第14話 吾輩たちはあの電気ネズミの名前をよく知らない 4



 「反撃開始だニャーン!」


 見事ヒットしたホイホイは、ゴム製で出来ていて更に粘着力が凄まじいノリが付いている。


 電気ネズミを捕まえるのに、持ってこいの代物であった。



 スゲェなここ本当に異世界か?


 文明が少しだけ前世に似ている様な気もする。


 発明した皆様ありがとう!



 「にゃにゃにゃにゃー!」


 持てる限りの全てのホイホイを電気ネズミに貼り付けて機能停止にまで追い込みをかける。


 「ピッカピカ〜」


 「参ったにゃんか! この電気ネズミにゃん!」


 完全に静止した。


 ほっ、と安堵した俺は電気ネズミに勝ち誇る。


 「吾輩の完全勝利ニャン!」



 ここだけの話し。


 むっちゃ怖かったです。


 いやですよ? 十万ボルトとか受けたら俺死んじゃうので。


 某、発射団も分かってくれるよね?


 ドドドド! ドドドド!


 「黒猫さん遅いわねぇ〜 何かあったのかしら? なんか騒がしいし妙だわ!」


 異変を察知したセレナが、屋根裏まで足を運んでくれた。


 「何かあったの黒猫さん?」


 「ピカ○ュウにゃん! さっき襲われててホイホイで撃退したニャンよ!」


 「ピカ○ュウ? 訳が分からないわ あ、エレキラットを捕まえてくれたのね! ありがとう黒猫さん!」


 あー、良かった。


 ピカ○ュウでは無いらしいです。


 どうやら魔獣の一種らしく、魔力を媒介とし膨大な電力を生み出す獣みたいだ。


 この異世界の文明を発展させた、「可能性の獣」ということだろう。

 



 

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