第8部『フォルテザ襲撃』編

第8部『フォルテザ襲撃』編 登場人物紹介

『ローダ・ファルムーン』

 この物語、一応の主人公。ヴァロウズ3番目のトレノと5番目のティン・クェンによって8つの封印を解いたのかと思いきや、遂にルシアと結ばれ、あろうことか子供すらさずかったことが判る。


 その結果、ルシアでもう一人分の封印を解くに至りこれで9つ。子供の方はローダとルシアが結ばれた故の結実けつじつ


 けれどまだ誕生していないからなのか、封印を解く一人にはカウントされていないらしい。ルシアはこれで9.5人分と語っていた。


 それからローダ当人には、何故か未だ妊娠の事実すら伝えられていない。

 なおレイの二丁拳銃の能力を二刀流と解釈かいしゃくし、扱えるようになったようだ。


 ついでにAYAME Ver2.0『アイリス』という時間制限付きの力と、さらに解明かいめいされていない緑色の輝きという能力すら手に入れたようだ。


 この緑色の輝きこそ扉を全て開いた者が手にする力の片鱗へんりんなのであろうか。


『ルシア・ロットレン』

 ローダ同様アイリスと緑色の輝きの力を見せた彼女。特にアイリスの方は、彼女の拳闘士としての能力が跳ね上がり、結果ティン・クェンを圧倒した。


 だが妊娠したにも関わらず、以前と変わらず全力で戦えているように見えるのは一体何か。


 それにローダとの愛を成就じょうじゅさせた割に、何やら後ろめたいものを感じているようだ。


『ドゥーウェン』

 自ら進んで他人のAYAMEを取り込むで不完全ながらも得ていた扉の力『自由の爪オルディネ』を披露ひろうし、ヴァロウズ9番目のドラゴン『ノヴァン』を圧倒する能力を見せつけたドゥーウェン。


 不死鳥フェニックスを取り込んだリイナと、途中から割り込んだレイに戦功せんこうを奪われた格好になってしまったが、ノヴァンの完全燃焼の炎や絶対零度ぜったいれいどの冷気すら防いでしまう自由の爪オルディネの能力は絶大であった。


 ただ敬愛けいあいしていた筈の師匠サイガンから告げられた真実に呆然ぼうぜんとした様だ。


『ベランドナ』

 これまで余り活躍の場がなかった彼女であったが、ノヴァン戦では仲間全員を空へ上げ、自身は勇気の精霊、『戦乙女ヴァルキリー』で、精霊術だけならルシアにも負けないという自負じふせた。


 ハイエルフという超希少ちょうきしょうな種族の彼女。まだまだ秘められた能力が在りそうだ。


『ガロウ・チュウマ』

 ノヴァン戦においては余り目立った戦果を挙げられなかったが、自慢じまん示現真打じげんしんうちで瞬間的だが、ノヴァンのブレス攻撃を退しりぞけてリイナを救った。


 しかしローダに示現真打をことごとく真似された上に、連撃すら見せつけられた。


 自分こそが真の示現流使いであるほこりを持つ彼が負けたままで終わるとは思えない。


『ランチア・ラオ・ポルテガ』

 ノヴァン戦では狡猾こうかつな戦いぶりで、竜族であるノヴァンを翻弄ほんろうした。


 けれど彼とて強きを求める勇敢ゆうかんなる戦士だ。もっと圧倒的な力を欲していることだろう。


『プリドール・ラオ・ロッソ』

 ランチアやジェリド等と共にノヴァンの翼をぐことと、脚を奪うことに貢献こうけんした彼女。

 けれども団長であり好敵手ライバルでもあるランチアが、さらなる高みを目指すのであれば、彼女とて黙ってはいない筈だ。


『ジェリド・アルベェラータ』

 相変わらず非凡ひぼんなる戦闘センスで巨人族のセッティンに続き、竜族のノヴァンですら苦しめた戦斧バトルアックスの騎士。

 けれどもローダやルシアだけでなく、愛娘まなむすめであるリイナにすら抜かれたと感じている彼は、自分なりの新たな力を模索する。


『レイ』

 ノヴァン戦に突如とつじょ乱入し、ベランドナから自分の相棒達自動小銃に炎の精霊術を付与エンチャントして貰うと、二丁拳銃で大いに無双むそうした。


 面白そうな方に付くが彼女の流儀りゅうぎだ。これからもローダ達の仲間として大いに暴れてくれるのであろうか。


『リイナ・アルベェラータ』

 ノヴァン戦で遂に見せつけたジオーネから引き継いだ不死鳥フェニックスの能力。

 それは不死鳥を自らの身体に取り込み、攻撃力、防御力を飛躍的に向上させる肉体強化であった。


 その能力は圧倒的で気さえ抜かなければ、ノヴァンのブレス攻撃を一切受け付けず、武術など知らなくても、ビンタでドラゴンを殴れるほどのデタラメな強さ。


 さらに不死の炎を宿した手で傷を負った仲間に触れると、完全に傷をいや生命の泉プリマベラにも匹敵ひってきする程の回復力を持っている。


『サイガン・ロットレン』

 AIを超える人工知性を求め、生き物を渡りながら異常な速度で進化を遂げるウイルスの在り様に目をつけて、自分とドゥーウェンが作った基礎プログラムを載せたナノマシンを全人類に植え付けることで、人工知性『AYAME』まで進化させることに成功した。


 しかしそのAYAMEが宿主やどぬしである人間の意識との共存きょぞん模索もさくし、結果他人と判り合える新たなる人間の発生を予見よけん………それが真なる扉の力を持てる可能性を秘めたローダであると明かした。


 ただの人間が同じ人間を進化させようとする強烈な利己主義エゴイズムを持っていた彼が、これまで自分に付き従ってきたドゥーウェンすら呆れさせた新たなるとは一体何か。


『ルイス・ファルムーン(マーダ)』

 マーダとはAYAMEに進化した人工知性を載せた自分の意志を持つ初の人造人間であった。

 しかしさらなる進化で扉の力を持つ可能性のある人間と異なり、自身には先がないことを知る。


 結果、彼は人造人間である身体ボディを捨てて、不完全な扉の力を持っていると思われる人間達を乗っ取る方法で、350年もの間、彼なりの進化の仕方をこころみた。


 そしてローダの兄『ルイス・ファルムーン』を探し当てたのが今の姿だ。


 だが人間の魂を持たないマーダの中で、ルイスはマーダの中に残留ざんりゅうしている他の人間の意識達すら統合させ、ローダと同じような扉の力を発現はつげんさせた。


 加えてマーダの意志すら屈服くっぷくさせてしまった。にも関わらず弟ローダの前に敵として立ちはだかろうとしている。


『フォウ・クワットロ』

 遂に鍵を見つけた、アレを奪取だっしゅしなくてならないと言い出したルイスに同行する。


 マーダが例えルイスに変わろうとも彼女の敬愛は揺るがない。ルイスが与えた新たる装備が彼女をさらに高みへといざなう。


『ノーウェン』

 遂に現れたヴァロウズのNo1。蝙蝠こうもりのような羽を持ち、長くて鋭い爪と赤い目を持っているただの人間とは思えない彼。


 150年前にマーダが手に入れた力と大いに関係があるらしい。その圧倒的な能力でこれからローダ達を苦しめることとなる。

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