第17話 マルバス マウス スズ
「ナイモンしようぜ! スズ!」
サトはナイト・オブ・モンスターというスマホゲームで遊んでいる。
「しない! 絶対にしない! サトとはナイモン・ファイトはしない!」
しかし、スズは抵抗する。
「どうしたんだよ? スズ! ナイモンしようぜ!」
「嫌よ! だって負けるもの! サト! あなたは強いからいいわよね! プン!」
スズはサトに負けるのが嫌だった。
「そんなことはやってみないと分からないじゃないか?」
「何といわれても嫌よ! 負けたら面白くないもの! プン!」
スズは自分より強い者とは戦わないと決めた。
「困ったな? 全ての原因は戦力のインフレが原因だよな。進化とか魔王だとか、新しい機能や新しいナイモンが登場するのはいいんだけど、そいつが強すぎてシラケちゃうんだよな。そうか。僕のスライム・ライトも強すぎるんだ。アハッ!」
ナイモンのインフレ問題をサトは語る。
「そうよ! 戦闘力のインフレが悪いのよ!」
スズも賛同する。
「あくまでもスライムとドラゴンが戦い、既定路線でスライムより強いドラゴンが勝つで良かったのかな?」
「それかスライムを鍛えて鍛えてレベル50スライムで、レベル1ドラゴンに勝つとかで良かったんじゃない?」
これも永遠のテーマ。
「でも、人それぞれが自分で育成したナイモンで戦うのがいいのであって、みんなが一緒っていうことはないよね。」
「でも、それだと強いナイモンが手に入らない無課金の人は課金者に勝てないのかな?」
「僕のスライム・ライト・ナイトとスズのドラゴン・メタル・ナイトだと、剣の撃ち合いって話よね。私は当たらなければ、サトに勝てるもの。アハッ!」
スズの機嫌がよくなってきた。
「やはり、そうなるとナイモンの対人戦も終わりにするか、それとも全国大会、宇宙大会へと話を続けていく、物語
を投入していくしかないんじゃない? 僕は東京都江戸区の小学校代表だ! 10人戦に勝ったしね! アハッ!」
「でも、今から世界大会? ナイモン・ワールド・カップ戦を行って尺が足りるかしら?」
「それも難しいよね。」
サトたちは困ってしまう。
「何をするにしても仕切り直しね。」
「ということでスズ。さらわれてくれ。」
「え?」
スズはサトの言っていることが理解できない。
「キャアアアアアア!」
スズの悲鳴が響き渡る。
「この女はもらった!」
何者かが現れる。
「何者だ?」
「私は12人のナイモンの1人だ!」
「まさか!? 黄金12宮!?」
「違う! 12干支だよ! アハッ!」
「ズコー!?」
サトはズッコケる。
「私は12干支のねずみのナイモン! マウスの騎士! 干支騎士マウス・ナイトだ!」
干支のナイモン、マウス・ナイトが現れた。
「マウス・ナイト!? なぜスズをさらう?」
「この女の子は、この国の姫だ! スズ姫には魔王から世界を救うための生贄になってもらう!」
「なんだって!?」
スズは日本の姫であった。
「え? 私って姫様だったの? それなら私は偉いじゃない! やったー! 姫だ! 姫だ! 私はスズ姫だ! わ~い!」
「あの~、さらわれているんだから、もう少し大人しくしてくれるかな?」
「すいません。キャア! サト! 助けて!」
人質になっても明るいスズ。
「スズ姫を助けたければ我ら12干支を倒すんだな! 日本山で待っているぞ! 来なければスズ姫を魔王に引き渡すだけだ! さらばだ!」
マウス・ナイトは帰って行った。
「待っていろ! スズ! 必ず助けるからな!」
サトはスズの救出を誓う。
「やって来ました! 日本山!」
サトは12干支の騎士が待っている日本山に着いた。
「よし! いくぞ! スズを助けるんだ!」
サトは気合を入れる。
「よく来たな! 少年!」
「おまえは!? マウス・ナイト!?」
干支騎士マウス・ナイトが現れた。
「スズを返せ!」
「この日本山には12の山がある。最初が私のネズミ山だ。先に進んでスズ姫を助けたければ、私を倒していけ!」
マウス・ナイトはサトとあくまでも戦うつもりであった。
「それではお言葉に甘えて。よし! いくぞ!」
サトは気合を入れる。
「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」
「スラ!」
サトはナイモン・カードからスラちゃんを呼び出す。
「いくぞ! スラちゃん! 鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身!」
スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライムの騎士に変身した。
「ナイト・オブ・モンスターだと!? ただの子供ではなかったのか!? まあ、いい。スライムなど簡単にひねり潰してやる!」
マウス・ナイトもサトを倒すつもりだ。
「よし! いくぞ!」
「こい! あなたが日本山に挑める実力があるか試してあげましょう!」
サトとマウス・ナイトの戦いが始まる。
「いくぞ! マウス・ナイト! くらえ! スライム・ソード! でやあ!」
サトの攻撃。
ミス!
