第8話 カタツムリ ナカ

「ナイモンしようぜ! ナカ!」

 サトはナイト・オブ・モンスターで、学校でもスマホがあれば楽しく遊べる。

「・・・・・・うん。」

 ナカは無口な10才の男の子。

「ナイモン! ファイト!」

 サトとナカは戦いを始める。

「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」

「スラスラ!」

 サトはスラちゃんをナイモン・カードから呼び出す。

「スラちゃん! 鎧に変身だ!」

「スラ!」

「ナイモン! 変身!」

 スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。

「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」

 サトはスライム・ナイトに変身した。

「・・・・・・。」

 ナカは何も話さない。

「ナカの名において命じる。いでよ。キラー・ロボット。」

「キラキラ!」

 ナカはナイモン・カードからキラーロボットを呼び出す。

「キラーロボット!? そんなナイモン見たことがないぞ!? ナカ! どうやって手に入れたんだ?」

「・・・・・・ガチャ。」

「え? なに? 聞こえない。」

 コッソリと喋るナカ。

「なんてこった!? 物語のNOM1をやっている僕では出会えないナイモンがいっぱいだ!? まさかロボットまでいるなんて!?」

 サトは驚きの連続である。 

「キラー・ロボット。 鎧に変身だ。」

「キラキラ!」

「ナイモン。変身。」

 キラー・ロボットは鎧に変身し、ナカの体に装着していく。

「ナイト・オブ・モンスター。キラー・ロボットの騎士。キラーロボット・ナイト。」

 ナカはキラーロボット・ナイトに変身した。

「ロボットになると、鎧はロボットのパーツになるのか!? これなら宇宙戦争とかもできそうだな! アハッ!」

 キラーロボット・ナイトは騎士というよりは、人型ロボットという感じであった。これによりロボットや宇宙戦争という物語も実装される可能性ができた。

「いくぞ! ナイモン・ファイト!」

「・・・・・・。」

 サトとナカは戦いを始める。

「いくぞ! ナカ! くらえ! スライム・ソード! でやあ!」

「・・・・・・キラキラ・ソード。」

 サトとナカの攻撃。

「ギャア!」

 サトは倒された。

「・・・・・・。」

 ナカは冷静な無口。

「ナカ! おまえ強いな! すごいよ!」

「・・・・・・ありがとう。」

 ナカは少しだけ感情を表に出した。

「・・・・・・一つ目目玉のカード。」

「おお! 持っていけ!」

 ナカはサトから一つ目目玉のナイモン・カードを手に入れた。

「・・・・・・じゃあ。」

「またな! ナカ! ナイモンで遊ぼうな!」

 ナカは去って行った。

「ナカは悪い奴じゃないんだろうけど、接しにくい奴だったな。」

 サトはコミュニケーションをとるのが苦手なナカの相手をするのが大変だった。

「よし! 次は物語だ!」

 サトは冒険を始める。


「相手が何を考えているか分からないから悪? 人間らしい自分勝手な相手への決めつけだな。正に悪魔だ! 人間も悪魔も考え方なんて大して変わらない! 自分の都合のいいように考える! 自分が一番かわいいのだ! ワッハッハー!」

 サトの対人戦を覗き見していた悪魔バエルらしい人間観察。

「それにしても光の騎士のガキはどうして対人戦で光の騎士を使わないんだ? 使えば必ず勝てるのに。それとも対人戦には光の騎士は使えないのか? もし俺が対人戦に出て勝てば光の精霊のカードを手に入れることができるのか?」

