第二章 カズの告白

第0話 あんたいつ告白すんの?

1996年9月2日(月)


「ねぇ。あんたいつ告白すんの?」

アカリが休み時間に教室内でいきなりブッ込んできた。


2学期になって、やはりというか、席替えがあった。



……。とても残念なことにアカリと席が近い。

休み時間中に奴の口撃に晒されることになった。



「な。なんで。お前にそんなこと言われなきゃならねぇんだよ」

俺は即座に言い返すも、口どもってしまう。


「ふーん。私にそんな口聞いていいんだ!?

中学時代のことミサキに言ってやろうかな?」

アカリがぼそっと呟く。


「だー! 止めてくれ!」

こいつはある事ない事、言いそうだ。

けど告白できなかったのはお前のせいでもあるんだぞ。アカリ。


「清水さんも鬼塚君には良い印象持ってると思いますよ」

高宮が優しい意見をくれる。

ホントか!? ちょっと心が湧き立つ。


「男らしく自分から言ったらどうだ?」

女々しい遠藤が俺に"男らしく"などと言いやがる。


高宮と遠藤の席も自分の席に近い。


しかし告白できなかったのは、お前のせいでもあるんだぞ……。遠藤。

と心の中でアカリと同じように遠藤にも舌打ちする。


遠藤の告白以後にも色んな出来事が有るにはあった。


①みんなで勉強

②みんなでプール

③みんなでお祭り


が、俺は清水さんに告白できずにいた。


色々な出来事を通じて

清水さんと仲良くなれた。……と思う。

だけど俺はまだ清水さんに告白できずにいた。

しようとはしてたんだよ。←イイワケ


けど、邪魔が入ったり、

それに俺自身がミスったりしていた。


失敗というものはを振り返って反省し、次に生かす為のものである。

そう。失敗は成功の母なのだ。←さらにイイワケ

と。どっかのえらいさんも言ってたはずだ。


それに告白して振られるのは別に構わねぇんだが。

なんだかなぁ……。

振られて何もできずに距離を置かざるを得なくなるのも……。

俺には耐えられなかった。


たとえ両想いではなかったとしても……。

付き合う事が出来なかったとしても……。




彼女の為に、出来る事はしておきかった。




ただ今では自分なりに出来る事はそれなりに出来た、と思ってはいる。

ま。それもイイワケと言えばイイワケだが……。



ともあれこれまで告白出来なかったことをしっかり反省する為にも、

一つづつ思い出して、一学期を振り返ってみよう。

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