黒い羽で始まった恋と白い羽で終わった歌

夢 叶

オープニング

青い空に白い雲。


何かの映画に出てきそうな天気の中、僕は東京の都会の中を走っていた。たくさんの人混みを押し退けながら、仕事である作詞についてが考えている。

母が歌手になんてならなければ、作詞とか作曲とか、音楽プロデューサーなんかに興味を持ったなかっただろう。 



スクランブル交差点へ行った頃、赤信号になり足を止め、その時間にカバンからノートとペンを取り、今のこの天気のような晴々しい気持ちを、作詞に表して行く。


ピロッと青信号を伝える合図が鳴り、前へ進もうと足を踏み出した時、空からフワフワと黒色の羽がノートに降りてきた。「あー綺麗だ」と見惚れてしまい、あんなに急いでいた気持ちも収まるぐらい、空も青かった。



この黒い羽が僕達に不幸を与えるなんて、まだ誰も知らない。

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