂が謝る意味が分からず

フッと笑いながら呟いた。


「彼女との最中に邪魔しちゃったし

彼女、怒ってたでしょう。

ゴメンパクパク」


「・・・・」


「でね、もうホントに私に構わないで泰真と私ナーンも無いよね。


恋人でもないし、だから泰真も

遊ぶんでしょ

だったらもう、関わらないで欲しい。

私ももう邪魔しないよ。

ŧ‹”ŧ‹”

1回2回邪魔しても泰真は次々やるし

気持ちが持たないよ

だから私の見合いも邪魔しないで

幸せになろうね、お互いに。」


茉穂は肉を箸で挟みふーふーふー

しながら言った。

泰真は複雑な顔をしながらも

ポッンと呟く。



「・・・分かるけど

茉穂が他の奴といるのが

俺は無性に嫌なんだ。」



「意味不!エノキ入れて」



「ハイハイエノキね。

俺勝手なのは分かってる。」

泰真はエノキとしめじを追加しながら

気持ちを伝えた。


「マジだ!!パクパク」

茉穂はそれ程気にすることなく

飯に集中


「あー美味しかったぁー

タメ食いタメ食い!!」

話を逸らしながらコーヒーを要求する。


「遅いから今日は泊まれ

明日送る。」

泰真はスックと立ち上がり

熱々のエスプレッソを入れながら

茉穂に言ったが茉穂の返答は


「やだよー(笑)アンタが彼女と

ヤッてたベッドに私を寝かすの?

彼女も怒るよ!

私がここにいるのも彼女は、凄く腹立たしいハズ」



「あの子とは・・・

今日会ったんだ、一夜のアバンチュール的な・・・気持ちは無い

性欲のはけ口みたい・・な」




(º ⌓º )ポカーン


「だから、あの子らは彼女じゃない!」

そんな変な返答を聞いて

更に( ゚д゚)ポカーン


なんかの話で聞いたことがある

男ってヤッてる時は正直誰でも良いと・・ホントなんだ〜?

顔はついていればいいって

それって体が目的で誰でもいいって事


それなら理性も知性もない野獣と同じじゃない、私はそんなの嫌だ!!


茉穂は泰真を見て

「私そんな、男を楽しむ女じゃない

理性もあるし判断力もある多分

泰真とは住む世界が違うから

あなたは色んな女性と楽しみたいんでしょけど、一緒にして貰っちゃ困る。




もう頭の病気の範囲か趣味の範囲?

まさかのコレクション?」


と最な事を言つつ

茉穂はたらふく食べて飼い犬の肉に

高すぎると文句をいい、風呂も堪能して片付けもせず、冷蔵庫にある食材を物色し手土産まで持って帰るとゆうズーズーしい奴だった。




見送った泰真の頭にフワフワと白い雪が落ちて来た。

イブには似合のホワイトクリスマス

空を見上げるとサンタクロースが

ソリで走り抜けるんじゃないかと思える程雪は降っていた。


クリスマスイブが終わると町は

新年の門松が神社や仏閣を飾り始める

そして1年が終わり1年が始まる。



始まりと終わり。





そうだ始まればいい。


「茉穂、初詣一緒に行こう」

性懲りも無く茉穂、茉穂、茉穂


「え?ダル寒いしキツいし

ねむいし、お断り❌」

出不精な茉穂は速攻お断り

「じゃあ2日で?」


泰真も1歩引いて提案する。


「え!なら1日に行って2、3は寝る

方が良いけど、でもヤッパ行かね!」

ダル


「じゃあ除夜の鐘がなる頃迎えに

行く‼️」

泰真は強硬手段に出る。


「はぁ⤴︎ ああぁぁー馬鹿じゃない

寒いって行かない ぜーったい行かない

行かない、今から寝るのら」



「行くぞ、若いくせに

寝てばかりいると太るぞ!

どーせゴロゴロ ゴロゴロ

してんだろぅ」



「休みだから、休んでんの以上」


「いや今から行く」

泰真は年末にも神社に向かい1年の事を神様に報告し御礼を延べる。

勿論元旦にも参拝する。

そんな事を知らない茉穂はあーだこーだ、なんちゃらかんちゃら

断るが、泰真は角度を変えて誘ってくる。




「じゃあせめて明日

11時に迎えに来て、せーつかく

コタツで、ゆく年くる年見るし

見ながら寝るって最高‼️

チューハイとたこ焼きサイコー」


「・・俺と会いたくないのか?」







『アンタと?まぁそうだね

・・会いたくねーよ!』

と言いたい。


合わないってんだろーがと言いたいが

奴は上司、上司!!

ここはソッなく返事しとく!

首にされたら大変💦


ゴーンゴーンゴーン

除夜の鐘も終盤



ハッピーニューイヤー

沢山の人が拍手して喜びの声を挙げた。

新年が開けた途端テレビでは沢山の人が有名な神社に初詣に行く姿が放送されていた。


「縁結びのお守りでも買うか!

