第24話 sideミラ 思い通りにならないシナリオ
なんで、なんでこんなことになるのよ!
私は唐突に前世の記憶を思い出し、自分がやっていたゲーム「その恋は星の輝きのように」の中のヒロインになっていることに気づいた。
そこからは教会へと度々向かい、魔法の練習をして、光魔法に目覚めた。
目覚めてからはもうドンドンと物語通りに進んでいき、学園に入学するまでになった。
私が狙うのは追加DLのハーレムルート。
全員の高感度を稼ぎつつ、ダンジョンで聖女の証なるアイテムを手に入れて、階段から突き落とされるまでをクリアすれば、後はスキップしててもエンディングに突入する。
最後のキーキャラであるニールがいなかったことが誤算だったんだけど、途中までは悪役令嬢のミシェルのいじめに耐えつつ、攻略対象者の高感度を稼いでいき、順調にいっていた。
途中、シナリオ通りに行動しなかったミシェルのおかげで色々と不安であったが、回りの人間がその代わりに行動してくれたおかげで、ミシェルの仕業にすることができてよかった。
が、遅くやってきたニールが来てからは上手くいかなくなっていった。
ニールの高感度上げが上手くいかなかったり、嫌がらせがなくなったりとイライラすることも多い中、ダンジョンへと入ることになる。
ダンジョン内では隠しエリアに楽々侵入できて、後はアイテムをとるだけとなった時、戦わないはずのボスとの戦闘に入ってしまう。
このボスとは戦ったことがなかったため、指示が全然出来ず、みんながボロボロになる中、忍者みたいな恰好をした男にトドメを奪われてしまった。
私の苦労ってなんなんだろうと憤りを感じたけど、アイテムも手に入ったからよかったけど。
後は階段突き落としだけど、ここでなんかミシェルが教室にいたとか聞いた。でも、あの時、ミシェルに突き落とされるのを見たのよね、なんでそんなことになったのかしら?バグ?
そして、迎えた断罪当日。
シナリオ通りにミシェルを追いつめて、後はナイル様を攻略すれば、それでルートが完成すると思ったら、ナイル様は別人だった。
じゃあ、シナリオはどうなるの?そこから、ナイル様に扮していた男が衛兵を倒したことでそこからめちゃくちゃ。
衛兵が人形?公爵家がパーティ会場に集結。もうどうすればいいのよ。
カイル殿下達はワケもわからずに放心してるし、もうシナリオどうなってるのよ!その
もう、リセットボタンはないの?
ああ、こんなストーリーなんていらない。すべて壊れてしまえ。
(そうだ、すべて壊してしまえ、私の思い通りにならないのならば、また作ればいい。)
え、何この声?
(そのための力はそこにある。)
私の手の中にあった聖女の証が光る。
(さあ、力を解放しろ、そして、実現するのだ、思い通りの世界を!)
私は声に促せるまま、聖女の証に魔力を込める。
すると、そこから光が広がり、私をふくめたカイル殿下達5人が光に包まれる。
カイル殿下達は光に包まれながらもがいているけれども、私はこの光に心地よさを感じ、身をまかせる。
光が収まると、光輝く装備い身を包んでいた。
いままでの倍、いや、5倍ほどの魔力を自分から感じる。
この力があれば、なんでもできる気がする。
手始めにパーティを台無しにしたあの男達を始末するとしよう。
そう心に決めた私は仲間達に号令を出す。
「あの男達を殺せえええええええ!!」
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