第3話 まあ、どこにでもありそうな、昔話しの怪談話で御座います(3)

 子狐おさん、は、驚愕! 驚嘆をもう漏らした。漏らしたのだから。少女は感無量……。ここで、ここで、己の身体を反転! 反転させ、母(かか)さまの言いつけを守り。子狐おさんが、母さま(かあ)さまや兄弟姉妹と暮らす巣穴へと帰還。帰宅をすれば良いのに。


 少女は……。


 そう今でも子狐おさん、は、この黄金色した部屋や建造物の美しさと。多々ある青白く凛々と燃える炎の玉などに対して魅入り。虜。


「うわぁ~。す、凄い……」と、歓喜している最中なのだ。子狐おさん、はね……だけでは、少女はすまない! すまないのだ!


 だって子狐おさん、は、自身の母(かか)さまが危惧、心労するほど、好奇心旺盛な子狐少女だからよせばいいのに。ついついとさぁ、子狐おさん、は、自身の心の奥底に魔が差し。差してしまったのだ。


「あれ? あの、青白く燃える玉、玉って? 熱い。熱いのかな?」と。


 子狐おさん、は、声を漏らしながら思う。


 でっ、思えば子狐おさん、は、直ぐに! 直ぐにジャンプ! ジャンプをおこなう。おこなうのだよ。少女は何も躊躇うこともなく。


「えい! えい!」、


「この! この!」、


「待て! 待て~!」、


「わらわが待てと言う。言うのが。お前達にはわからぬ。わからぬのかぁ~?」と。



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