IF もう一つのエンディング その2
クロス「....なんで、フローズはお前達に話したんだ?」
村で彼女達の為に宴を開いている中、突如として言われた事
つまり
クロス「俺達の作戦をどこまで知っているんだ?」
そう、クロス達がやっていた事は、彼女達が魅了にかかり、そこから証拠を集めようとしていたのだ。
ミク「.....全部って言ったら.....どうする?」
クロス「.....嘘だろ?」
何故だ何故フローズは全てを話したんだ?
わからない、こんな事して許されると思っているのか?
メミル「クロス、私達がこうなったのはフローズ様がクロスの事を教えてくれたからよ」
クロス「...俺の事を?」
セシル「ええ、義兄さんの苦労を教えてくれたの」
ミク「私達もねマンルに同じ事されてたの。」
メミル「どこに行くにしても「どこに行くの?」って言われて、他の騎士団の男と話してると、「僕と言う男がいるのになんでそんなことするかなぁ」って言ってその騎士団員クビにするし、そのせいで私達は孤立気味になったちゃってたの。」
セシル「そんな中、フローズ様が私達に声をかけてくれたの」
————————————————————
フローズ「君達が4職の職業に選ばれたミクさんにメミルさんにセシルさんね?」
ミク「そうですが?貴女は?」
フローズ「申し遅れました、私、ベンディ王国第1王女フローズと申します。」
メミル「!?王女様!?」
セシル「これは!ご無礼を働きました!」
そう言って3人とも頭を下げる
それを見たフローズが
フローズ「いえ、気にしないでください。」
セシル「ところで、こんなところで私達になんのようですか?」
フローズ「ああ、そうでした、貴女達はクロスの婚約者と聞いて確認しに来たんでした」
そう言うと彼女達は驚く、何故王女様がクロスの事をそして私達が婚約している事を知っているんだ?
メミル「....なんで知っているんですか?」
フローズ「はい、実は私はこっそりとここを抜け出す事があるんですよ」
ミク「はあ、そうですか....てええ!?いいんですか!そんなこと言って!」
フローズ「はい、私は別にいいです。」
まぁ、王女様がいいなら、いいのかな?
フローズ「まぁ、そうやって抜け出すんですが、私にはお気に入りの場所があったんです。そこはここから数キロ離れた場所にある森で、その森の中央には綺麗な湖があるんです、そこに行くと心が落ち着くので行っていたのです、そしてそこで」
ミク「クロスに会ったと」
フローズ「はい」
成る程、クロスも薬草取りのために村から出る事がある、つまりその時あたりからの付き合いなのだろう。
フローズ「彼と私はそこで少し話をする程度の中でした、でも彼と話していると落ち着き、安らぐのです、そして気がついたら」
メミル「クロスが好きになったと、言うことですか?」
そう聞くとフローズの顔が紅くなり、そのまま無言で頷いた。
セシル「つまり、私達の事を知っているのは義兄さんが王女様に言ったからですか?」
フローズ「はい、あ、後王女様と呼ばなくていいですよ、気軽にフローズとお呼びください」
ミク「...ではフローズ様、それが私達に会いに来た理由ではないですよね?」
ミク「言っておきますけど、王女様だからと言って、クロスを譲るわけには行きません!」
フローズ「なるほど、貴女も彼のことが好きと」
ミク「ええ、勿論よ」
フローズ「他の2人もですか?」
そう聞くとメミルもセシルも頷いた
それを聞いてフローズは大きなため息をこぼした。
フローズ「なら...何故彼の苦しみを理解しないの?」
ミク「え?」
メミル「彼の苦しみって」
セシル「一体何をしたというんですか!?」
本当にわからないのだろう、同情に近い呆れを感じながら、説明を始めた
フローズ「彼は貴女達の束縛に頭を悩ませていました。」
ミク「束縛ってあたし達そんなことしたことないよ!」
メミル「ええ!そんな事するわけありません!」
セシル「そんな事をして嫌われたくないですしね」
そう答える彼女達、どうやら無自覚なのだろう
フローズ「では、話を変えましょう、貴女達は勇者マンルが好きですか?」
ミク「何を言っているんですか?」
フローズ「彼は貴女達と私を婚約者扱いしていますが、貴女達は勇者マンルが好きですか?ちなみに私は大っ嫌いです。」
ミク「そんなの決まっています!」
メミル「あんな、何から何までずっとベッタリのあんな奴絶対に嫌よ」
セシル「うんうん」
どうやら本当に魅了にかかっていないらしい、なら...と考えるフローズ、彼女達はそのあとマンルに対して愚痴を言っていた
それは、クロスがやられていた苦しみと、全く同じ事であり、彼女達の、無自覚で起こしているんだからタチが悪い
フローズ「では、何故貴女達はずっと同じ事をクロスにしたのですか?」
ミク「え?」
フローズ「ですから、貴女達は知らず知らずにうちに彼を傷つけていたのですよ、貴女達がやられている事と全く同じ事を何十年も、それの自覚はありますか?」
これで何も感じなかったら、もう彼女達は、救いようがないが、果たして
メミル「......あ、ああ、そんな..そんなことって」
セシル「義兄さんは、ずっと我慢してたんだ、それなのに私達はずっと浮かれて。」
