#17 拡散焼夷弾
ネルス達が必死に撃ちまくっている頃、ナームス傭兵国にある唯一の河川を5隻の
「こちらルーマス隊1番舟艇、現在位置はA《アルファ》24。 ガンシップによる支援をする」
『1番舟艇、こちらネルス隊。
「・・・分かった、トポス隊に知らせてくれ」
『了解』
インカムを切ったルーマス隊隊長のルーマス・フォゼッセは、「回収地点変更だ、B《ブラボー》に回せ!」と指示を飛ばした。
「「了解!」」
「1番舟艇以外はそのまま、支援に向かえ」
『
○○〇
場面代わって、城門前。
『次弾。誘導徹甲弾、弾着――今!』
第2次艦砲射撃により飛来した誘導徹甲弾は入力された座標に誘導されて盾を持ったロボットに6発も着弾した。その後、残りの3発が銃を持った方にも着弾して行った。
インカム越しに聞こえて来た艦長の声を聞き、今か今かと待ちながら双眼鏡を覗いていたネルス隊やトポス隊の面々は着弾した際に生じる
「着弾結果、全弾命中。
『最終射撃をする、誤差は?』
「
『――了解した・・・、ああ。分かった。 コホン、もうすぐ支援部隊の2番舟艇以下4隻が到着する』
「了解です」
インカムを切ると同時に、今度は城門壁上から多数の
「ッ、敵襲!」
周囲を警戒していた小隊員が叫んだのに気づくと、ネルスは
「――ウッ・・・!」
「――ん?隊長? トポス隊長⁉ トポス隊長が撃たれた! 衛生兵、衛生兵!」
「――ッ、トポス! ・・・この、クソッたれがぁ!全隊、撃ちまくれぇ!」
トポスが撃たれたことにより、激怒したネルスは命令を出した。
「こちらネルス、
『なんだって⁈ 分かった、最終射撃する。 拡散焼夷弾だ、弾着まで15秒!』
「了解!」
ネルスはインカムの回線をオープンチャンネルに変えると「一時退却、最終砲撃によるためだ」と告げた。
それによって、一時退却が早くなり5秒後には川から揚陸してきた支援部隊の2番舟艇達と合流して弾着まで待つことになった。
○○〇
『最終弾、拡散焼夷弾。 弾着・・・今!』
主砲弾内に組み込まれた時限信管が作動して高さ150メートルで起爆すると共に内蔵されているスライムオイルが周囲に降り注ぐ。そして、降り注ぎ地面や建物にオイルが流れると同時に砲弾内に残された別の信管が作動すると同時に出る火花がオイルに引火した。
火はオイルを伝って、焼け野原となった城下町やナームス傭兵国城内に広がって行った。
その光景を見ていたネルスは
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