マウス・ナイトは瞬間で避けて一歩も動いてない様に見える。
「なに!? 斬れてない!?」
「私はネズミですからね。素早いですよ。」
「でも、素早いだけでは僕は倒せないぞ!」
「それはどうでしょう? 鼠も怖いですよ。」
マウス・ナイトの攻撃。
バイティング・アー・ラット・キャット
マウス・ナイトは必殺技の窮鼠猫を噛むを放つ。
「ギャア!」
サトは吹き飛ばされる。
「生きていますか。手加減しましたからね。あなたは弱い。帰りなさい。姫を捨てて。」
「なに?」
「今、帰れば命だけは助けてあげましょう。」
マウス・ナイトはサトに情けをかける。
「嫌だ! 僕はスズを助けるんだ! 諦めるもんか! うおおおおおおおー! 輝け! 僕の光!」
サトは気合を入れる。
「なんだ!? この光は!?」
サトの放つ輝きにマウス・ナイトは驚く。
「よし! スラちゃん! 進化だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 進化!」
スラちゃんの鎧は光り輝き進化していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライム・ライトの騎士! スライム・ライト・ナイト! 参上!」
サトはスライム・ライトの騎士に進化した。
「なんだ!? この神々しい輝きは!? あの子供は神とでもいうのか!?」
マウス・ナイトはスライム・ライトの騎士におののく。
「いくぞ! マウス・ナイト! 僕は必ずスズを取り戻す! くらえ! マウス・ナイト! 必殺! スライム・ライト・ソード・スラッシュ! でやあ!」
サトの光の攻撃。
「ギャア!」
マウス・ナイトを倒した。
「わ、私の負けだ・・・・・・だが他の干支騎士は私の様にはいかないぞ・・・・・・バタッ。」
「そんなことはやってみないと分からないだろ。」
サトは次の牛山に向かう。
「スズ! 必ず助けるからな!」
サトはスズのために戦う。
「次は物語だ!」
サトはストーリー・モードを始める。
「俺の名前は悪魔マルバス! 疫病を司る悪魔だ!」
「出たな! 悪魔め!」
サトの前に悪魔マルバスが現れた。
「くらえ! 光の騎士! 俺のロナ・ウイルスに感染して死んでしまえ! バイアルス・スプレーイング!」
悪魔マルバスはウイルスを散布した。
「ギャア!」
サトはウイルスに襲われる。
ドーン!
