#21 二の舞
その後、レイから聞いた話の中に俺と同じ村雨旭が「この世界を、科学に染める!」と豪語していたという情報を聞いた。
「この世界を、科学に染めるのか・・・」
「ええ。 さらに――、アキラという男は今まで撃沈してきた艦艇の他に強力な艦船を建造するらしいです」
「ペンシルベニアの次級は確か・・・、ニュー・メキシコ級かテネシー級、金剛型戦艦あたりか」
ノヴェラスとレイクッドが今後で悩ませていると、エセスが慌てた様子で駆け寄って来た。
「――し、失礼します! 偵察機に、偵察されています!」
「なんだと・・・?」
エセスに、「王女と女王を地下牢から出して、艦内牢に再収容しろ」と指示を出した。
「は、はい!」
「レイ。 任務遂行部隊に伝令、〈ここを任せた〉。送れ」
「了解」
ノヴェラスは壁に立てかけていたSCAR-Lを拾い上げて、インカムを付けて「任務遂行部隊はこの場に残って復旧作業をしろ、傭兵部隊各員は速やかに
『『
『
レイクッドやエセスらがコピーというのとほぼ同時に、ネルスがラジャーと返答した。
ノヴェラスは急いで城の玄関である大扉を火事場のバカ力で押し開けると、正面にベストタイミングでやって来た
「隊長!」
「ナイスだ、ノーヴァ。 いいぞ、出してくれ」
車体が勢いよく前に進み始めて、それに続くように上空の零式水上偵察機も後を追うように飛び始めた。
アディス級潜水戦艦を停泊させている桟橋に到着すると素早く側面格納庫内に車両を入れて一言、「対空戦闘、配置に付け!」と指示を飛ばした。
○○〇
「ティルス、機関室に行って電源を入れて来い」
「はい!」
「レイは王女と女王を艦内牢に連行しろ」
「はっ」
「それ以外は発令所に着き次第、対空戦闘用意!」
「「「「「「了解!」」」」」」」
艦内が慌ただしくなり、インカムからティルスが『機関室より発令所へ。 ボイラー6基、点火した。電源系統は問題なし!』と言った。
「――どこに偵察機が居る⁉」
「ま、真上!」
「戦闘準備完了。 指命!」
「全艦・・・戦闘始め、対空戦闘始め!」
中央付近の機銃群が展開し始めて、ボフォース4連装機関砲や25ミリ連装機銃などが銃口を上に向けた。
「――ッ!電探にて、敵航空機群。 右舷より接近中!」
「機種は?」
「1式陸上攻撃機!」
「低空か?」
「はい!」
「FUCK! 錨を上げろ、急速潜航用意!」
「「はい!」」
陸攻がくる戦法は、昔TVで見た。 前世、英国の戦艦を沈めた攻撃――つまり、雷撃だ。
錨が上がるのが早いのか、雷撃するのが早いのか。この状況は、後者が早いに限る。
「衝撃に備えろ‼」
直後、艦内が激しく揺れた。
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