たんぽぽホラー劇場 〜ショートショート〜

翔田美琴

第1夜 エクソシストなサービス管理責任者

 今夜から唐突に始まるはたんぽぽホラー劇場。

 作者の体験したホラーな話をショートショートでお送り致します。

 一発目は今夜、私が住むこの【たんぽぽ並木】のサービス管理責任者について。

 

 私が常々感じる感覚はこうです。

 まるでその人と話をすると、心臓を掴まれたような何とも重い気分や動悸がする。

 まず! 空気が圧倒的に重い! (笑)

 私の住む居室は3階にあります。

 で、1階に降りる階段を降りると如実に感じるのですよ。

 本当にそこに人が居るのか!? というくらいに静かすぎる。

 でも。今夜は居るんです。

 だから外へ出ようとも想いません。

 それで、毎回、会話する度に思うのは反応が遅い! (笑い)

 だいたい体感的に音楽的に表現するなら2拍待つイメージ。

 これって話す側からすれば大変です。

 それから副業で「命の電話」なるものをしている、とか。

 だから私はよくブラックなジョークでこう彼を表現してます。

 【エクソシストのサビ管】って。

 仕方ないでしょう。

 本当に生命が削られる想いですよ。

 もしかしたら、半分、死後の世界に片脚突っ込んでいるんではないでしょうか?

 ああ、それから。

 あの人、こんな時間に!? という時間に電話を職員さんに掛けます。仕事の追加ですね。

 悪意でもあるのでしょうか?

 さあ、今夜はそんなエクソシストが居るから盛塩でもして、さっさと寝ますか。


 以上、たんぽぽホラー劇場から翔田美琴がお送りしました。

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