第7話、王立学園で1
学園での授業が始まり、今日の午前中は歴史の授業で歴史の先生が授業を初めて此の世界には一つの大陸しか無く、大陸の名はルァー大陸と言い。
大陸には4カ国があり僕が住むオスガン王国。
人族主義で奴隷制度が有り軍国主義の
ドアイル帝国。
天使教発祥の国、教会が絶対的な権力を持ち宗教者の牧師の上位が力を持っていて巫女のお告げで動くナチラス聖国。
多民族国家でエルフ族、ドワーフ族、獣人族、人族がいて種族長の合議で国を運営しているバンダイ公国。
その他にも少数民族が暮らす集落があるらしいと話して。
今詳しい記録も無く忘れられたが、今から千年位前に此の世界に魔獣が溢れて人類が滅亡の危機に陥っり。その時に救世主が現れて世界を救ったらしいのだ。
世界は滅亡からは免れたが大陸は荒廃してしまい。300年後には大分、復興したが領地を巡る争いが絶えなくその時に冒険者だった。
今の国王の先祖オスガン1世が立ち上がり、領地を巡る争いを平定して立ち上げた国が、オスガン王国の始まりだと歴史の先生は教えてくれたのです。
その時に、オスガン1世を助けて一緒に戦った功臣の2人が公爵、1人が辺境伯、4人が侯爵、7人が伯爵に任じられて。
伯爵の中には悪事に手を染めて改易になった者もいるが、子爵から伯爵に格上げして今も伯爵家は7家だと言い。
その他に子爵、男爵、功績のあった者に送られる一代限りの騎士爵があると説明された。
授業が終わると此の世界をもっと知りたくなり、暇な時に図書館で歴史の本を読んで調べてみようと思ったのだ。
1時間の休憩の後に実技の授業があり、昼食は食堂で無料で食べれるので食堂に行こうとしたが、公爵家の長男ガクトイが。
「おい! 平民。お前は目障りなんだよ。今すぐ学園を辞めろ。辞めないと公爵の親父に言って孤児院を潰させるぞ」
僕は思いがけない事を言われて。
「学園内では、権力を笠に着るのは禁止されているはずだが」
「ふん! そんなのは建前だ」
「あら、建前じゃ無いですわよ。権力を笠に着て良いなら私が貴方を学園から追放しますが宜しくて」
いつの間に来たのか、思いがけないナナファーナの言葉にガクトイが青い顔に成り。
「い、いや 冗談ですよ。本気で言う訳が無いです。し、失礼します」
ガクトイが逃げるように去ってしまい。
「ナナファーナ様、助かりました。それと王女様と知らずに無礼な言葉で話して申し訳ありませんでした」
「そんな事を言われると私は、悲しくなりますわ。学園内では身分に関係なく平等のはずでしょう。今まで通りに接して頂けませんか」
「本当に今まで通りに話して良いのですか。ナファーナ様は王族なのに変わっているのですね」
「そうかしら、王族でも家族で過ごすときは普通の家庭と変わらないのに。それと様付け呼ぶのは禁止よ」
「分かりました。ナナファーナさんで良いですか」
「今は、それで良いわ。それよりも早く食堂に言って昼食を食べましょう」
ナナファーナさんと一緒に食堂に行くと、食堂にいる生徒に一斉に見られた。
ナナファーナは平気で空いている席に座り、給仕の人に。
「2人とも今日の定食をお願いね」
給仕が持ってきた定食は、野菜サラダ、スープ、肉と野菜の煮込み、パンで食べ始めると赤毛のツンツン頭のダンライが自分のお盆を持ってきてリュウトの隣に座り。
「お前、平民の癖に度胸が良いな。普通は恐れ多くてナナファーナ様と一緒に食事を取ると事など出来ないのに」
「あら、そうかしら。幼馴染のダンライでもそうなの、未だに私を様付けで呼ぶのを止めないし。貴方は堅苦し過ぎるのよ」
「僕は、そういう風に教育を受けているから今更変えれない」
「2人は幼馴染なのですね」
「お前な、馴れ馴れしいんだよ。実技の模擬戦で僕の相手になれ絶対に参ったと言わせてやるから」
3人の様子を離れた席から見ていた公爵家の長男ガクトイは。
「今に見ていろ。俺がナナファーナ様と結婚して貴様たちを追放するか殺してやる」
と呟いたのです。
午後の実技の授業が始まり。実技の教師は筋肉隆々の元騎士で大きな声で。
「俺は、元近衛騎士のバートン・ガリラヤだ。貴様たちに言って置く。騎士と同じ訓練をさせるから覚悟しろ。最初は体力作りだ。訓練所を20周走れ」
直ぐに剣の稽古をさせずに体力作りをさせる、此の教師は只者では無いと思った。
訓練所は1周が1km位なので20周は前世のハーフマラソン位の距離なので体力を温存して、ゆっくりと走り始めたのだ。
最初から全速力で走り始めた生徒は直ぐにスピードが落ち始めてしまい。
先頭はガクトイで、7週目位で僕を1周遅れにして追い抜く時に「ふん、軟弱な平民め」と言い捨てて走り去った。
何故か、ナナファーナとダンライが並んで一緒に走っていたのです。
15週目になると3人は先頭集団に追いつき。追いつかれたガクトイはスピードを上げようとした。
疲れて息が上がり僕たち3人に抜かれて悔しそうに睨んでいたのです。
先頭は僕、ナナファーナ、ダンライの3人に成り。18週目で僕がラストスパートをかけて、みるみるうちに2人を引き離して500m以上の差をつけて1位で完走したのだ。
バートン教師が側に来て。
「顔立ちが女みたいに綺麗だから優男かと思ったが結構やるじゃないか。しごきがいがありそうだな ワッハハ」
ナナファーナとダンライが同時に完走して。
「ハァー ハァー 僕が2着か、ハァー」
「ハァー ハァー 私が2着よ、ハァー」
バートン教師が笑いながら。
「2人は同時2着だ。今年の新入生はスピードも速くて完走者も多くて豊作でしごきがいがありそうだな。ワッハハ」
ナナファーナとダンライが同時にハモリ。
「先生~! しごきじゃ無くて訓練でしょう」
2人の呼吸を合った言葉に流石に幼馴染だと思ったのです。
その日の実技はそれで終わり、僕は教室に戻って着替えようとしたが何故か又ナナファーナとダンライが付いて来て。
「リュウトは平民だが僕の良いライバルに成りそうだな。まぁ~最後は僕が勝つが」
「あら! いつの間にか2人は仲良くなったのね」
「僕は、リュウトと仲良くする気はないぞ。ライバルとして認めただけだ」
「それでも。ダンライ様にライバルと認められて僕は嬉しいです」
「リュウト、ライバル同士だから僕に敬語や様付けは止めろ。僕の事はダンライと呼び捨てで呼べ 良いな」
「ウッフフ 私も仲間に入れて下さいな。3人はライバル同士で敬語はなしで、名前は呼び捨て呼ぶ事ですよね」
ダンライがそっぽを向き嫌そうに。
「ああー! 勝手にしろ」
ダンライは口では嫌そうにしていたが、顔は嬉しそうで僕は良い友達になれると思ったのです。
此れが後に大陸、最強のパーティーと呼ばれる始まりだったとは、3人は知る由も無かったのです。
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