初夢を見た竜人<文章>
“目が覚めた”
という表現が合っているかわからないが、視界に広がるのは闇だった。
体は動く。進んでみたが永遠と川を渡っているような感覚が続くだけだった。
首より上に飲み込まれる水位に入ったのは、深く息を止めていたのだろうか?この時点で、ここが夢の中だろうと思った。
危険でもないし、攻撃とも思えなかったが。
進む。そのうち、腕の中に抱えていたのは…
赤ん坊
『セリ』
俺の番の名前。
その身を全て委ねてくる、愛おしさ。俺を見上げ、笑ってくれる。
成長して、歩けるようになった。歩く練習を一緒にしたんだ。
手を離すのは、心配だったが。歩いて来てくれる愛しさといったら。
セリを連れて永遠と歩く気はなかった。どこに行きたいという目的もない。だから、移動はしなかった。
セリからどこかに行きたいと言われれば、その時は移動する。2人っきりだ。笑顔を見せてくれる彼女の成長をゆっくり待った。
成長して、大人の彼女と愛し合う。
睦み合って、眠りにつく。
そんな日々が続くと思ってた。
だが、セリは眠るという。俺は、彼女の眠る姿を見続けた。
眠る時間が多くなる。それでも彼女の側に、居続けた。
目が開かれ、俺の名前を呼んでくれるまで。
『一緒に寝ようか?』
「そう言われて、一緒に眠った。」
初夢、の話だ。
「セリの赤ん坊の頃から、自身で歩けるようになって。おそらくたくさん話をした。」
それが、竜人ロードが見た夢だった。
幸福感のある夢だったが、これから過ごすセリとの日々をもっと幸せにしてみせると自身に誓ったのだった。
※なろうに投稿した文章をここに置いておく。思いつき書いたもの。
https://syosetu.com/usernoveldatamanage/top/ncode/1751406/noveldataid/18579303/
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