4/1

4月1日

長い1日だった。もしかしたら人生で1番長くて濃かったかも。いっぱい笑って、泣いた。

あんなに勢いよく迎え入れられるなんて思いもしなかった。少し怖いというか、気持ち悪かったけど。

ボクって言うのも認めて貰えた。りーちゃんのが移ったまま抜けないのだが、結構ボク呼びが好きなんだ。認めて貰えたのは素直に嬉しいな。

きっとそれも私を気遣ってなんだろう。すぐに溶け込めるように。そんな優しいクラスメイトとは裏腹に、私は不安しかない。まだ信用出来ない。全ての言葉が嘘にさえ聞こえる。正義だけ、信じられる。正義には信じてもらってないみたいだけど。

これ以上書くとまた嫌になってしまう。


お父さん、お母さん…私は、これで合ってたのかな…?

この道、大丈夫なのかな…?


でもあながち間違いでは無かったのかも。実は、友達出来たんだ。とってもクールで心強い友達。今日一緒に正義の所に謝りに付いてきてくれたんだよ。正義とはちょっと仲悪そうだけど…

でも3年間もあるんだもの。きっと仲良くなれる…よね?

それとね、新しく出来たばかりだから寮のキッチンも綺麗なの。今度お母さんと一緒にご飯作りたいな。


……思うままに書いてたらいつの間にか手紙みたいになっちゃった。いつか手紙も両親に出そう。





怖いよ…





※追記


長い一日・・・なんと本編で換算すると13話分。描きたい出来事ごとに分けて書いているといつの間にか収集つかないレベルに。書きたいことがそれぐらいあるほど濃い一日だったのだ。



勢いよく迎えられる・・・「ヤッタァァァア!」みたいな感じの。正直天使呼ばわりされた時はこの人たち狂ってるのかと思ってた。詳しくは本編(35の歓声)。



"ボク"・・・日高佳乃の一人称。僕というほど男の人っぽい言い方でも、ぼくみたいなかわいい言い方でもない。なんて言えばいいんだろうね。ボ↑ク→みたいな。

りーちゃんは従姉妹。モデルさんのきれいなお姉さん。小学生までは僕って自分を呼んでいて、その時私って言ってた佳乃少女(6歳ぐらい)はかっこいいお姉さん(5歳年上)であるりーちゃんの真似をしたくて、ボクと言い出した。


しかし中学にりーちゃんが上がるといつの間にか私に戻っていた。

小学生になった私は気づけばボクがデフォルトになっており、謎の入れ替わりをしたのだった。

りーちゃんは後々登場するので詳細はまた後で。ボク呼びした本編はこちら。(過ち)



気遣い・・・どうやら私が入学する前から、面識のあった先生とクラスメイト達で私の事が話されていたようで。それもあってか、ハイテンションで沢山褒めてくれるのである。その時からすればそんなこと知らないので、上手く行き過ぎてて逆に疑いを持っていた。



友達・・・石田君。無口で、言葉にベールを被せない。成績優秀、運動神経抜群、そしてイケメン。パーフェクト男子なのだが…肝心のコミュニケーション能力がビミョーなのである。とはいえ私とは比べ物にはならない。初めは固くて攻撃的な雰囲気があったが、話を聞いてもらっているうちに協力してくれる事に。その後はいつも気にかけてくれるほど。優しい人なのだ。詳しくは本編(初登場…過ち、友達になれるまで…変化しなきゃ)



正義には信じてもらってない・・・入学式で協力を断られた事を根に持っていたようだ。実際理由も、そうなってしまった私の欠如していた部分も後で分かるのだが…相当先のお話。この時点で今まで100パーセントだった信頼が少し欠けてしまったのだ。一人で考えて、一人で行動しようとするようになっていく…詳しくは本編(入学式)。



寮・・・二階建ての本館と別館の2つで出来た小さな寮。1階、2階に5部屋ずつしかなく、合計10人のみ入寮できる。とはいえ遠くから来たのは私達含めて5人。少し広いぐらいなのだ。

別館には食堂、トイレ、洗面所(本館2階にもある。)、お風呂など生活に必要な施設が一通りは揃っている。

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