第24話 1の場合 リュートの姫君 テインタル王女

わん子さんの場合(アーシュさん+小鳥さん)

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わん子は 階段から財布を拾おうとして

すべってしまったワン!


はいと財布を差し出す女性

すんなりとした長い指、切れ長で、卵型のとても美しい顔立ち


左手にはリュート 


きっと吟遊詩人なのだワン!でも、なんて綺麗な人だワン!


「あら、かわいいワン子さん 階段から見事にこけてしまったわね。」


「ちょっと待って」 近くの噴水の水でハンカチを濡らし

 その濡れたハンカチでワン子さんのたんこぶを冷やす


 

「すごい美人だ!エイルさんが甘い香りのパステルピンクのバラなら、

この人は白百合か白い牡丹の様だワン。」


優しく手でワン子さんを撫でる「ぼんやりして? 本当に大丈夫?」


「水かなにか飲む?具合が悪いのなら 

薬を扱う薬師か、お医者様のところに行きましょうか?」

心配そうに見つめる


「大丈夫ですワン ありがとですワン」


「おい!わん子!財布はあったのか?」とアーシュさん

ピイと遅れて小鳥のエイルさん


あれ?どうしたの?アーシュさんが怒ってる!!

手から火がじわ~とすこしずつ燃えだしてる


目が怖い!! 元から目つきが悪いから すごく怖い~!!!


えっつ! また僕なにかした?ワン?


あれ? 僕じゃなく この綺麗なおねえさんを睨み付けてる


ピピピイイ!と突然!エイルさんが アーシュさんの耳元で

甲高い声で鳴いた!


その声に ハッとして 目を伏せるアーシュさん


リュートの綺麗な歌姫もちらりと、わん子さんを見る。


そして、ゆっくり近づき、突然 アーシュさんとリュートの歌姫さんが

北の国の言語(※つまり外国語)でしゃべりだした


※ つまり わん子さんに会話の内容を聞かせたくなかったのねワン


「エイルはおまえとは、争うなといったが、俺はおまえを許さない」

とアーシュ



「憎んでくれていいわ 私の愛しい大事な人。会えてとても嬉しい」


「殺し合いは今度、ゆっくりしましようね。


かわいいわん子さん達の前では遠慮するわ またね」


※今度は 外国語ではなく この国の言葉で話しをする。

わん子さんに話かける。


「じゃね わん子さん 具合が悪かったら このお兄さん(アーシュ)に

階段から落ちた事をちゃんと言って、お医者につれていってもらうのよ」


※ とアーシュに聞こえるように言う


ああ、行っちゃった

しかしアーシュさんて、バイリンガルだワン!しかし 何を話してたんだワン


ただならぬ様子だったワン

あ、小鳥さんことエイルさん言葉分かりましたか?ワン


「……..」

「……………」


うつむき小刻みに震えてる。

「…….エイルさん、震えてる なんかつらそうだワン」


そこへアーシュさんがやって来て

「わん子!階段から落ちたのか? 


しょうがない奴だな具合はどうだ? 医者か薬師の所へ行くか?」と

先ほどと変わって明るく笑って問いかけるアーシュさん。


「大丈夫ですワン!」

とそこでお腹がぐう~と鳴る アーシュさん大笑いして


「食事にするか?エイルもおなかすいたじゃない?」と明るく一言

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