第4話
ゆなの荷物の荷解きを終えると俺はパソコンに向かってプロットを作成しようと椅子に座ろうとするとゆなが座る。
「何してるんだ? プロット作りの邪魔か? 」
「ねえ、多分今のままプロットを書いても没になるだけだと思うからさ、駅前に出かけよ! 」
「駅前ねぇ。久しぶりに行くか……」
「やった! 準備するね! 」
ゆなは俺の目の前で服を脱ぎ出す。
「ちょぉぉい! 何してんの?! お前は痴女か?! 」
「違うよ。悠には何度も下着姿見られてるし別にいいかなぁって」
「なるほど。なんかすまん」
ゆなは下着姿になるとスカートと黒色のTシャツを身につける。
そして適当に作ったポニーテールを解除すると髪結ゴムを口に咥えて髪を纏めてから右手で口からゴムを取って髪を結う。
「なんか今の仕草エロいな」
「それ、私だから許すけど、普通にセクハラ発言だからね? 」
「すまん」
「私以外にそれ見ても話さないでよ? じゃないと私まで無職になるから!! 」
「肝に銘じます」
「よろしい。じゃあ、私はリビングで待ってるから」
ゆなは部屋を出た。
俺が着替え終わるとゆなと駅前に行く。
家を出るときに「手を繋がないと補導されるから繋いで」と顔を赤くして言う。
まあ、確かに。ロリ体型だからな。
「今、失礼なこと思ったでしょ? 」
「全然。まったく」
「それならいいけど」
口ではそう言っているが、握ってる手には思いっきり力が入っていた。
駅に着くとまわりから『あら、兄妹仲良いわね! 』とか、『お兄ちゃん優しいのね〜』などと聞こえてくる。
「私、殴ってきてもいい? 」
「落ち着いて。後でドーナツ買ってあげるから」
「うん! わかった! 」
ゆな、そうゆうところだぞ? ロリに間違われるのは。言ったら何されるかわからないから言わないけどさ。
「そういえばここにきた目的は? 」
「猫猫モール屋上で猫と触れ合えるイベントが今日あるの! 」
「へー。じゃあ行くか」
「うん! レッツゴー!! 」
俺たちは屋上に向かう。
その時に『ほんとに兄妹仲がいいわねぇ』と聞こえてきてガチで殴りに行きそうだったので近くの売店でソフトクリームを買って怒りを沈静化した。
猫猫モール屋上。
猫と触れ合えるということもあってか、家族連れの人達で賑わっている。
「あ〜! 猫ちゃん!! 可愛い! 」
ゆなは俺の隣で猫と戯れている。
俺はというと猫に群がられている。
「羨ましいよ! 悠!! 」
すると、エプロンをつけた女の人が「優しい人なんですね」と微笑みながら話しかける。
「動物ってそうゆうのわかるんですかね? 」
「わかりますよ」
そんな会話をしていると、ゆなが腕に抱きついてくる。
「あらあら。ふふふっ。彼女さんのこと怒らせちゃったみたい。ごめんね? 」
ゆなを見ると頬を膨らませている。
「ギルティ! ギルティだよ! 悠にはペナルティだよ! 」
「なんのペナルティだよ……」
「私の頭撫でて! 」
ゆなの頭を撫でると気持ちよさそうに目を細める。
すると、俺の足元に猫が擦り寄ってくる。
「猫がきたから交代だぞ」
「じゃあ、家に帰ったら続きね! 」
「わかったよ」
ゆなは足下にいた猫を撫でる。
俺が1匹の猫を撫でると近くにいる猫が群がってきた。
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