第20話 影から貴様ッッッ見ているな?
「…あれは優希?」
駅から少しだけ離れた場所にある雑貨屋さんにしかなかったお気に入りのマステを買って出ると優希、うんあの感じは優希だ。
優希がいた。
…なんで優希がジャケットを着こなしてカフェの一員のような…ってあそこはカフェなんだ。
あんなところにカフェが…へぇ働いてるのかな?見ていたいな優希の仕事姿…
「ってなんで希穂ちゃんをお姫様抱っこしてるのよ!?」
それとあの男性は誰?誘拐?急に情報量が増えて頭が追いつかないわよ…
いやいや優希に限って希穂ちゃんを誘拐するなんてことはないだろうけど…
「ちょっとあの後ついて行った方がいいかもしれないわね…」
「お嬢、ご入用ですか?」
「ねぇ田木さんあの車ついて行って」
「了解」
いつもの車の運転手に告げてから車にすぐに乗り込む。
「優希坊ちゃんも誑しなもんですねぇ…」
「妹が急にできて距離感がわかっていないんじゃないかしら?」
「そんなもんですかねぇ…私たちには理解できるもんじゃないでしょうね」
「まぁ、義理の妹弟できることなんてレアなものだからよねぇ…」
そう、私たちにはやっぱり理解できない物なのだろうな。
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「あと5分ほどで着きますけど、希穂さんはどうですか?」
「ああ、まだぐっすりだよ」
車に揺られていてもお構いなしによく寝ている。
「後で抱えたことは言っといた方がいいんじゃないんですか?」
「確かに…謝っておかなきゃな…」
「ははは」
マスターは思っていた。絶対謝る必要はないだろうと。
希穂さんが優希くんに向ける表情を見れば一発で理解した。
やっぱり彼はさまざまな過去を経てて…遠慮をしてしまっている。
それを正してあげるのが大人として、あなたが恩人となってくれたからその見返りとして…
なすべきことなのだと、決意を持った。
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親バレ騒動で間が空いてますし、定期テストなるものが僕には存在するので忙しいですが頑張ってます。
知恵袋に「男子高校生ですが彼女作りたいです」って質問してみた。 赤井錐音 @detsuterau
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