41話 親バレ【先行版】



 女子達5人との、夢のような一夜を終えて、翌朝。


「ふぁー……」


 目を覚ますと、ベッドの上には、全裸の女達がぐったり気を失っていた。


「OH……」


 四葉は尻を突き上げた状態で眠っている。

 先生はベッドの下で仰向けになって気絶中。

 みしろは首輪に繋がれ、ボールギャグを口にはめられ、アイマスクをし、ベッドの足に鎖で付けられていた。


「なんだこの状況……」


 昨夜の記憶が結構曖昧だ。

 割と色々やった気がするが……詳細を思い出せない。


「あれ? 夕月……?」


 義妹の姿がないことに気づく。

 どこへ行ったのか気になった俺は、立ち上がって、リビングへと向かう。


「~♪」


 夕月は制服姿で、朝食の準備をしていた。

 ああ、そうか。

 平日だったか、今日……。


「あ、亮太君♡ おはよ♡」


 くるりと振り返る夕月は、晴れ晴れとした表情をしていた。


 前のような辛い感情が表に出ているようなことは、ない。


「おっす」

「早いね亮太君。あんだけやって平気だったの?」


 あんがけってどんだけだ。

 まあでも女子達の屍の山を見れば、その行為の激しさが自ずと推察される。


「まあな」

「さすが亮太君♡ 絶倫なうえに体力も無尽蔵だなんて、すごいね♡」


 他の女……みしろともやっても、彼女はそれに恐怖することは、なくなってるようだ。


 少しでも妹の心の傷を癒やせたのだとしたら、うれしい限りである。


 ほどなくして、俺たちは先に料理を食べていた。


「ね、亮太君。どうして、ここまでしてくれたの?」


 正面に座る夕月が問うてくる。

 彼女のなかで姉との確執の問題は、いちおうのケリはついたみたいだ。


 けれど俺がそこまでで張ってきた理由が聞きたいらしい。そりゃそうだ。



「まー、あれだ。愛だよ、愛」


 妹として、異性として、夕月は俺になくてはならない存在である。


 そんな女が悲しそうにしていたら、どうにかしたいって思うのは当然だと思う。


「そっか、愛かぁ」

「ああ」

「兄として? 異性として? ねえ、亮太君にとって私は、どっち?」


 ……答えにくい質問だ。


 けれど、まあ……。


「女としてだよ」


「ふふっ♡ そっか♡」


 彼女がうれしそうに笑う。くわ……はずい……。急に照れてしまう。


 夕月は微笑んで、俺に唇を突き出してくる。

「…………」


 ポイントオブノーリターン。

 分水嶺は、とっくに通り過ぎた。


 俺はもう進む道を選び、前へ前へと前進している。


 俺たちの青春は、決して褒められたもんじゃない、不純極まるもの。


 それでも……だからどうしたっていいたい。


 青春の謳歌の仕方なんて、千差万別なのだから。


 俺は夕月とキスをする。

 が……。


「…………」


 視線を、感じた。

 嫌な予感がした。


「よっす、亮太」

「て、哲朗てつろう……!」


 リビングの入り口に、背の高いおっさんがいた。


 飯田 哲朗。

 俺の親父。今はお義母さんと一緒に海外にいるはず……って。


 え? ええ!? なんで!?


「何で親父がここに!?」


 確か海外で獣医やっていたはず……。


「日本で学会があったからさ。ちょろっとマイ息子サンの様子を見に来たんだけど……予想以上におもしれーことになってんのな」


 ! ま、まさか……2階の惨状を見てたのかこいつ!?


 やばい! さすがに全裸の女3人を見たら、さすがにやばい。


「そっかぁ。おまえ夕月ちゃんとそーゆーかんけーになったかー。ままま、いいんじゃねーの?」


 ……どうやら上の女たちのことに、哲朗は気づいて無い様子。


 単純に俺が義妹ゆづきとキスしていたのを見ただけか。


「連れ子の義妹とならえっちしても問題ないし、子供も産める! やっちゃえ亮太!」


「お、親父……いいのかよ」


「もちのろん! あ、愚息をよろしくね、夕月ちゃん♡」


 ……親父はこの関係を肯定してくれてるようだ。


 喜ぶべきか……いや、まあ、面倒ごとが減ったのはうれしいが……。


「お義母さんは、許してくれるかな」

「大丈夫じゃね? だって前に聞いたんだ、もしおれの息子が夕月ちゃんが可愛いからって、レイ×したらどうするって」


 おいいいいいいいいいいいい。

 なんつー事聞いてくれてんだ!


