第7話 御礼の品
イライラ💢イライラ
遅い、遅すぎる。
泰真はコンビニ行くと言って
出て行った茉穂を待っていた。
「まさかドッカでぶっ倒れて」
心配になった泰真はコンビニへと探しに行った。
歩いて5分のコンビニに菜穂の姿はない。
「まさか、帰った?
俺、まさかの初フラレ?」
いやいや連れ込んだ理由じゃ無し彼女が心配だったからだ。何だよ、1人で大丈夫じゃんか!
そう思ったものの多少ムカつく
いや可也、ムカつく!!
「もしかして、帰りついたか?」
泰真は、疑問に思いながら
ラインを送る一応心配の範囲
茉穂は 「ハイ」と小さく返信した。
多少、思う所はあるらしい。
「ねえ諒佳、ヤッパ
御礼したがイイよね」
茉穂は社会人として、やはり
御礼はするべきと考えた。
「当たり前
救急外来まで付き添って
くれたんだから」
「だよねー
なーんか憂鬱!」
茉穂は今日の出来事を諒佳に
愚痴る。
勿論筋肉質のドーベルマンの
事も、愚痴っても愚痴っても止まらない。
次の日
今日は土曜日だからお休み!!
茉穂は都内の有名デパートの
前にドーンと立つ!
クレヨン〇〇ゃんに出てくるア〇ション仮面のような
振付でハハハハハと、から笑。
オ、オット何を買うか決めよう
男って、お菓子、ワイン、日本酒・・・
すか?
どれ買っていいかサッパリ!
買い物に出れば自分に
自然と欲しい物が出てくる。
あ、コレいいなー
アレ欲しいなーとか
久しぶりのデパートだ、スーパーには行くけどデパートは久しぶり何時来たっけ?
忘れる程、大昔
お嬢様だったのは大学迄、いやいや大学出たら放り出すと親に言われて無駄使いせずバイトに勤しむ日々親はあてにするな、が父親の口癖、お嬢様だけど甘えさせない。
親は将来の為と言っていた、おかげで高飛車になる事も無く普通の友人も沢山いる。父親はこういう事を
学ばせたかったんだろうと思う。
サテサテ、本題の御礼の品は
手っ取り早く、この3点
テキトーなワイン
テキトーに名酒と書かれた酒
成る可く量の多い菓子
一社員の私にはコレが精一杯。
まあ28にもなればソコソコ預金もあるけどお嬢様の位置には帰れない。油断大敵、人生何が起こるか分からない。
親を頼れない以上預金は必須
月曜日、この3点を引っさげて専務室迄乗り込む訳にも行かず専務室の前で小さく待ち伏せ。
8時、専務が珍しく1人でやって来た。
何時もの取り巻きが居ない事に少し安心。
茉穂に気付くと専務はアという顔をした後、冷たい眼差しを向けた。
「・・・なんか用?
ってか、何処のコンビニ
行ってたんだ?
帰り遅くないか?」
「えっと北海道のコンビニ
ちょっと遅くなりましたー 」
エヘ
ただいま、お、ま、た、せ。」
「は?」
泰真はじ ⚭-⚭っと茉穂を
見て 一言!!
「で!!」
と壁越しの挨拶みたいに
感情ヌキ
「あ、あのコレお礼です。
大変お世話になりましたー」
泰真は差し出された紙袋を
覗くと
「フッ」
と短く鼻で笑った。
茉穂をひと睨みすると泰真はドンドンとドアの前迄茉穂を押しやり、前流行った壁ドン
「えーっと専務!!
監視カメラ・・が」
茉穂はカメラを気にしてタジタジ
そんな茉穂に泰真は一言!!
「大丈夫俺しか見れない」
「ひぇーそんなのアリ!!」
そんなん関係ないとばかりに
専務はグイグイ迫って来る。
ニヤニヤしていた顔が
怒ってる様に見えるのは
気のせいか?
「あのサー
俺、お前が道で
ぶっ倒れてないか
探したんだよなー ぁ
笑わすなよゴラァ💢
北海道?、嘘丸出し❗💢
本当の事、言え!!」
目の前すぐの専務の目は
ワナワナと爆発寸前ひ…ひえぇぇぇ
「だ、だって遅くないか?」
と言われたら、なんか答えなきゃって思うじゃん。
「!北海道はジョークで!」
「分かっとるワ
んな事!
俺が言ってるのは何で
帰って来なかったか
って聞いてんだ、ヨ💢」
「ああーね💦
それは生意気な犬が二匹
いたからです。
私に意地悪するし
喧嘩仕掛けてくるし」
「は?アランとエルが・・」
「そうです‼️
アランかエルかアホかどーでも
いいんですけど
躾直したがいいですヨ
その辺の野犬と変わらない
凶暴でしつこくてバカ
頭悪そうでしたもんね
犬は飼い主に似るって
アハハアハハ似てるんですか?」
「はあ〜
俺に喧嘩うってる?
お前こそ物の言い方
勉強したがいいんじゃない
アランとエルをバカにして
噛みつかれて当然
今度来たら遠慮なく噛み付け
と言っておくワ
甘噛みなんかするなってナ!!ガブリと行けって言っとくワ」
「えへへー馬鹿デスカ!
残━━━━━━━━念!!