 悪魔バエルの素朴な疑問。

「まあ、いい。俺が強くなって光の騎士を倒せばいいのだ! ワッハッハー! いけ! カタツムリ!」

「カタカタ!」

 悪魔バエルの命令でカタツムリが光の騎士のサトにむかう。

「俺は洞窟に向かってコウモリでも倒しまくるか。俺は魔王になるための道を進んでいるのだ! ワッハッハー!」

 悪魔バエルは洞窟にレベル上げのために向かう。


「おかえり! サト!」

「ただいま! エル!」

 物語を始めると陽気な光の精霊エルフが笑顔で出迎えてくれる。

「ほれ! お土産だぞ!」

 サトはお土産を差し出した。

「やったー! 乾電池!」

 光の精霊エルフは乾電池に大喜び。

「エル! 次の物語は?」

 サトは物語を進めたい。

「草原にカタツムリが現れたんだって。怖いから人々が困っているの。サト! カタツムリを倒しに行こう!」

「おお! 草原に行くぞ! とう!」

 サトは草原に向かう。


「やって来ました! 草原! いつきても気持ちいいね!」

 サトは草原に着いた。

「ここなら太陽の光で光エネルギーは充電し放題! 光エネルギーは使いたい放題よ! アハッ!」

 晴れの日には強い光の精霊エルフ。

「よし! がんばるぞ!」 

 サトは気合を入れる。

「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」

「スラスラ!」

 サトはナイモン・カードからスラちゃんを呼び出す。

「よろしく! スラちゃん!」

「スラ!」

「よし! スラちゃん! 鎧に変身だ!」

「スラ!」

「ナイモン! 変身!」

 スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。

「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」

 サトはスライムの騎士に変身した。

「よし! いくぞ!」

 サトは気合を入れる。

 

「カタカタ!」

「でた! カタツムリよ!」

 カタツムリが現れた。

「なんかゆっくりだな?」

「背中のランドセルが重たいのよ。アハッ!」

 カタツムリの動きは遅い。

「カタカタ!」

「・・・・・・え?」

 カタツムリの攻撃範囲は短くサトに攻撃は届かない。

「なんだか可哀そうだけど倒しちゃおう! いくぞ! カタツムリ! くらえ! スライム・ソード! でやあ! 23連撃!」

 サトの攻撃。


カキーン!


「なに!? 剣がはじき返された!?」

「防御力が高いんだわ! きっと物理攻撃はほとんど効かないのよ!」

 カタツムリは防御力が高くサトの攻撃をはね返した。

「私に任せなさい! 光に滅せよ! 光魔法! ライト・レーザー!」

 光の精霊エルフは光の魔法レーザー光線を唱えて攻撃。

「ギャア!」

「甲羅は固くても中身の本体はレーザー光線には耐えられないでしょう! アハッ!」

 カタツムリを倒した。

「やったー! カタツムリを倒したぞ! カタツムリのナイモン・カードだ! わ~い!」

 サトはカタツムリのナイモン・カードを手に入れた。

「よし! カタツムリのナイモン・カードを試してみよう! サトの名において命じる! いでよ! カタちゃん!」

「カタカタ!」

 サトはナイモン・カードからカタツムリのカタちゃんを呼び出す。

「カタちゃん! 鎧に変身だ!」

「カタ!」

「ナイモン! 変身!」

 カタちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。

「ナイト・オブ・モンスター! カタツムリの騎士! カタツムリ・ナイト! 参上!」

 サトはカタツムリの騎士に変身した。

「よし! カタツムリを倒しまくるぞ!」

 サトはカタツムリと戦いまくる。


「カタカタ!」

 カタツムリたちが現れた。

「出たな! カタツムリ! くらえ! カタカタ・ソード! でやあ! 23連撃!」

 サトの攻撃。

「ギャア!」

 カタツムリたちを倒した。

「よし! ガンガンいくぞ!」

 サトはカタツムリたちと戦っていく。


「よし! カタツムリを倒しきったぞ!」

 サトはカタツムリをほぼ全て倒した。


「哀れなカタツムリたちよ! おまえたちの無念を晴らさせてやるぞ! デビル・ヒュージ!」

 悪魔バエルが魔力でやられたカタツムリたちを一つに合体させていく。


カタカタ!


