第5話 戦果
魔石を回収して、一息つく、
水筒から水を飲み、乾燥した干し肉を齧る。食料は心許無い。なんとかしなくては、
そう言えば、奴等の食料は魔物だった。殺しても消えないのか?
魔物同士なら殺しても消えない?
自分が殺した時、何かを吸収している。この洞窟の魔物のなんらかの力を得ている。魔物同士ならそれが起きないのか?
やはりわからん。
そもそも自分が何者なのかさえわからないのだ。だだ魔石に対する親和性とでもいうのか?波長があっている気がする。
ゴミ捨て場にはコインも投げたし、何かしらの魔石もあるはず、探しておいて損はない。その他役立てそうなモノを物色しよう。
赤い魔石が数個見つかった。しかしコインが見つからない。
使う予定もないし、まだ腰袋には沢山ありそうだ。だがお金は粗末にしてはいけないとなんだか聞いた様な気もしないでもない。
でも少し休もう!
奴等が食事をしていた場所だから、ちょっとぐらい休んでも大丈夫だろう。
一応魔石で、意識の拡張をして周りに危険がないか?調べてみる。
ここは少し開けた休憩場所の様な感じで、更に進む別の道がある。狩りはその道の先でしているのかもしれない。別の魔物の気配がする。
赤い魔石を取り出して、同じように感覚を拡張する。やはり先の道から同属の親しみを感じた。間違いないだろう。
魔石は面白い⁉︎
そして違和感に気付く、緑の小鬼みたいな奴の魔石は、激しい飢えや衝動、攻撃性が強いが、仲間意識もある。一方赤い魔石からは飢えよりも怯えが強く、仲間意識は希薄だ。
緑の魔石は探索に向いていて、赤の魔石は警戒な感じか?まだまだ大雑把だが、特徴がわかり始めてきた。
同じ種類の魔石同士比べるとどうなのか?やってみると僅かな違いが確かにある。しかしそれが何かはまだわからない。だが、違う種類の魔石の特徴はよく分かった。
魔石だけなのか?
疑問に思いコインを取り出す。静かに目を瞑り、コインの中に入りたいと思う。魔石と全然違い、動きがないというか?もっと自分を鎮めないと声が聞こえない気がする。
そしてふと気がつくと、2、3歩先にコインの気配がする。探すとやはりコインはあった。探すと無いが忘れると見つかる事ってあるよね。
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