今度は、ないですカラー
態々、噛みつかれに行く程
アホじゃありません。
筋肉質の犬はチョット圏外なんで
ちっちゃくてフワフワ系の
愛らしい犬トイプードル
チワワ、シーズみたいな
ちっこい可愛ーい
犬が好きなんで!
いやいや 元々犬
キライですからー
では、失礼しました!!」
茉穂が歩き出すと
「待て!!」
「は?💢まて?イヌかよ!」
マテとお預けは犬用語、ムッとした茉穂が不満げに振り向くと専務が紙袋を差し出して
「こんなんイラネ!
返す。」
そう言った。
「御礼ですから受け取って
下さい。
ソコソコ高かったんです。」
ここまで言うつもりは無かったが
言ってしまった。
.。oOお菓子¥3000
酒¥5000
ワイン¥3000
菜穂に取ってはかなりな出費
「プッこれが?
高かった?
は?」
「は?って?は?」
茉穂は不思議そうに泰真を見た。
フフン
「俺BARにン十万円のキープしてるし
高額な店しか行かない!
甘いのは食わないし
もらってもなぁ!笑笑ꉂꉂ」
「え、そうなんだ‼️」
一日かけてデパートを回った
のに、そう言えばお爺様も
フランスから高級ワイン
態々取り寄せてたっけ!
ってか日本人なら日本酒飲めよ
スルメとマメと塩辛でしょ
ツマミ、分かんないけど!
酒飲めんけど!
渋々袋を受け取りションボリ
肩を落として帰る茉穂をニヤニヤしながら泰真は見送っていたが
ふと昔の光景が頭に浮かぶ・・
「ほらみてー
子供たちが、どぜうを
捕まえてきたの
こんなたくさん。
今日はどぜう鍋だよ。」
嬉しそうに話す嫁に
「は?俺は鰻しか食べないし
それも一流な所のやつ限定
第一泥臭いだろ!」
自慢そうに泰真見る子供達の顔も
くもってくる。茉穂は子供の頭を撫でて
「そんな事いわないで
ちゃんと泥を吐かせて
美味しく作るよ。
今日は早く帰ってきてね。
子供達と久しぶりの鍋よ。」
茉穂は子供達とウキウキ
「俺、イラネ
川に流しとけ!
今日は帰らねーからな!!」
と素っ気なくかわした。
そんな会話が頭の中に映像になり
甦る。
ニヤニヤもスーッとマジ顔に変る。
「フッ夢だ、
こんな世の中、そんな事
ある訳がない。」
あの日の嫁の顔が
昨日の事の様に鮮明に思い出す。
そう今の茉穂の顔だ。
いたたまれなくなる感情は
抑えきれない。
ションボリした菜穂が
愛おしく思える。
今すぐ駆け寄って抱きしめたい。
そんな感情を俺のプライドが跳ね除ける。
しかし反省!
社内規約を破り茉穂の社内携帯番号
をゲット!
「はい、どちらさまですか?」
茉穂は携帯の着信が凄いから
渋々でた。
「俺、泰真!!」
「ん?泰真?どちらの?」
「は?分からないのか?」
「(꒪ꇴ꒪ゲッまさか専務!!」
「おう
当たり🎯」
「ふー
なんですか❓急に!!」
茉穂は呆れ返った声を出した。
「命の恩人になんですか!
とは、何だ!」
ウグググー
そう来たか⤵!
「失礼しました
どうして私の番号を?」
「いや、お前のだけじゃない
会社全員の社内携帯番号は
俺のパソコンに入ってる。
お前だけじゃないから!
お前が特別と思わないでくれ!」
と嘘をつく!!
「はぁ、で!!
何かごようですか?
金持、せ、ん、む!!」
「いちいちつっかかるな
その言い方!!」
「御用がないなら
仕事中ですので失礼します。」
キッパリ通話、終了しょうと思ったら・・
「いや、まて!
御用はある。
昨日は悪かった、あれだ
心配させたのは君が悪い
でもせっかく持って来てくれた
のを受け取らなかった事
謝りたい。」
「あ〜確かに
専務からしたら安物ですかねー
私には無理して買った
モノですけど
格差感じましたよ
ド━━━━━━モすみません
貧乏人の!!安物で!」
「・・」
「兎に角今日飯行こう
悪かったからサ、謝りたい!」
「え、ワインも酒も
仕事仲間にあげちゃって
お菓子なんかパーって
ひろげたらすぐ
なくなりましたよ。
今更言われても腹の中に
入って
もうスグ 見て肛門から
出ちゃいますよーWww」
「飯、誘ってんだけど
安心しろ、ワインセラーに
ワインは山積み
更に日本酒も山積み!
お菓子は食わない!」
「ありゃりゃや
お家自慢、金持ちマウント
おっーぅ」
茉穂はオチャラケて見せる。
そんな茉穂に段々とイライラが
募っていく。
💢
「いく?行かない?
返事!」
「私奢れませんよ。
今月出費があり過ぎて無理!
来月にして下さい。
居酒屋でおごりますよ。
ヤッパ御礼はしないとワタシの
気、すみませんし・・」
「・・・!!」
🐝🐝
happinestryokoさん
玥さん、いつも読んで下さってありがとうございます。
応援して下さる皆様感謝です?
そして皆さま、お身体ご自愛ください。
私も某ウイルスには気をつけます。
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