第12話 Fair is foul, foul is fair.
Fair is foul, foul is fair.
William Shakespeare「Macbeth」
フェアイズファウル、ファウルイズフェア、
フェアリーズファウル、ファウリーズフェア、
ファイアイズファウル、ファウルイズファイア。
有名なマクベスのセリフをそらんじてみる。ユニゾン、つなげて、そして、コックニイ訛り、当時あるかは知らんけど。
もしもシェイクスピアが近松門左衛門なら、時代は違うが、おそらく日本語を話せたら、どんな言葉に直すだろうか。
もしもわたしがシェイクスピアなら、回りくどく言わない。
グッド イズ バッド。
バッド イズ グッド。
だけれども、シェイクスピアはそれをしなかった、井上ひさしに全部訳してほしかったよ、うん。
簡単に裏返る。昨日までの「公平」「正義」が「ダメ」「悪」「間違い」にひっくり返る、オセロが、リバーシが、そしてチェス、将棋、囲碁、すべては急に、誰かの大きな力でひっくりかえる。
だから、わたしが今つむいでいる物語ですら、いつかは禁書、絶版、削除して存在すらなかったことにされる、まるでわたし自身が最初から物語に存在しなかったかのごとく、だ。
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