「なんだ!? この強い気配は!?」
その時、強大な衝撃をサトや悪魔マルバスは感じる。
「誰が冥界にウイルスをバラまくことを許した?」
「誰だ!? 俺の邪魔をする奴は!?」
「おまえ如きの許可がいるのか? 私はハーデースだぞ。」
そこに冥王ハーデースが現れる。
「め、冥王!?」
「失せろ!」
冥王ハーデースが少し気合を入れた。
「ギャア!」
一瞬悪魔マルバスが消滅した。
「はあ! はあ! はあ! 助かった!」
ウイルスから解放されたサト。
「サト! 大丈夫か?」
そこにテューポーンとエキドナも現れる。
「テューポーン! エキドナ! 二人とも無事でよかった! アハッ!」
「ああ! 俺たちは大丈夫だ!」
「それよりも冥界の王があなたに会ってみたいんだって。」
「僕に?」
サトはテューポーンとエキドナの無事を喜んだ。
「ようこそ。冥界に。光の騎士よ。」
冥王ハーデースがサトに挨拶する。
「どういたしまして! サトと言います! お邪魔しています! アハッ!」
サトも丁寧に冥王ハーデースに挨拶をする。
「生気!? 本当に生きたまま冥界にいるとは!? いったいどんな方法で冥界にやってきたというのだ!?」
冥王ハーデースも生きた人間を冥界で見るのは初めてだった。
「実は! 魔王ドラゴン・キングを倒したのですが、新しい魔王シュベルトが現れて、僕は光の届かない奈落に落とされてしまいました。」
「そうだ。普通は闇に呑まれて奈落で死ぬはずだ。」
冥王ハーデースの素朴な疑問。
「僕はナイモン・ファイトで悪魔と戦って勝ったことがあり・・・・・・。」
「ちょっと待て。ナイモン・ファイトで悪魔と戦えるのか? それも悪魔に勝つことができたというのか?」
普通では悪魔と戦うことは無理である。
「はい! 僕の場合は悪魔が人間の姿に変身していたので戦うことができました。こいつです。」
「どうも! 悪魔バエルです! ワッハッハー!」
サトの鎧から悪魔バエルが顔を出す。
「わっ。ビックリした。」
冥王ハーデースは感情の表現が乏しかった。
「まるでナカみたいです。」
サトは冥王ハーデースにナカの姿を思い浮かべる。
「本当なんだね。生きたまま奈落を抜けて冥界にやってきたのは。」
「はい! 本当です!」
「じゃあ、死んでもらおうか。」
冥王ハーデースがサトに死刑宣告をする。
「え? ええっ!?」
死ねと言われて驚くサト。
「なぜですか!?」
「だって、ここは冥界だよ。生きた人間がいてはいけない所だよ。死ぬしかないじゃないか。生きた人間には死を。それが冥界の掟だよ。」
冥王ハーデースは掟に忠実だった。
「ハーデース様!? だから事前にお伺いしてサトに冥界を透してくださいとお願いにあがったじゃないですか!?」
テューポーンが冥王ハーデースに問う。
「話を聞いた時は信じていなかったんだよ。でも本人に直接会って本当に生きていると確認がとれてしまうと、冥王として生かして冥界を通らせる訳にはいかないよね。それとも、おまえは冥界で冥王に意見できるほど偉いのか?」
「そ、それは!?」
テューポーンは何も言えない。
「危険だ! サト! 逃げて!」
エキドナがサトに逃げるように叫ぶ。
「逃げろって言われてもどっちに行けばいいんだか?」
サトは冥界で迷子になっていた。
「逃げてもいいが、その時はこの二人の魂を冥府に誘ってやろう。」
「た、魂が!?」
「ギャア!」
テューポーンとエキドナの魂を抜こうとする冥王ハーデース。
「テューポーン!? エキドナ!?」
サトはジタバタするのをやめる。
「やめろ! ハーデース! 僕はどこにも逃げない! 悪いことをするなら、おまえが冥王でも倒してやる!」
サトは冥王ハーデースと戦うつもりだった。
「やめろ! サト! 冥界で冥王には絶対に勝てない!」
「そうよ! 私たちのことはいいから光を取り戻しなさい! 地上の平和を守るのよ!」
テューポーンとエキドナはサトを逃がそうとする。
「ありがとう! テューポーン! エキドナ! でも、目の前の友を見捨てて逃げるような奴に世界の平和は守れない!」
