ステータスが全ての異世界に最弱で生まれた俺は、スキル『持続ダメージ』で異世界の勝者に床ペロさせる

いくつになっても中二病

第一章 異世界転生が楽しかった頃

第1話 舐めるな世界

『STRもVITも1の雑魚がっ!』


 この世界に転生して5年。

 周りの子供達にそう言われて蔑まれて来た。


 生まれた当初はテンションも上がったよ? "やった! 異世界転生だ!"なんてね。


 だが蓋を開けてみたらどうだ。ステータスが最も優遇される世界で最弱のステータス。


 これには俺も正直、愕然とした。


 俺が転生した異世界は、ステータスという概念が存在する世界だ。

 ステータスは自身の力を数値化、可視化したものであり、誰でも他人のステータスを見ることが出来る。


 故にステータスが高い者がこの世界では偉く、低いものは冷遇される。


 そう、人生の負け組ってやつさ。


 俺に優しくしてくれるのは両親と隣に住む幼馴染だけ。


 それ以外の奴は完全に俺を舐めていた。そりゃそうさ。

 俺の現在のステータスはこうだ。


 ————————————————

 LV:3

 HP:50

 MP:30


 STR:1  攻撃力

 DEX:10 命中力

 VIT:1  防御力

 AGI:30 俊敏力

 INT:5  魔法力

 ————————————————


 要約すると【攻撃と防御が雑魚で逃げ足が速いだけの奴】。


 せっかく異世界転生したのにこれじゃお先真っ暗。転生早々ドロップアウトしそうだった。


 そんなとき、俺の人生を逆転させる出来事が起きた。

 俺が5歳になった時、ある能力がステータスに追加されていたのだ。


 それは——


 ————————————————

 LV:3

 HP:50

 MP:30


 STR:1  攻撃力

 DEX:10 命中力

 VIT:1  防御力

 AGI:30 俊敏力

 INT:5  魔法力


 スキル:持続ダメージ LV:1

 効果 :1秒間に自身のSTR値の攻撃を与え続ける。ON、OFF切り替え可能。永続。防御不可。

 ————————————————


 それがスキル【持続ダメージ】だ。


 効果の通り、毎秒1ずつ相手にダメージを与えれるスキル。

 パッと見、弱くね? と感じるかもしれないが、HPが150の相手であれば、150秒逃げ切ればそいつを無条件で倒せる。150秒逃げれば勝ち。



 これがあれば——俺を蔑んだ奴らを見返せる。



 ということで早速、俺は——



 町外れの草原にいるスライムで効果を試すことにした。


 ま、まずは効果をしっかり確認しなきゃな。うん。


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