NOM ナイト・オブ・モンスター
渋谷かな
第1話 スライム バエル
「遅刻した罰で倉庫の掃除とかやってられるか! 錆びた鎧を磨けとか訳が分かんねえ!」
サトは倉庫の掃除を終えた。
「やっとできるぞ! ナイモン!」
ナイモンとはナイト・オブ・モンスターの略であるスマホのカードタイプのゲームである。
「名前はサト。」
佐藤サトは普通の10才の男の子である。
「職業は剣士見習いっと。」
主人公はモンスターを鎧に変身させて装備し戦う。
「よし! ゲーム・スタート!」
サトはナイト・オブ・モンスターを開始する。
「おお! よく来た! 勇者サトよ! 私は光の国の王である!」
いきなり王様の話から始まる。
「王様!?」
「いかにも! 簡単にゲームの進め方を説明するぞい! モードは2つ。たくさんある物語から自分の行きたいストーリーを選らんで物語を進めてクリアするか、対人モードで相手を倒すかだ。直近のイベントとしてはゲーム開始者だけがエントリーできる新人戦が10日後にある。それまでに強くなるのだ!」
ストーリーか対人で遊べる。イベントもある。
「王様! どうすれば強くなれますか?」
「ストーリーを先に進めて強いモンスターを倒すか、対人で勝って相手のカードをもらうか、新人戦で優勝して優勝賞品のカードをもらうか。落ちているレアカードを拾うか・・・・・・後は。」
「後は?」
「親のクレジットカードでガチャを回しまくるか、お店でナイモン・カードを買いまくることだ!」
「なんじゃそりゃ!?」
課金は自己責任でお願いします。
「この世はカードが全て! いけ! サト! 最強のナイト・オブ・モンスターを目指すのだ!」
「おお! 早くここから立ち去らなければ!」
サトは王様の元から逃げ出した。
「初めてだからNOM1でいいや。ストーリー! スタート!」
サトは物語を始める。
「おお! よく来た! 勇者サトよ!」
「ゲッ!? また王様かよ!?」
サトは王様にお出迎えされる。
「物語を説明するぞ! かつて光の国は魔王ドラゴン・キングに攻められた。しかし光の騎士が現れて魔王を倒し平和に導いたのだ。しかし再び魔王が甦り人類に宣戦布告したのだ。」
物語の設定である。
「さあ! サトよ! 魔王を倒すのだ!」
「おお! やってやるぜ!」
サトは気合を入れる。
「まずはタマネギ畑にスライムが現れたから倒してくれ!」
「よし! タマネギ畑にいくぞ!」
サトはタマネギ畑に旅立った。
「んん? 道に精霊が倒れている。」
サトが道を歩いていると精霊が行き倒れていた。
「お・・・・・・お腹が減った・・・・・・水と食べ物を・・・・・・。」
「なんか不気味だな!? 関わったら呪われそうだ!? 助けるのどうしようかな?」
ここでの選択がサトの未来を左右する。
「いいの?」
「え?」
「私を助けないと・・・・・・あの王様のチュートリアルが永遠に続くわよ?」
「それは嫌だ! 妖精を助けよう!」
王様の不気味な笑い声がサトの脳裏に響き渡る。
「美味しい! オヤジ! 水をもう一杯!」
「誰がオヤジだ!?」
サトは精霊に食べ物と水を与えた。
「復活! アハッ!」
精霊は体力を回復した。
「ありがとう! 私は光の精霊のエルフよ! 可愛いエルちゃんと呼んでね! アハッ!」
「・・・・・・助けなければ良かった。」
サトは光の精霊のエルフを助けたことを後悔した。
「どうして行き倒れていたの?」
「最近、雨や曇りばっかりで太陽の光に当たることができなかったので光エネルギーを充電できなかったの。」
「コンセントにツッコめばいいじゃん。」
「異世界にコンセントがあるかい!?」
設定は異世界だった。
「大丈夫! ナイト・オブ・モンスターはスマホゲームよ! スマホを充電すれば光の精霊の私は光エネルギーをチャージできるわ! アハッ!」
「そんなのありか!?」
現実とゲームとスマホの融合である。
「さあ! タマネギ畑に向かいましょう!」
「おお!」
サトは光の精霊エルフを仲間に加えた。
「ああ~俺も光の城攻めに参加したかったな。なんで俺がスライムたちと共にタマネギ畑を攻撃しなくてはいけないんだ!?」
悪魔バエルは光の城攻めから外されて腐っていた。
「適当にタマネギ畑で転がっていていいぞ。」
「スラスラ!」
スライムたちはタマネギ畑に溶け込んだ。
「やって来ました! タマネギ畑! タマネギばっかりだな・・・・・・。」
「だって玉ネギ畑だもの。アハッ!」
サトたちはタマネギ畑に着いた。
「スラスラ!」
タマネギ畑からスライムが現れた。
「スライムだ! でも僕は剣を持っていない。どうやって攻撃すればいいんだ?」
「パンチやキックで倒せるわよ。だってスライムは弱いもの。アハッ!」
「よし! やってやる! くらえ! スライム! サト・パンチ! でやあ!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
スライムは倒された。
「やったー! スライムを倒したぞ!」
サトは戦いに勝利した。
ピロロロローン!
