16 ゲート・ナビゲーター

【タイトル】

 ゲート・ナビゲーター

 https://kakuyomu.jp/works/16816700428204931989


【作者】

  @wolfstandard 様


【ジャンル】

 SF


【あらすじ】

 人は別の世界というものに憧れを抱く。もし他の世界があるのなら、実際に行ってみたい……その願望を叶えるのが門(ゲート)だ。人は門を通ることで異世界へ行くことができる。これは異世界旅行がメジャーとなった時代、水先案内人であるゲート・ナビゲーター達の物語。


 ※第5話 まで読んだ時点での感想です※


【魅力】

 ゲート・ナビゲーターというのは職業の一種で、異世界への旅行代理店みたいな存在だと理解しました。異世界旅行に関するお仕事小説というのが新鮮で、でも異世界旅行が当たり前になった時代なら当然それをビジネスにする人間もいるよなと思い直しました。そういう意味で奇妙なリアリティというか、説得力を感じた設定です。

 異世界旅行が日常になっている、というのがいいなと感じました。職業として違和感がないというか、ゲート・ナビゲーターってどんな特別なことをするのかと思ったら、旅行先の確認とかスケジュール調整とか、上司に相談して対応したりとか、現代の社会人と変わらないお仕事だなと思いまして。もちろん、異世界の危険性とかはありますが、お客様に満足してもらうための旅路だったり、お客様の求めていることを考えたり、そういう対人間の物語だったのが、とても慣れ親しんだもののように思えました。


【気になった点】

 ゲートを利用できるものの条件や利用をお断りする方などは、情報としてもっと欲しいなと思いました。「黄泉の国」への異世界旅行を希望した方は胃がんを患っていましたが、最終的には「本来はお断りしているが、本人の強い希望なら」ということで許可しています。ゲート・ナビゲーターが社会一般の職業として認識されているのなら、そのあたりのリスク管理はもっと厳密なのかなと思っていたので、本人の意思や背景を聞いただけで許可が出たのは意外でした。少し脱線しますが、ゲート・ナビゲーターは職業の名前らしいので、彼らが勤めるのは会社なのか、民間企業なら営利のためにどういうサービスを行っているのか、お金の話は出なかったけどどれくらい費用がかかるのか……とか、設定面で知りたいことがたくさんありました。すぐに開示してほしい、という意味ではないですけれども。


【その他】

「黄泉の国の食べ物を食してはならない」のくだりでヨモツヘグイだ! と一人で興奮していました。

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