クラスメイトの黒パンストを盗んだら、ニートピアという矯正施設に放り込まれた件

川上イズミ

京都日報 新聞

 インターネット契約を無断で解約されたことに腹を立て、同居していた家族三人を殺したとして、20〇〇年4月3日、上京署は三十歳の無職、屑平皇陣(くずだいらこうじん)を殺人容疑で現行犯逮捕した。


 逮捕されたのは市内に住む無職の男性、屑平皇陣(30)。

 4月3日午前3時10分ごろ、京都府○○区、自営業者屑平弘樹さん(59)方で家族三人が刃物で相次いで刺され、弘樹(ひろき)さんと妻の菜波(ななみ)さん(55)、次男の偉人(ひでひと)さん(24)が死亡した。府警は殺人の疑いで屑平さんの長男の皇陣容疑者を現行犯逮捕。


 京都府警によると、皇陣容疑者は、1階で寝ていた弘樹さんを懐中電灯で照らし「おれのインターネットを解約したのはだれだ」と怒鳴り、一階台所から包丁を持ち出して弘樹さんと隣で寝ていた菜波さんを刺した。さらに2階で寝ていた偉人さんを包丁で殺害。屑平さん夫妻は首やこめかみ付近を、偉人さんは額や腹など数十箇所刺されていた。


 その後、皇陣容疑者は2階自室のカーテンにライターで火をつけて逃げたという。

 仕事場を兼ねていた自宅は2階部分が焼け半焼。屑平さん方は五人家族で、長女(33)は外出していた。


 住宅に火の手が上がっているのを近隣の住人が発見し119番通報。同時に駆け付けた警察署署員が、自宅近くで歩いていた皇陣容疑者を取り押さえた。


 皇陣容疑者は調べに対し「母親にインターネットを止められた。腹が立ったので全員死んでしまえと思った。家に火を放ったのは、もう帰る場所など必要ないと思ったからだ」と話しているという。


 近所の女性(45)によると、皇陣容疑者は15年ぐらい前から2階の部屋に引きこもりがちだったといい、皇陣容疑者と中学の同級生だった会社員男性(30)は


「クラス内では比較的おとなしめの性格であったが、いったん逆上すると担任でも手が付けられないほどであった。卒業後、彼の姿を見かけたことがない」と話した。


 同署によると3月21日と25日にも容疑者と家族間でトラブルがあり、同署員が駆け付けるという騒ぎがあった。                       (本稿 了)

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