神の告知・地球に魔物を出現させるから生き残ってね ♪『人種に存続あれ..』
松井 ヨミ
第Ⅰ章・世界の崩壊
1.身勝手な神
「あぁぁぁ、眠い。。みんなお疲れ様~ 」
ゲーム仲間に挨拶をしてからゲームを落としPcの電源を切る。
明日は仕事だ。
仕事と言っても俺は毎日ゲーム三昧のごくごく普通のフリーター、20歳にもなってどうかと思うだろうが、正社員になりたいだなんて人生で一度も思った事がない俺としては今の生活は最高なのだ。
(そんな事はどうでも良い、今はとても眠いのだ。)
時計を見れば時刻はまだ23時。
この歳の若者なら今からだってゲームをするだろうが、起きてから40時間経過している俺からしたら今の時刻なんて関係ない。
ゲームが終わったから寝る、それだけだ。
「おやすみ…」
地元から東京に逃げるように上京した俺は〇〇市で比較的安いマンションで一人暮らし、彼女も今は居ない為、誰からも返事が無い事なんて分かっている、それでも時々言ってしまうのは、仕方のないことだと、俺は思う。
しばらくすると、俺は闇に落ちるように眠りについていた。
―
――
――――
―――――
――――
――
―
≪地球の皆さん!・神からのクリスマスプレゼントです!≫
「うるさッ!」
ようやく眠りにつけたと思ったその時、頭に響く声で急に眠りから引き起こされた。
≪今から一時間後に地球に魔物を出現させます・ので・頑張ってください――≫
≪慈悲として役に立つ情報を一つだけお教えしましょう…≫
≪ステータスと言ったり、頭で考えて、みてください…≫
≪それでは人種に未来がある事を示してくださいね…≫
俺は数秒間思考をフル回転させて考えたが理解出来なかった。
(魔物?出現?ステータス?何を――)
「ッ!?はぁ!?」
何の前触れもなく。
目の前にステータス画面と呼ばれるであろう、ソレは表示されていた。
【
【職 業】:未選択
【H P】:10
【M P】:7
【STR】:1
【VIT】:1
【AGI】:1
【DEX】:1
【INT】:1
【RES】:1
『SP=5』『JP=1』
どこからどう見ても俺のステータスであろう情報が表示されていた。
それにしても弱くないか?
「1が多いな…初期は1なのか?」
それにしても分からない。
さっきの声は他の人にも聞こえていたのだろうか、俺が覚えているのは『プレゼントです!』ぐらいからだ、これでも意識の覚醒は早い方だとは思うがあれほど急に起こさないで喋られては流石に無理だ。
てか、全く大層なプレゼントだよッ!
色んな意味で!
「はぁ」
俺は自然とため息をついてしまうが、こんな状況では仕方ないだろう、最近はあまりため息をつかないようにしていたので少し嫌な気持ちになったが。
(まぁ先に確認してみるか)
俺は急いでスマホを取り、ゲームでいつも使っているグループに『今、謎の声が聞こえた人外の仲間おる?』とメッセージを送った。
いつも人外と言われているので、仮にさっきのが俺だけにしか聞こえていなかったとしても、別に俺がおかしいというネタ話で終わるだろうと予想してメッセージを送ったのだ。
「早ッ」
スマホの画面に返事が表示される。
『聞こえたよ!なにアレ!!』
『聞こえた』
『俺も俺も』
『俺も同じく』
『みんなも!?えッ?』
『私も人外になったのかと一瞬心配したけど、良かった~』
『これで人外が増えたわけだ(笑)』
『笑』
『それって俺達も含まれてるよね?w』
『勿論さ笑』
『www』
『嫌だぁぁああああ』
『諦めろ草』
「こいつら普通過ぎるだろ...」
いつもと変わらない。
いや、変わらなさ過ぎる仲間達のやり取りを見てちょっと安心した。
「情報は多くて早い方がいいしな『ステータス関連の情報求』よし送信ッと」
これで数分で情報が送られて来るだろう。
奴らはゲームなら早いからな、これも早いだろう。
「さて、まず状況を整理しよう」
俺は東京一人暮らし、彼女なし。
(ちがぁぁああう!!!)
これは俺が寝る直前に思考していた内容だ、それよりも後からだ。
まず俺はその後に眠りについた。
そしたら謎の声、テレパシーのような頭に響く声で起こされた。
相手は自称?(神様らしい)
その神様がどうやら地球に魔物(モンスター)をプレゼントとして出現せてる一時間後に、と言った。
そしてアドバイスとしてステータス…まぁ戦う力?をくれた。
「まさか異世界転移や異世界転生ではなく、モンスターが地球に来るとはな、思っても居なかったよ」
なんだ?地球は宇宙や異世界感覚で見ても観光地として優れてるのか?
全く迷惑な観光客だよ。。。
俺が一人で考え事をしていたらスマホにメッセージの通知が来る。
『これ職業触ったら選べるっぽいよ』
どうやらメンバーの一人が、果敢にも職業を選択してくれた様だ。
こんな状況で情報が全く無く。
取り返しのつかない事態だって簡単に起こり得る、そしてそれは自身の死に繋がるかもしれないのに迷わず情報を取りに行き、皆の先陣を切ってくれる仲間には本当に感謝しかない。
「もう切り替えて行くしかないか、良し『何選んだ?』送信ッ」
こうして世界の平穏は神によって壊されていった。
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