今年は29だ、



絶対結婚する✨

来年は旦那と初詣!」


そう思いながら眠りについた。




☀️🌱

陽は高く登り


「ふぁぁぁぁぁ眠」

オコタの中で背伸びをする。

ゴソゴソとコタツの中から這い出すと

アチコチ痛い。

携帯の時刻を見れば10時59分

大好きな梅酒飲んで寝た、ぐーっすりねれた、トイレにもおきなかった。

付けっぱなしだったテレビに参拝の人手の様子が写し出されていた。


「ん?なんか約束したなぁ

えっと11時だっけ!

どこで待ち合わせだっけ?

誰とだっけ?」


通話の復歴を調べて


⦿0⦿ 嘘!

あの後OKOKしてる

何度も何度も確認

最終復歴には泰真とある。


「そ、そうだ仮病、仮病使お!」


茉穂は飲めない酒を飲んだせいで

深い眠りに落ちていたらしい

早速電話をする。

「はい。」

不機嫌そうな彼の声がする。


「今、何処❓」

泰真は不機嫌に聞いてきたー


「えぇえっと・・・」

茉穂はドギマギ


「まさか仮病使おうとか思って

ねーよなぁ!」


ドキッ!!


「え、ちがちが違うですょー

待ち合わせ何処でしたー?」



「お前の格安アパートの前だけど!!」


「・・ジョーダン?来てるの、早」


「早く出ちコイ」


茉穂は慌ててクルクルカール

ふく、服、服

昨日来ていた襟元にノースポールの

白い花が並んでいる白いセーターに

ジーパン


とりあえずこれでOK



上からモコモコの茶色のコートを

羽織グレーのマフラーを巻き巻き

準備する約15分



ガスOK コタツOK エアコンOK

チェックを重ね外に出て鍵をする。

ほぼスッピン、ニベアとリップを

ちょちょいのチョイ

リップのイチゴ味が茉穂のお気に入り



急いでアパートから下をみると黒の

セダ〇が止まっていた。


恐る恐る近寄り覗いてみると運転席を

倒して寝ている泰真発見‼️


『ニャンじゃ寝てやんの!!

泰真も夜更かし、したのか?』


コンコン、コンコン運転席を叩いてみると二重まぶたが三重になったような

顔を擦り泰真が起きた!

寝てる奴起こすの大好き

起こされるのは大嫌い!!




「お前おせーよ

俺1時間前から待ってたんだぞ💢」




「これでも急いだんだからね」プイ

茉穂も行きたくねーのに付き合って

行ってやる感満載



「あーあ、わぁーかった分かった❗

正月から喧嘩はやめような!

お前怒ると帰る癖あるからサッサと

行こーぜ!」



茉穂は迎えに来てもらってアレだけど

神社だし、人多いし、車止めるとこあんの?

と聴きたかったが泰真にも考えが

あるだろうと思い聞かなかった。



車は県外を目指し有名な神社に向かっいた。茉穂は助手席に座るな否や

グースーピィー

気持ち良さそうに眠っていた。




「茉穂、茉穂着いたぞ」



「あーふあぁぁ(๑´ỏ`๑)寝た寝た

車で寝るのって揺りかごみたいで

大好き♡」



多少泰真は💢っと来たが仕方ない


「ここは何処だ?」

茉穂が目を凝らしてのぼりを見ると

やっぱりテレビで良く見る有名な神社

だった。



「え?車で入れるの?」



「ここは父の友達の神社なんだよ

だから、家の方の駐車場に止めさせてもらったんだ、ちょっと挨拶してくる。」



茉穂は時計を確認すると4時近かった

泰真は4時間も運転していたのか

東京土産を抱えて泰真は神社の裏にある神主さんの自宅へと行った。



しばらくすると小走りで、かけてきた。

身長185(推定)グレーの長コートに

黒のニットセーター質のいいスラックス、オマケにイケメン

そんなかっこいい泰真を見て


『なんで私を初詣に誘うのか

泰真こそ綺麗なおねーさんに

誘われて選り取りみどりの

はずなに?』


と思ったがこいつはヤリ捨て男

股間の自由を楽しむ男

女の子を遊びの1つと思う奴

甘く見ては泣きをみると、ふんどしを

締め直す!



茉穂はそんなに甘くはない!!



泰真とは一線を引いての友達付き合い

友達、友達、茉穂は決めていた。

こうして初詣の誘いに乗るのも

友達だからと納得していた。



神社のしきたりに従って参拝する

茉穂と泰真は付かず離れず並んで歩く

「真ん中は歩けないぞ」


「知ってるよ、真ん中は神様が歩くんだよね笑」



「そうそう」


「泰真、ここまで連れてきて

もらったから交通安全の御守り

買ってあげるよ。どれがいい」


「ん〜どれでもいいよ👍」


「どれにしょうかなぁ

可愛いのがいいよねー」

悩みながら唸る茉穂を見ながら泰真も

茉穂にピタリと張り付き覗いていた。



ドンと泰真の足に女の子が飛びついて

「泰くーん。」

そう言った。

茉穂は「は?」と言ったまま目を剥いた!


泰真はビックリしていたがすぐ明るい声で「晴音ー」と声高く呼んでいた。


「晴音、ママは?」


と聞いていたから泰真の知り合いなのだろう。

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