第3話

「翔…、みんなの前だよ…?恥ずいんだけど…」

「まあまあ、いいからさ」

おいおいおい、こいつまじでする気か!?

めっちゃ恥ずいなこりゃ

「は、い…あーん…」

「………」

しかし私があまりに恥ずかしがってるものだから…

「……翔?」

「……」

「食べて…くれないの?」

翔は何も言わずずっとこちらを見つめてくる。

うう、そんなに直視しないでー…

「…れいな…、もしかして前髪切ったのか!?」

「ふぇ…?」

前髪かい!!

目の前の王子は一気に私の手から橋を奪いお弁当を口に運ぶ。

「えっ、ちょっと…!前髪って何!?」

「れいな前髪切ったな!!

俺的には前の長さが1番可愛く見えてたけど、切ってもめっちゃかわいいな!!」

そう早口でまくし立てられて狼狽える私。

切ったって言っても1センチくらいだし。

「そしてこの弁当美味すぎだろ!」

「…ありがと// 」

「おう!そろそろ昼休み終わるし、帰りは校門で待ち合わせな!」

「あ、うん!」


はわわわわわわわ…

私のドキドキして無駄に使った心拍数を返して!!

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