「巨大なカタツムリだ!?」

 カタツムリ・ビックが現れた。

「カタカタ!」

 カタツムリ・ビックの攻撃。

「・・・・・・。」

 カタツムリ・ビックの攻撃範囲は巨大化しても狭かった。


「チャンス! エル! 光の騎士になるぞ!」

「おお!」

「ナイモン! 変身!」

 光の精霊エルフは光の鎧に変身し、サトの体に装着していく。

「ナイト・オブ・モンスター! 光の騎士! ライト・ナイト! 参上!」

 サトは光の騎士に変身した。

「エル! カタツムリには斬撃は効かない! 光のハイパー・メガ・ランチャーで一気に決めるぞ!」

「おお!」

 サトはライト・ソードからハイパー・メガ・ランチャーに装備を変える。

「ソーラーの光エネルギー充電30パーセント! まだ充電に時間がかかるわよ!」

 光エネルギーの充電は大変である。

「大丈夫! 距離を取っていればカタツムリの攻撃がこちらに当ることはない!」

 断言するサト。

「カタカタ!」

 カタツムリの攻撃。

ミス!

 攻撃範囲が狭すぎてサトには攻撃は当たらない。

「光エネルギー充電90パーセント! 撃てるわよ!」

「おお! ターゲット! カタツムリ! ロックオン!」

 サトは光のハイパー・メガ・ランチャーの照準をカタツムリ・ビックに合わせる。

「いくぞ! 一つ目目玉! くらえ! 光のハイパー・メガ・ランチャー! 当たれ!」

 サトは光のハイパー・メガ・ランチャーの引き金を引いた。


ドビュー!


 光のエネルギー破がカタツムリ・ビックを目掛けて飛んでいく。

「ギャア!」

 カタツムリ・ビックを倒した。

「やったー! カタツムリを倒したぞ! わ~い!」

 サトは勝利を喜んだ。


ピロロロローン!


「やったー! レベルアップだ!」

 サトのレベルが24になった。

「手ごわい相手だった。」

 サトはカタツムリとの戦いの余韻に浸る。


ピキーン!


「バエル!」

 サトは悪魔バエルの気配を感じる。

「ワッハッハー! そうだ! 俺だ!」

 悪魔バエルが現れた。

「出たな! バエル! 今日こそおまえを倒す!」

「レベルアップした俺の実力を見せてやる!」

 サトと悪魔バエルが対峙する。

「いくぞ! バエル! 必殺! ライト・ソード・スラッシュー! でやあ! 24連撃!」

「くらえ! 光の騎士! 必殺! バエル・ソード・スラッシュー!! 10連撃!」

 サトと悪魔バエルの攻撃。

「ギャア! 覚えてろよ!」

 悪魔バエルは危機一髪のところで逃げた。

「やったー! 悪魔バエルを倒したぞ! わ~い! 正義は勝つ!」

 サトは勝利に大喜び。


「10連撃だと!? バエルの奴、悪魔のくせにレベル上げなんかしているのか!? なんて姑息な奴なんだ!」

 だって悪魔だもの。

「ここが草原で太陽で光エネルギーを充電できるからいいけど、もしも太陽の光が届かない洞窟や夜の墓場でバエルとであったらどうしよう!? 光のハイパー・メガ・ランチャーを撃ってしまったら、バエルと戦う時にエネルギー切れになって戦うことが出来なくなってしまう!?」

 サトは最悪の場合も考えて危機管理している。

「急速充電バッテリーを大量に準備しておくか? お小遣いが足りるかな?」

「サトって、お子様ね。」

 だってサトは10才の男の子ですから。


「まだだ! まだレベルが足りねえ! 俺の10連撃に光の騎士は24連撃も打ってきやがった! 考えろ! どうすれば直ぐにレベルが上がるか? どのモンスターと戦えばレベルアップに必要な経験値を直ぐに稼げるか? 考えるんだ! なぜなら、俺は魔王になる悪魔だからだ! ワッハッハー!」

 悪魔バエルの果て亡き向上心。


「何はともあれ、これで草原はクリアね! アハッ!」

「よし! 魔王を倒すぞ!」

 サトの冒険はつづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る