28話、リュウトが初めての龍の姿を見られて仲間の友情を知る
僕は、龍になった姿を見られたとは知らないで寝てしまい、翌朝に起きると侍女のシャロンが来て。
「リュウト様おはようございます。聞いて下さい。。ベレー帽特殊隊の戦士が昨晩に夜空を飛んでいる大きな生き物を見たと言い。
龍かも知れないと騒いで皆から夢でも見たんだろうと、馬鹿にされていたらしいのですけど、リュウト様はどう思います」
僕は一瞬、夜だから大丈夫と思っていたが見られてしまったと思い。
「夜だから流れ星を見間違えたのかも知れないな」
変な言い訳をして食堂に行くと、何故か3人の女性がリュウトを見つめるので。
「ん? どうしたの? 僕の顔に何かついている」
3人は、同時に首を横に振りながら。
「な、何でもありません。今日はいい天気ですね」
ちぐはぐな事を言うのでリュウトは心配して。
「3人とも大丈夫! もしかして夜更かししたの」
3人はお腹の中でため息をつき。
(誰かさんのせいで、興奮して寝れなかったのに)
と思ったのです。
ダンライだけが、何も知らずに美味しそうに朝食を黙々と食べていたのでした。
昇格試験を受ける為にギルドに行くと、ギルマスのサバールが出迎えて。
「やぁー いらしゃい。訓練場に行きますので付いて来て下さい」
訓練場に行くと、観客席にはE級冒険者がA級冒険者の昇格試験を受ける噂を聞いた大勢の冒険者が、前代未聞の昇格試験を受けるのを見る為に集まっていたのです。
試験官は25歳位のA級冒険者で、その試験官が。
僕たちを見下して。
「ハァー E級冒険者がA級冒険者の昇格試験を受けるとは、身の程知らずの馬鹿か」
サバールが中央に来て。
「審判は私がするが、お互い怪我はさせて良いが殺さないように」
サヨナァが最初に立ち上がり試験に挑み。
何と1分もしないで魔法も使わずに身体強化して、舐めて油断していた試験官を殴り飛ばして白目をむいて気絶させたのです。
サバールが慌てて、次の試験官を用意しようと観客席にいたA級冒険者に頼んだが、
「冗談じゃない。あんな化け物みたいな奴らと戦う気にならなないよ」
結局サヨナァが試験を受けただけで、全員がA級冒険者に昇格したのだ。
ライナがリュウトに。
「リュウトが本気で戦ったら、相手を焼き殺すか凍死させるから試験を受けなくて良かったわ」
リュウトは、もしかしたらと思い。
「ライナ昨夜はどうしていたの」
「えっ? テラスで女子会をしていましたわ」
「ふ~ん、遅くまで何を話していたの」
「お、女の子だから恋バナとか話が弾んで夜中まで話し込んでしまったのよ」
ライナの焦った様子から、昨晩の龍の姿になった事を見られたと思い。今晩にでも皆に話す事にしたのだ。
観客席で見ていた冒険者たちが、余りの出来事に驚いて騒いでいたのだ。
そのままギルドの中に入りギルマスの部屋でA級冒険者のカードを受け取り。
用意しておいたステータス鑑定機200台を渡して屋敷に戻ったのです。
渡したステータス鑑定機が、故障もせずに龍人王様からの贈り物として何百年にも渡りギルドで使われる事になるとは思わなかったのです。
その後、隠ぺい魔法で鳥の姿に見えるようにして空に舞い上がり。天使教の真実を知らせるチラシを上空から撒いたのだ。
僕以外の3人と諜報部の全員と騎士団が街に出て住民たちの反応を調べていた。
王都の住民の撒かれたチラシを見た反応は。
「えっ? 本当なのか! 信じられない! 怪しいと思っていたが、やっぱりなー! 嘘だろうー! 最近、天使教の信者の自殺者が多いのはあいつらが騙していたからか。
天使教会がこんな事をするはずがない。国王やギルドが書いているのは許せない。国王とギルドは調べてくれたのだ」
チラシを読んだ住民の大部分が、天使教会に不信感を持っていた事が分かり。
天使教会を擁護して王国とギルドに反感を示した住民は少数でリュウトの作戦は大成功したのです。
慌てたのは天使教会で、一番権威のある天使教会では教会内に撒かれたチラシを警備員が見て驚き、巫女に見せると。
「な、何だとまさか王国とギルドが手を組むとは、このままでは不味い。何とかしなくては、だが、我が授けるのでは無く鑑定して此方の都合の良いようにしているのを見破ったとは、敵にはそんな人物がいるのか」
「誰か、ゾンダイ公爵を呼んでまいれ。本国にも知らせねば」
屋根裏に潜んで此の様子を見ていたサスハは、屋敷を抜け出すと。
『ふん、ざまー見ろ』
と呟きゾンダイ公爵家に向かったのだ。
その晩に食事が終わると仲間をリビングに集めて僕は。
「ナナファ―ナたち昨夜は、テラスで夜遅くまで居て僕の龍神王の姿を見たと思うが、
あの姿になったのは昨夜が初めてで自分でも驚いている。どう思ったか正直に言ってくれ、気持ち悪いなら僕は屋敷を離れて一人で暮らすつもりだ」
ナナファ―ナが目に涙を浮かべて。
「気持ち悪いなど思いません。綺麗だと思いました」
サヨナァが両手を拳にして力強く。
「最初は驚きましが、力強い姿で恰好良かったです。嫌いに何かなるはずがありません」
ライナは最初は毅然として、最後はとんでもないことを言い出して。
「私は、祖父から龍人王様の姿を聞いていたのであの姿にいつなるか楽しみでした。
滅茶苦茶格、好良くて惚れました。リュウト様、私と結婚してください」
ナナファ―ナが絶叫して。
「ライナ、ずる~い。抜け駆けは卑怯よー」
何も知らない、ダンライはキョトンとして目を白黒していたのだ。
リュウトが自分のステータスを公開すると、全員が口をアングリしてライナなどは。
「もう、何と言っていいか・・・・本当に神か」
と言い
ナナファ―ナがダンライに昨夜の出来事を話し龍の姿になったのを説明して。
「ブレスを放った時は、炎が何百m先まで届きあれならどんな生き物でも倒せるわ」
ダンライが残念そうに。
「僕も見たかったな。残念、でも此れからは見る機会があるよね」
僕は皆の気持ちが分かり、嬉しかったのです。
ライナの求婚の言葉には戸惑ったのでが・・・・・・。
王都の住民の中にも龍の姿を見た人が結構いて、ブレスを放つ姿を見た住民もいたのだ。。
「天使教の卑怯なやり方に怒って、龍が出て来たのかも知れないな。天使教には関わらない方が良いな」
そんな噂が流れて、短期間に天使教から離れる人が後を絶たず、寄付金も少なくなり教会は職員の給料も払えない状態になったのだ。
狂信的な信者の聖騎士の間でも給料が安くなり逃げ出す騎士が出るほどになったのです。
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