サトは光の騎士としての心意気をみせる。
「面白い。私に戦いを挑むというのなら相手をしてやろう。その思い上がったことを後悔させてやろう。」
冥王ハーデースはサトの挑戦を受ける。
「よし! いくぞ! バエル!」
「おお! 冥王を倒せば、俺が冥界の王だ! ワッハッハー!」
サトと悪魔バエルは気合を入れる。
「バエル! 進化だ!」
「おお!」
「ナイモン! 進化! デビル! エボリューション!」
悪魔バエルの鎧から闇が生まれる。
「ナイト・オブ・モンスター! 悪魔バエルの闇の騎士! デビル・ダーク・ナイト・バエル! 参上!」
悪魔バエルの悪魔騎士になった。
「ほお~。悪魔の鎧が進化するとは。その悪魔は悪魔7将軍に匹敵する力を持っているというのか。」
悪魔バエルの成長は著しかった。
「いくぞ! 冥王ハーデース! これが僕の必殺! デビル・バエル・ソード・ダーク・スラッシュだ! でやあ!」
サトの闇の一撃。
「ふん。そんなものが効くか。」
冥王ハーデースは攻撃を受けてもビクともしない。
「バカな!? 僕の攻撃はハーデースに当ったはずなのに!?」
サトの攻撃は冥王ハーデースには効かなかった。
「これで最後だ。死して冥府の仲間になるがいい。おまえの魂を頂こう!」
冥王ハーデースはサトを攻撃する。
「ギャア!」
サトの悪魔の鎧が冥王ハーデースの一撃で粉々に砕ける。
「これで光の騎士を守っていた悪魔の鎧はなくなった。もう冥界では生きてはいられまい。後は死んで亡者と共に冥界を彷徨い続けるのだ。」
冥王ハーデースは勝ったと思った。
グオー!
「なんだ!? 闇!?」
サトの体が闇に覆われていく。
ピキーン!
サトの体に黒い鎧が装着していく。
「ば、バカな!? あ、あれは!? タルタロスの鎧!?」
サトの体に奈落の神タルタロスの鎧が装着していく。
「言ったはずだ。ハーデース。」
「タルタロス!?」
奈落の神タルタロスの声が聞こえてくる。
「サトは私の客人だと。それに私の息子と娘に手を出したことも許しがたい。」
奈落の神タルタロスは冥王ハーデースの悪行に怒っていた。
「タルタロス! 僕を助けてくれるのか?」
「私がお願いしよう。私の息子と娘を助けてくれ。私の鎧なら相手が冥王でも互角以上に戦えるはずだ。」
「分かった! 約束する! 僕が必ずテューポーンとエキドナを助けてみせる!」
サトは奈落の神タルタロスと約束する。
「バカな!? たかが人間が神の鎧を装備するなどあり得ない!? しかも冥界で!?」
冥王ハーデースは予想外の事態に戸惑っていた。
「ハーデース! おまえには分かるまい! 親が子供を思う気持ちが!」
「ああ! 分からないね! 死人の私には子供を作る能力はないからな!」
冥王ハーデースに子供はいなかった。
「いくぞ! ハーデース! これが僕の必殺! タルタロス・ソード・スラッシュだ!」
サトの奈落の神の一撃。
「ギャア! 私が攻撃を受けただと!? 痛みも感じない私が!?」
冥王ハーデースはダメージを受けた。
「今度で決めてやる! タルタロス! 僕に力を貸してくれ! うおおおおおおー!」
サトの闇が増していく。
「このままでは負けてしまう!? たかが人間と侮っていた!? 相手は奈落の神タルタロスの鎧を装備しているのだ!? こうなったら私も自分の鎧を着て戦うしかない! いでよ! 冥王の鎧!」
冥王ハーデースは冥王の鎧を呼び出す。
「あれがハーデースの鎧!?」
サトは初めて見る冥王ハーデースの鎧に強大な力を感じる。
「冥王! 変身!」
冥王ハーデースの体に冥王の鎧が装着していく。
「これでおまえの攻撃は効かないぞ。」
冥王ハーデースが鎧を装備した。
「そんなことはやってみないと分からない!」
「いいだろう! 相手をしてやる! 人間! 私の二又の槍バイデントで串刺しにしてくれるわ!」
サトと冥王ハーデースが対峙する。
「いくぞ! ハーデース!」
「こい! 人間!」
サトと冥王ハーデースが攻撃を仕掛ける。
やめなさい!
