第59話 旧友とバードウォッチングをしよう。(アオサギほか)
『ほぼ毎日雑多日記(仮)』のほうに書きましたが、遠方から旧友が遊びに来ていました。
学生時代に知り合い、その頃に一度、私の地元に遊びに来ていたんですよね。それで今回、「あの頃の思い出を振り返ってみよう」というわけで、再び地元へ遊びに来ました。なんでも、「高架橋の下にある川辺でくつろぎたい」とか。
最寄り駅で合流し、さっそく川のほうへ二人で歩いていきます。目的地の高架橋下は、いつものバードウォッチングコースの場所。あとで取り出す魂胆で、リュックにはもちろん、カメラが入っています。
しばらく歩いて、高架橋の下までたどり着きました。子どもの頃、私はここでよく友だちと遊んでいました。なので学生時代に、この場所へ旧友を案内して、くつろいでいたんですよ。
「わぁー、なつかしい。ここで座ってたよね」
「うんうん。確か、寝てた気がする」
上は高架橋なので、日が遮られて涼しいです。目の前には川が流れています。辺りは草木が生い茂っていますが、橋の下だけはコンクリートの地面と堤防。座るとひんやりして、涼しい風も吹いて気持ちいいです。民家からも離れているので、まるで秘密基地。
しばらくは二人でここにいて、いろいろと語り合っていました。自分のカメラを見せて、たまに来る鳥も撮ったり。持ってきたパンで昼食にしたり。のんびりとした時間が過ぎます。
「覚えてる? 昔来た時、石を投げて、あの柱まで届くかやったの」
「そうだっけ? してた気がする。やってみよう!」
と、川の真ん中にそびえたつ高架橋の柱めがけて、石を投げ始める大人が二人。いやぁ、楽しかったですね。
さて、思い出の地を十分満喫したので、そろそろ家に行くことにしましょう。帰り道はちょっと遠回りして、いつものバードウォッチングコースを歩いて鳥を見ることにします。(前置きが長くなりましたが、いよいよ鳥です。)
「わぁっ、見て、あのトンネルめっちゃ素敵!」
「あっ、チョウが飛んでいるよ。撮れるかな?」
「見て見て、これ、モグラの死骸かな?」
私はいつも上ばかり見ていて、見慣れた光景ですが、やはり旧友にとっては新鮮なものばかりなのでしょう。いろいろな発見を教えてくれます。一人では素通りしてしまうことも、二人分の目があれば気づくこともありますね。
二人で川沿いを歩いていくと、アオサギがやってきて、竹の上にとまりました。竹にとまるなんて、レアでは? さっそく写真を撮ります。旧友もタブレットを向けてみますが、上手くは撮れない様子。
「あぁー、全然撮れない。やっぱりカメラがいいね」
今さらですが、自分のカメラの性能に感心しました。
そしてまた歩こうとすると、旧友が声を上げます。
「見て見て! チョウがいるよ!」
よく見ると、足もとに小さなシジミチョウが。ベニシジミでしょうか。逃げることなくピタッととまっています。旧友が見つけなければ気づかなかった。さすがです。
それから、田んぼ道を歩いていき、途中、上空を飛ぶ鷹にも出くわしました。暗くて、現地ではなにかわからず、トビかと思いましたが、家に帰って画像編集してみると、ミサゴでしたね。嬉しい出会いです。
今回は、旧友とたくさん語れて、鳥も見られて、良い思い出となったバードウォッチングでした。
旧友は今度、キルギスという国へ旅立つそうです。その国にはいったい、どんな鳥がいるのでしょうか。遠い異国に思いを馳せながら、旧友の活躍を祈っていたいですね。
……で、キルギスってどこ!?
《今回の写真》
アオサギとベニシジミ(蝶)とミサゴ
https://kakuyomu.jp/users/miyakusa/news/16817330659936255360
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