「変な音が!?」
「レベルアップしたのよ! アハッ!」
サトのレベルが2になった。
「あれ? なんかカードがある。」
「スライムのナイモン・カードよ。カードからスライムを呼び出せるの。やってみましょう。」
「サトの名において命じる! いでよ! スライム!」
サトはカードからスライムを呼び出す。
「スラスラ!」
スライムが現れた。
「カワイイ! 名前はスラちゃんにしよう! よろしく! スラちゃん!」
「スラ!」
スライムはスラちゃんという名前を気にいった。
「カワイイ? なんかムカつく! 私以外のカワイイは認めない! スライムめ! 光で滅してやろうか!」
可愛いスラちゃんに嫉妬する光の精霊エルフ。
「スラ!?」
恐怖を感じるスラちゃん。
「やめい! おまえは闇の精霊か!?」
「アハッ!」
笑って誤魔化す光の精霊エルフ。
「私としたことが脱線してしまった。話を元に戻そう。スラちゃんは鎧に変身できて装備することができるわよ。」
「すごい! よし! スラちゃん鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身!」
スラちゃんが鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライムの騎士になった。
「すごい! 本物の騎士になったみたいだ! わ~い!」
サトはスライム・ナイトになって大喜びした。
「よし! この調子でスライムを倒しまくるぞ!」
サトは気合を入れる。
「スラスラ!」
「出たな! スライム! くらえ! スライム・ソード! でやあ! でやあ!」
サトの攻撃。攻撃が2回攻撃になっていた。
「ギャア!」
スライムを倒した。
「あれ? 攻撃が2回攻撃になっていたぞ?」
「レベル連撃システムよ。レベルが2だから2回攻撃。仮にレベル99なら99回攻撃よ。アハッ!」
白熱した対人戦をお楽しみください。
「すごい! よし! ドンドン戦って、ジャンジャン! レベルを上げるぞ!」
サトは気合を入れる。
「スラスラ!」
「出たな! スライム! でやあ! 2連撃!」
「ギャア!」
サトは順調にタマネギ畑のスライムを倒していく。
ピロロロローン!
「よし! タマネギ畑のスライムも全て倒したぞ! わ~い!」
サトのレベルが3になった。
「弱い! 弱すぎる! おまえたちの無念を晴らしてやろう! スライムたちよ! 大きくなるのだ! デビル・ヒュージ!」
悪魔バエルが魔力で倒されたスライムを一つに合体させていく。
スラスラ!
「なんだ!?」
その時、倒されたスライムたちが一つに合体していく。
「スラスラ! ビック!」
巨大なスライム・ビックが現れた。
「デカイ!? なんて大きなスライムなんだ!? あんなものに踏まれたらひとたまりもないぞ!?」
サトはスライム・ビックに恐怖した。
「よし! 逃げよう!」
サトは尻尾を撒いて逃げ出そうとした。
「ストップ! それがナイト・オブ・モンスターのすることなの?」
光の精霊エルフがサトを止める。
「あんな化け物を相手にどうしろって言うんだよ? 僕に死ねっていうのか?」
「はあっ!? 何を言っているの? 私がいるじゃない! アハッ!」
自信満々な光の精霊エルフ。
「私は伝説の光の騎士の鎧なんだから! アハッ!」
「なんだって!? 嘘?」
「本当だってば!」
なんと光の精霊エルフは光の騎士の鎧だった。
「そんなことはどうでもいい! 早く光の騎士に変身するのよ!」
「おお! ナイモン! 変身!」
光の精霊エルフは光の鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 光の騎士! ライト・ナイト! 参上!」
サトは光の騎士に変身した。
「本当に光の騎士になっちゃった!? 輝いてるよ!? 眩しい!? サングラスを買わなくっちゃ!?」
「そんなことはどうでもいいから! 目の前の大きなスライムを倒すのよ!」
「おお!」
サトは光の鎧に慣れなかった。
「今の私は光エネルギー95パーセント! スマホの充電も完璧! 全開で輝くわよ! ウオオオオオー!」
サトの光の鎧が光り輝く。
「スラスラ!」
スライム・ビックが突撃してくる。
「サト! 必殺技よ!」
「おお!」
サトは怒りの剣を構える。
「いくぞ! スライム・ビック! くらえ! 必殺! 光の剣! ライト・ソード・スラッシュー!」
サトは光の斬撃の必殺技で攻撃する。
「ギャア!」
スライムは倒された。
「やったー! スライムを倒したぞ! わ~い!」
サトはスライム・ビックに勝利した。
ピロロロローン!
「ええ!? 一気にレベルアップ!?」
サトのレベルが8になった。
「強い! 光の騎士! わ~い!」
サトは大喜び。
「これで新人戦も優勝だ!」
「残念だけど、先に言っておくけど私は対人戦には使えないから。ご愁傷様。」
「ガーン!」
天国から地獄に落とされるサト。
「面白い! 実に愉快だ! まさか光の騎士に出会えるとは! あいつを倒せば俺の出世は間違いない! ワッハッハー!」
悪魔バエルは痛快に笑った。
「さあ! いつも明るく元気に笑顔でいきましょう! アハッ!」
光の精霊エルフは明るく陽気な性格だった。
「よし! 魔王を倒すぞ!」
サトの冒険はつづく。
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