その時、戦いを止める女性が現れる。
「ペルセポネー!?」
「神同士が戦うなどあってはならないことです。それに奈落の神は親戚です。さらにタルタロス様の子供たちに手を出したあなたが悪いのです。反省しなさい。」
「す、すいません。」
現れた女性ペルセポネーの言うことに従い戦意をなくした冥王ハーデース。
「ハーデースが戦うのをやめた!? あの女性は何者なんだ!?」
「ペルセポネー。ハーデースの妻だ。」
「ハーデースの妻!? ハーデースが言うことをきくということはハーデースよりも強いのか!?」
サトは冥王ハーデースを止めれる妻ペルセポネーに恐怖する。
「タルタロス様。ご無沙汰をしています。」
「お久しぶり。ペルセポネー。」
礼儀正しいペルセポネー。
「直ぐにテューポーンとエキドナの魂を戻します。主人の失礼をお詫びします。」
「分かってくれればそれでいい。奈落と冥界は一心同体なのだから。」
「ありがとうございます。あなた! 早く魂を戻しなさい!」
「はい! ただいま!」
冥王ハーデースがテューポーンとエキドナの魂を戻す。
「おお!? 生き返った!?」
「助けて下さり、ありがとうございます! ペルセポネー様!」
テューポーンとエキドナが動くようになった。
「テューポーン! エキドナ!」
「サト!」
「良かった! 無事だったのね!」
サトとテューポーンとエキドナはお互いの無事を喜び合った。
「サトよ。私の鎧は返してもらう。その代わり破壊された悪魔の鎧を修復してやろう。」
サトは再び悪魔バエルの鎧を装着した。
「鎧が新しくなっている!? しかも前より強力な力を感じる!?」
「奈落の神の私が作った鎧だからな。」
「ありがとう! タルタロス!」
サトは奈落の神タルタロスに感謝した。
うわあ!? 俺は生きているのか!? やったー! 俺は魔王になるぞ! ワッハッハー!
「ゲッ!? バエル!?」
悪魔バエルも甦ってしまった。
「よし! 地上に戻るぞ!」
「行ってきます! お父さん!」
「お母さんによろしく言っとくね! アハッ!」
サト、テューポーンとエキドナは地上に旅立った。
「どうしてサトを闇に呑み込まなかったのですか? 最初はそのつもりだったのでしょ。奈落で生きた人間の体はなかなか手に入らないでしょうし。」
「うむ。みんな、ハーデースが悪いのだよ。自分の息子と娘を助けてもらったのだよ。どんなに生きた人間の体がほしくても、恩のある者の体を奪うことはできない。」
冥府の女王ペルセポネーと奈落の神タルタロスのシュールな会話であった。
「クソッ! 人間め! 今度会ったら必ず殺してやる!」
冥王ハーデースだけは悔しがっていた。
「うるさいな。奈落に閉じ込めるか?」
「いいですね。そうしましょう。」
「ギャア!」
冥王ハーデースはうるさいので奈落に幽閉された。
「これで冥界は私のもの! ワッハッハー!」
冥界はペルセポネーが治めることになった。
「サト! 光だ!」
サトは遂に地上の光が当たる所まで冥界を進んできた。
「待ってろ! 魔王シュベルト! 僕が倒してやる! そして世界を救うんだ! アハッ!」
サトは希望に溢れていた。
つづく。
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