第45話 新たな旅の始まり

クロス「.....聞かせてくれ」


フローズ「..........」


周りの空気が重くなる、村の人達はこれから何が起こるのだろう?と固唾を飲んで見ている


ミク「あたし達は、ついて行くことにしたわ」


クロス「.....いいのか?今のお前達の実力だとこれからの旅は苦しいものになるぞ?」


クロスの言っていることは正しい、確かに彼女達は選ばれし者達だが、マンルとの生活のせいで王国の騎士団にも魔術師にも勝てないくらい弱くなっているこのままついていけば死は確実だろう。


メミル「うん、今の私達じゃ、足手まといになるだけなのは確か...でも」


セシル「私達は剣聖、賢者、聖女は他の人と違い、成長速度が早い、だから最初こそ邪魔になるかもしれないけど.....」


フローズ「経験を積んでいけば私たちとも対等になれる.....と?」


ミク「.....はい」


フローズ「.....どうする?クロス?」


クロス「...............」


答えは決まっている、しかしこれで本当にいいのだろうか?と思ってしまう、これから先は自分よりも格上の者達と戦わなければならない、そうなれば命の保証はない..........だが 


クロス「これがお前達の選んだ道か?」


ミク「うん」


クロス「後悔はしていないな」


メミル「するかもしれない、けど今ここで行かなかったら一生後悔することになるから」


クロス「命の保証はないぞ?」


セシル「元々魔王退治に行く予定だったんだよ?それくらいの覚悟は出来てるよ」


セシル(それに、レプリカの恐怖に負けた自分が悔しいから)


クロス「そうか、なら.....一緒に来てくれ」


そう言ってクロスは彼女達に手を差し伸べる、あの頃と違う、彼女達は自分のこと意思で今......前に出た


ミク「ありがとう!これからもよろしね!」


メミル「1年前とは違う、それを証明してみせるわ」


セシル「フローズ様もこれからよろしくお願いします!」


フローズ「ええ、こちらこそ」


そう言って笑顔を向ける彼女達は喜んでいる、それもそのはず

1年前、彼女達は村から出るときに魅了を受けていながら村から出るときに思い止まった、しかし結局は操られてマンルとの人生を1年だけだが、歩んでしまった。


だが、今回は違う、今回は自分達の意思で前に出た、例えこの先辛いことが待っていようとこの選択を後悔しないように頑張って行くだろう


そんな中フローズはクロスに声をかける


フローズ「いいの?」


フローズは最後に確認する

これが、運命の分かれ目だからだ、これにより運命は大きく変わる、良くも悪くも


クロス「ああ、彼女らの覚悟も見たからな」


フローズ「そ...まあいいわ、私はクロスについて行くだけだから」


クロス「...ありがとう」


フローズ「どういたしまして♪」


こうして彼女達はレプリカと言う強大な敵に立ち向かう旅に出る事を決め、新たな一歩を踏み出す。


クロス「それじゃあ行こう」


ミク「ええ」


メミル「うん」


セシル「はい」


フローズ「フフッ」


そう言って一同は馬車に乗る

出発し村の方を見ると


クロス父「また来いよー」


クロス母「楽しみしてるからねー」


ミク父「今度は裏切るなよー」


ミク母「しっかりしてねー」


村長「気をつけなー」


みんなは自分達が見えなくなるまで見送ってくれた

こうしてクロス達の短い里帰りは終わった


この1日で、とても濃い時間を過ごした

勇者マンルとの再戦

偽神レプリカの登場


クロスとフローズは今の自分の力とレプリカとの力の差を感じ、力を取り戻すのと、残りの2人の行方を考えた


ミクとメミル、セシルは今までの罪を償うためにこの旅で彼等の支えになりたいと強く願った


————————————————————

一方その頃~レプリカside~


レプリカはクロス達の一部始終を上空から見ていた


レプリカ「ふーん彼女達僕を殺す旅について行くんだ......プゥッアハハハハハハハハハハハハハハハハハァ!!!」


レプリカ「いいねぇいいねぇ!そうこなくっちゃ面白くないよ!」


レプリカ「クロス~フローズ~君達をこの世界で初めて見たとき思ったよ!」


レプリカ「あ~なんて.....なんて.....」


レプリカ「憎たらしいんだろうねってね」ギリッ


レプリカ「..........君達は前の世界で僕の復讐の邪魔をしたばかりか、僕を瀕死の重体にしたからねぇ」


レプリカ「あれは辛かった苦しかった、僕は神だなのにたかが人間風情がここまで僕を苦しめた...........」


レプリカ「絶対に許さない、死んだ方がマシだと思わせるように殺す、大切な人を目の前で殺して絶望を味合わせてから殺す」ぶつぶつ


レプリカ「許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す許さない殺す!!!!!!!!!!!!!!!!」


レプリカ「っ!と...取り乱してしまったいけないいけない」


レプリカ「まぁでも、今の彼奴らに復讐してもつまらない、あんな雑魚に意味はない、あの時のように僕に死力を尽くして戦うあの姿の彼等に勝ち、そして絶望を味合わせることこそが最も最高な復讐劇になる」


レプリカ「さあ、ここまでおいで、僕を殺せるほどの高みへとね。」


レプリカ「.................」


レプリカ「...................」


レプリカ「.....................」


レプリカ「........................」


レプリカ「..................ねぇ」


レプリカ「いつまで見てるつもりだい?」


レプリカ「僕の独り言がそんなに気になる?」


レプリカ「残念だね、僕は他のもの達とは違うんだ、だからね、わかるんだ」























レプリカ「ねぇ、君に言っているんだよ?」






















レプリカ「そうそう君君、今僕を見ている君達さ」


レプリカ「うーん、今約2000人くらいかな?僕の世界を見ているのは」


レプリカ「驚いたかい?そうだろうねぇ、でもわかっちゃうんだぁ」


レプリカ「何故かって?それは僕も知らないよ」


レプリカ「でも、この世界はそこまで人達が見ていることは知ってる」


レプリカ「だからね、君たちに教えておこうって、この世界の創造主はハッピーエンドを目指しているみたいだけど.....」




















レプリカ「..........そんなことさせないよ?」


レプリカ「そんなつまらないことはさせないよ?もっとスリリングにしていかないとね♪」


レプリカ「君達が望んでる結末なんてやらせない、最後に笑うのはこの僕だ」


レプリカ「君達はせいぜいクロス達のように踊らされてればいいんだ」


レプリカ「それじゃあ僕は行くよ、さあ」


レプリカ「パーティの、始まりだ!」

————————————————————


続く

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