第33話 チャット報告
親子丼をふるまった夜、俺は鮭といくらをおにぎりの具として作った後、ナイルさんとスミレにチャットをとばした。
K「ナイルさん、依頼の品渡しましたよ。」
N「もう会えたんんだね、ありがとう。で、スミレ君も呼んでいるのは何かあるのかい?」
S「重要なことでもあったんですか?」
K「まあ、俺達にとっては重要なことです。アイテムリスト見てもらえますか。」
N「ん?ああ、見覚えにないものがあるね、どれどれ、大き目の木の葉に包まれた器か。」
S「お弁当ですかね、ってこれは・・・。」
N「おにぎりじゃないか!?見つけたのか!?」
K「ええ、この首都で店を見つけました。」
N「うーん、これこれ。一つは鮭で」
S「もう一つがいくらなんですね。」
K「今すぐにできるのはこれくらいなんですよね。」
N「で、他に何かなかったのかい!?」
K「他には醤油と味噌がありますね、後で送っておきますよ。あ、でも、味噌は出しが入ってないので、そのまま、味噌汁にすると違和感があると思います。
N「そうか、なら何がいいかな?」
N「その辺りなら、オークを使った豚汁、味噌かつとかですかね。」
S「豚汁ですか。味噌カツは食べたことないですけど」
N「あれはかなり濃い味になるからね、僕はソース派だから味噌カツは食べないだろうね。で、その店での定期購入はできそうかい?」
K「今は小さな店ですからね、取引ができるようになれば、手に入れることができると思います。」
N「じゃあ、取引ができるまでは節約して使うしかないね。米はどうだい?」
K「米も譲ってもらった分をほとんど使ってしまいましたからね、これ以上は無理ですね。」
S「じゃあ、今はこれだけなんですね。もっと味わっておけばよかった。」
N「僕も約15年ぶりだからね、うーん、もったいないなあ。なんとかならない?」
K「今は無理ですね。でも、作っている場所はわかったので、しばらく、ここで冒険者活動をした後、そちらにいくのもいいですね。でも、海をわたるから船が必要になるんですよね。」
N「船かあ、手配はこちらからじゃできないなあ。なんか裏技とかないかな?」
S「海の魔物をテイムするとかどうですか?」
K「テイムかあ、ちょうどテイマーの人と知り合ったから、聞いてみることにするよ。さて、今日はこんなとこで失礼します。」
N「あ、お疲れ様、いい報告を待っているよ、じゃあね。」
S「先輩、体に気を付けてくださいね、それではまた。」
チャットが終了して、俺はベッドに寝転がり、枕の横に本来の魔導書として、静かにしているリムに話しかけつつ、今後の動きについて考える。
「まずは、冒険者ギルドで、依頼をこなしつつ、ペディさんの元で修行して、テイマーのジョブを手に入れる。
その修行中にペディさんに海の魔物か飛行できる魔物のテイムについて聞く。
後は盗賊のバックにいる者の警戒ってところかね。」
「テイマーについてはオウミともコミュニケーションが取れてるから、獲得するのもはやいだろう。
海の魔物は用がないかぎり、海にいく者もいないだろうし、期待はできなそうだな。
後は盗賊か。まあ、何もなければさっさと解決するだろうさ。」
何もなければいいがと、嫌な予感を覚えつつ、俺は目を閉じて、眠り始める。
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