ミク「はは、それは、悩ませるよね」
どうやら、思い当たることがあったようだ。
そして彼女達も私と同様クロスの事が好きなんだろう、今も一言も彼の悪口を言わないで、悲しませて、苦しめてごめんなさいと謝っている、今ならまだやり直せる、私の力を持って彼女達を救おうと、
同じ恋する乙女として
フローズ「今、彼の心は貴女達にありません、」
その言葉に彼女達は何も言えなかった、それはそうだろう、今の事を考えるとそれで好きなるなんて厳しい
フローズ「ですが、貴女達はまだやり直せる、マンルの魅了にかかっていない貴女達なら」
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ミク「それから私達はクロスとフローズ様の関係を聞いたわ」
メミル「前世の頃からの恋人で同じ英雄」
セシル「その英雄の力でフローズ様は魅了が効かなかった、そして」
彼女達が説明していると左手をこちらに見せてきた、そこにはクロスが渡した指輪がはまっていた、
(ちなみにクロスは首飾りにしています)
ミク「多分、これに英雄の力が入っていることにより私達は魅了にかかる事がなかったとフローズ様は言っていたわ」
メミル「たとえ心がこもってなくても、私達にとっては大切な思い出」
セシル「ずっとはめて持っていたから、私達は助かった、この想いを書き換えられなかった。」
クロス「........」
胸が痛い、何故だろう?彼女達のせいで俺の人生は滅茶苦茶にされたのに、なのに、なのに、こんなにも心が苦しいなんて。
ミク「クロス...泣いてるの?」
クロス「え?」ツー
どうやらいつのまにか涙を流していたらしい。
メミル「クロス....」ギュ
クロス「.....義姉さん」
久しぶりの義姉は暖かくて、いい匂いだった
ああ、なんで俺は忘れてたんだろう
セシル「義兄さん、ごめんなさい、私達こんなにも好きなのに、その好きな人を傷つけたなんて」
俺も本当はフローズと同じくらいに
ミク「ねぇ、私達やり直せないかな?」
大好きだったのに
クロス「こんな俺でいいのか?」
ミク「クロスだからいいのよ、ばか」
メミル「これから先たとえどんな事があっても」
セシル「私達4人が貴方を支えるから」
クロス「そうか....4人が....え?」
ミク「だから、あたしとメミル、セシルとフローズ様の4人よ!」
メミル「英雄の能力で貴方達は離れるわけにはいかないし」
セシル「フローズ様も私達といや私達以上に義兄さんの事が大好きだし」
クロス「本当に良いのか、こんな俺で本当にいいのか?」
涙が止まらない、よくよく見ると彼女達も泣いていた
ミク「何回も言わせないでよ」ポロポロ
メミル「本当に貴方は優しいんだから」ポロポロ
セシル「ぐすっ義兄さんらしいや」ポロポロ
そう言って俺達は抱き合った、周りはどうやら感動の再会に喜んでいるのだろうと思っているのか、1人を除いて気にしていなかった。
クロス「ごめん...ごめん!」
ミク「あたしもごめんなさい!」
メミル「ごめんなさい!」
セシル「ごめんなさい!」
こうして、彼女達はクロスの本当の婚約者となった、国王にその事を話し、色々言われたが、王妃の一言で助かったこれからも王妃様には頭が上がらないだろう。
この後、勇者マンルと戦い、他の女性達を助けた。
そしてレプリカと戦い—-
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数年後とある場所にて
フローズ「美味しい」
クロス「今まであんなにも人が食えるもんじゃなかったのに」
ミク「ふふん、これでもちゃんと料理の練習したんだから!」
メミル「そのせいで食費が馬鹿にならなくなったけど」
セシル「それは私達も含まれているから」
フローズ「まぁ、いいんじゃない?こうしてちゃんと食べれるものになったんだし」ごくん
クロス「そうだな....でも」
フローズ「ん?」ふぅ
クロス「俺達の分まで食うなよ!?」
ミク「ああ!?もうない!?」
メミル「嘘でしょ!?」
セシル「お腹すいた!」
そして4人はギロリと見て
クロス.ミク.メミル.セシル
「フローズ~????」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
フローズ「(*゚▽゚*)」
フローズ「逃げる!!」ダッ!
ミク「あ、逃げた!」
メミル「今度の今度は許さないわよー!」
セシル「もうお腹ペコペコー!」
クロス「待てヤァー!!!」
そうやってクロス達はフローズを追いかける、その薬指には皆同じ形をした指輪が嵌められていた。
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エンディング2
やり直し
マンルとの戦いは、本編と変わらないので書きませんでした
まぁ書く力がないと言う言い訳でもありますが(^◇^;)
レプリカ戦も本編に繋がるネタバレになるので、IFルートでは書きません。
本編再開までもう少しお待ちください、ストーリー構成がもう少しで終わる予定です。
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