第12話
ロックスさんが死んだ数時間後俺たちは帰路に着いた。足取りが重い。また俺の目の前で人が死んでしまった。俺は何もすることができなかった。もう目の前で人に死んでほしくない。俺は死しても、人を守る。そう誓った。
「ありがとう、カンナ。あの時俺の意志を汲み取ってくれて。」
「いいえ、私はやるべきことしただけです。感謝をするなら私があなたにするべきです。それに私自身が勝てたのはロックスさんのお陰です。」
「そうだな。」
「カンナはこの後どうするのか?」
「無論、強くなるまでです。死んだロックスさんのためにも強くならなければならない。」
「そうだな、もう目の前で人を死なせない!」
時は遡り俺たちがバロンを倒しに行く前の話だ。俺は一度ロックスさんに率いられ整光騎士団悪魔族支部に立ち寄った。
「ようロックス、それにカンナちゃんと、今話題のエルピス君だね!」
「僕が話題に?」
「何たって非人族初の騎士だからね。それゃ話題になるよ。」
説明させてもらうと、今しゃべってる赤髪の男がレドル。そしてその隣にいる青髪の男が、ミント。どうやら、ロックスさんの友達らしい。
「おい、ヒルバルはどこに行った?」
「あいつはどうせ自分の部屋に閉じ籠ってるよ。それにあいつがいると調子狂うしなぁ。正直いなくて助かるよ。」
「それ以上は仲間の悪口を言うではない。彼も彼なりに頑張っているのだ。」
「それより、ロックス達任務頑張れよ!特に新人。まぁ、ロックスがいるなら大丈夫だ。こいつは十二星剣よりも強いぞ'`,、('∀`) '`,、」
俺はこの時悪魔支部があんなことになるとは思わなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます