7. 希羅斗《きらと》をめぐり......
理解に苦しむけど、
他校の女子が、
その中に加わってライバル争いするような状況も与えられないまま、
こんなに芹花だって可愛くて性格良いのに......
この他校の女子も、ハデ目でキレイだけど、
「ウソでしょう!ちょっと、その女子、今日知り合っただけのクセして、いい加減な事言わないで!ねえ、
ケンカを売るように
何、この展開?
バリバリ恋愛系の学園ドラマみたい。
主役は
「ゴメン、
勝手に自然消滅を狙っていたんだ、
ここまで追って来た他校生の彼女が可哀想......
「そういう事なので、お気の毒だけど、諦めてね!」
そう言いながら、わざとらしく
本気なのかな......磯前さん?
「
あれっ、なんだ、ちゃんと予備軍もいるわけね。
そういう人なら自業自得かも。
「思わず、アドリブしちゃったけど、迷惑だった?」
他校の女子が走り去った後、
な~んだ、演技だったんだ~!
本気にしちゃって、何だか損した!
芹花もホッとしてる、良かった。
「いや、助かった。サンキュー」
「何なら、本気で私と付き合ってもいいんだけどね」
どこまで本気か分からない
「転校初日から、クラス中の男子を敵に回したくない」
やんわりと断った
「そうなの? 残念! クラスに溶け込む頃まで待とうかな~!」
あれっ、引かない。
って事は、わりと本気なのかな、
「はい、終わり! 野次馬達、解散しろよ!」
気付くと、私や芹花以外にも、興味本位で
転校生というだけで一目置かれるけど、
下校時の大勢の生徒達が素通りする事が出来なくても当然。
「それじゃあ、また明日ね、愛音ちゃん」
「うん、バイバイ、芹花」
転居前までは、芹花と同じ方向に歩いていたのが、1人となった下校は寂しい。
芹花もきっと、そう思っているよね?
......と、芹花の方を見たら、芹花びいきの男子達が護衛するようにゾロゾロと付かず離れずの同じペースで歩き出していた。
そうだよね、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます