寓話
〈優しい王様〉
昔々あるところに、小さな王国がありました。
小さな王国には、優しい王様がいました。
王様は困っている民を見かけると、自らの財産と領地を惜しみなく分け与えました。そのおかげで優しい王様は、すっかり貧乏になってしまいました。
あるとき、一人の家臣が王様の前に進み出て、王様にこう言いました。
「王自らのお身体に火を着けてまで、民を暖める必要などどこにありましょうか?」
すると、優しい王様はこう答えました。
「結局、私のその身体は、民から搾り上げたもので出来ているんだよ。」
十年後…
小さな優しい王国は、
もうどこにもありませんでした。
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お人好しは必ず損をするけれど、
そもそもお人好しって、損得勘定なんかで
動いていないのかもしれませんね。
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