「そしたら、『亮太君なら夕月ちゃん任せられるわ。男の趣味が似てるなんて、さすが親子ね』って言ってたもん」


 つ、つまり……両親公認ってことか。


 いいのか……いや、まあ……いいのか。


 ほどなくして。


「んじゃおれしばらく日本に帰らんから、あとよろしく。あ、今度帰ってくるときはちゃーんと連絡するからよ」


 親父がひらひらと手を振る。


「ああ、そうしてくれ、心臓に悪い」


 あわや上の連中を知られてしまうところだった……。


 ばれずに済んで良かった……。


「上の子らにもよろしくね♡」


「え゛……?」


 ばたん、と親父が扉を閉めて、去って行った。


 ……上の子ら?


「あ、あああああ! 哲朗のやろう! 気づいてたのかぁあああああああああ!」


 なんで!? 何でばれた!?


「亮太君。多分これ」


 玄関には、女物の靴が、夕月のモノ以外に3組もあった


 これかぁ……!


「ど、どうしよう……」

「まあ、大丈夫じゃない? 何も言ってこなかったし」


 それはそれで問題あるような……。

 親として、息子が複数の女とやりまくってたとしって、何も言ってこないのってどうなの……?


 俺に興味ないのか……?


「違うよ。たぶん、亮太君を信用してるからだよ」


 夕月が笑顔で答える。


「信用……?」


「うん♡」


 夕月が目を閉じて、また俺にキスをする。


「どんなことがあっても、亮太君なら大丈夫だって、信じてくれてるんだよ、きっと」


 ……信じてくれてる、か。


 まあ、そうかも。

 そうじゃなきゃ、子供ほっといて海外に飛び回るって事はしないだろうし。


 そうか……親父は関心をちゃんともっててくれてるんだな。


「さ♡ 亮太君♡ えっちしよ♡」


 する……と夕月が俺のズボンの中に手を入れてくる。


「いや、おまえ……学校……」


「今日は金曜日だし、3日ずる休みするのも、4日ずる休みするのも、一緒だよ♡」


 いや、そうなのか……?


 まあ……そんな気がするな……。


 って、俺、どんどんと堕落しきって言ってる気がする。


「い~~~~~~~ぱい、えっちしようね♡ これからも……ずっと♡」


 思えばこいつが来てから、俺は女とやってばかり居る気がする。


 この先も多分彼女は俺を離してくれないだろう。


 でも、それでいいや。


「ああ、えっちしようぜ」


 人の数だけ人生があるように、高校生の数だけ青春模様がある。


 清く正しい恋愛劇だけがすべてじゃない、と俺は思う。


 不純で、ドロドロしてて、それでいて……インモラルな青春劇だって、あっていいはずだ。


 これは、俺の物語じんせいなんだから。

 俺は俺の思うように、気ままに、日々を送ることにしようと、そう思うのだった。


―――――――――――――

【★あとがき】


第二章、完!


途中色々(警告)ありましたが、なんとかここまでこれました。


皆様が読んで、ツッコミや合いの手をいれてくださったおかげです。本当にありがとうございました。


やっぱり感想が、一番のモチベになりますね。


三章も予定してます。

新キャラだそうかなと(ロリ)。


あといい加減学園生活にも触れときたいです。

学園ラブコメのはずなのに、学園ものっぽいイベント皆無、気づいたらだいたいベッドでananっていうね。


今後も頑張って更新して続けていきますので、よろしければ応援お願いします。


あと18禁版も続けてきますのでよろしくです。

→ https://novel18.syosetu.com/n2492hm/(完全版)

※18歳未満閲覧禁止です。

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