三雲SIDE4

お久しぶりです。

更新遅くなってすみません…色々と忙しくて…

今回は説明回です!

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「まぁいっか、ひよりのつくる飯はなんでも旨いからな」


え?

……え?


「へ?」

「あ、ごめん。心の声もれてた」


きききききき聞き間違えじゃなかった!


『ひよりのつくる飯はなんでも旨いからな』


確かに悠斗は本当に美味しそうにご飯を食べる。

悠斗のことが嫌いだったときも、そこにだけは好感を持っていたぐらいだ。

だから、すごく作り甲斐がある。


でも、面と向かってそんなことを言われると凄い照れるよ…


「大丈夫?」

「うっうん。全然、だっ大丈夫だ、から」

「そう?ならよかった」


全っ然大丈夫じゃないよぅ!

昨日悠斗に助けられてから少し意識してる自覚はあったけど、今ので完全におちたかもしれない…

ううん!そんなことない!こんな簡単におちたら私、私…!チョロインになっちゃうじゃないのよ!

うん、ちょっと、ちょ~っと照れただけだからまだ大丈夫だよね!


「じゃあ、チャチャっと作っちゃうね!」 

「うん、楽しみに待ってる」


…楽しみに待ってる!

エヘヘへへ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「「いただきます」」


なんとなく気分がいいから、目玉焼きを上にのせた豪華版焼きそば。

うん!おいしい。


「旨いな…」


悠斗も美味しそうに食べてくれてる。

嬉しいな。

あっそうだ!!


「ね、昨日の夜の続きなんだけどさ、悠斗ってなんか武道とか習ってたの?」


昨日の悠斗は本当に凄かった。

がたいのいい男性3人を瞬殺。

…あれかな、ハイスペック陰キャってやつ?

ま、悠斗見た目だけで別に陰キャって訳じゃないけどね。

本当に見た目はもうちょいしっかりした方がいいと思う。


「あ~うん、習ってたよ」


やっぱり!


「なに習ってたの?」

東雲寺流古武術とううんじりゅうこぶじゅつ


???


「なにそれ?」

「東雲寺家に室町時代から伝わる由緒正しい武術だよ」


??????


「えと、なんでそんなの習ってたの?」

「あれ?知らない?僕の前職」

「うん、知らない」

え、高校1年生に前職ってあるもんなの?


東雲寺家とううんじけ私兵隊特務警護部要人警護課一係三班班長しへいたいとくむけいごぶようじんけいごかいちかかりさんぱんはんちょう。これが僕の前職」


はい?

えっと…東雲寺家紙幣隊トクムケーゴ…

え?なに?


「あ~簡単に言うと、東雲寺財閥の偉い人達のボディーガード」

「それって普通に凄くない?」

「うん、凄いよ」


即答~


「そんな目で見ないでよ。本当に凄いんだからさ」

「そうなの?」

「うん、東雲寺家の武闘派の中でも5本の指…は言い過ぎだけど、トップ30人しか在籍できない精鋭中の精鋭なんだよ」

「凄いのそれ?」


武闘派ってなんか暴力団みたいだな…


「んとね、だいたい3万人いる武闘派のトップ30だよ」


は?


「え、嘘でしょ」


3万人中の30人って本当に凄い…いや、なんでそんなに兵隊持ってるの?


「ホント、本当。東雲寺って凄いんだよ。あ、一応言っとくけど3万人って傘下組織をあわせた総兵力ね。東雲寺本家だけでいったら精々五5千人ってところ」


いやいやいや


「どのみち多すぎない?」

「まぁ敵対組織と裏で抗争とかやってるからね。兵は多い方がいいよ」


…暴力団か!!


「最近よくニュースでやってるよね」

「は?」

「ほら、山浦組と早川会。あれ、山浦がうちの傘下で早川が敵の傘下」


ガチで暴力団じゃん!!


「え?それ大丈夫なの??」

「なにが?」


なにがって…


「警察とか、マスコミとか…」

「警察もマスコミも確実に感付いてると思うよ」


え、それじゃあ…


「でも、ビビって追求できないんだよね」


???????


「だって裏には大財閥同士の権力争いが絡んでるんだよ?下手に首突っ込んだら潰されちゃうよ」


…そうなんだ。


「ていうか、大財閥同士?」

「そ、東雲寺と西海さいかいの権力争い」


西海グループ。東雲寺財閥のライバル組織でテレビとかいろんなところでバチバチしてる。

…でも、まさか殺し合いまでしてたなんて…


パン!


「ふえ?」


いきなり悠斗が手を叩いた。


「はい!この話はおしまい!」

「え?そうなの?」

「うん、ごめんね」

「ま、良いけど…」


本当はまだ聞きたいことがある。

でも悠斗はなんでか泣きそうな顔してた。

そんな顔されたら、聞けないよ。



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