第1話 1月25日ハヤテ誕生日ー前日譚①ー
作:ますあか
(ハヤテ視点)
●1月24日(ハヤテ誕生日前日)
ハヤテのもとに一つの蜘蛛の糸が垂れ下がってきた。
蜘蛛の糸の先には、手紙がついている。
これはサットヴァからの手紙だ。
達筆な字で「ハヤテへ」と書かれている。
何が書かれているのだろう、とてもイヤな予感がする。
しかしこの手紙を無視するのも、後で面倒事につながるだろう。
ハヤテは恐る恐る手紙を開いた。
【ハヤテへ
最近「ばーすでーぱーてぃー」に興味がわいてきました。
今度参加したいのだけど、ハヤテが開催してくれませんか?
1月25日って、あなたの誕生日でしたね。
「ばーすでーぱーてぃー」の招待を待っています】
ハヤテは、そう言えば1月25日は俺の誕生日だったなと思い出した。
一年でもっとも寒い日に生まれたと育ての親から聞いた気がする。
だが、これはおかしい。
誕生日を迎える人物がバースデーパーティーを主催するのか?
祝われる側でなく?
もしかしたらサットヴァは別の国の祝い方を参考にしたのだろうか。
調べてみると、外つ国のオーストラリアは誕生日を迎える本人が主催するらしい。
いや、だがここは日の本だ。
俺の認識がおかしいのか……。
するともう一本の蜘蛛の糸が垂れてきた。
糸の先に手紙がついている。
【面白くて楽しい「ばーすでーぱーてぃー」を期待しております。
サットヴァより】
これ俺が主催する流れじゃないか?!
※ ※ ※
ハヤテはサットヴァの期待に応えるため、死ぬ気で準備をした。
伊賀の忍びと同盟を組んでいる甲賀の忍びの予定をつけた。
そして食材をかき集め、ご馳走を作り、甘味を用意した。
会場の飾り付けは、ナルカミが頑張ってくれている。
なぜ仮にも自分の誕生日で、こんなにも苦労しないといけないのだろうか?
突然のサットヴァの提案をハヤテはなんとかこなしていったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます